スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

Anker製品がかな~り良い件

Anker製品がかな~り良い件

 2014年の春先頃でしょうか、AnkerというメーカーのUSBチャージャー(ACアダプタ)を知りました。興味を持ったのは「PowerIQ」という技術。リンク先にあるように「どんなデバイスにもフルスピード充電が可能」とのこと。PowerIQについては弊誌「ケータイ用語の基礎知識」にも解説があります。

 そうなのか~ソレは良さそう、てなわけで早速買って使ってみました。モノは「Anker 40W 5ポート USB急速充電器 ACアダプタ」です。Anker製品はAmazonなどでメーカー直販で売られていますが、この製品のAmazon.co.jpでの価格は2599円でした。

左が「Anker 40W 5ポート USB急速充電器 ACアダプタ」。充電用USBポートが5つあるPowerIQ対応USBチャージャーです。右はその後購入したモバイルバッテリーの「Anker Astro 第2世代 モバイルバッテリー 6400mAh」で、やはりPowerIQに対応しています。

 結果、使ってみて間もなく気に入りました。かな~り気に入りまくりな感じ。というのは、「このUSBチャージャー使ってれば面倒ナシ」という使用感だったからです。

 たとえば、ワタクシはiPhoneとiPadを併用していますが、これら機器の充電には少々気を遣います。iPadへの充電時、適切なチャージャーを使わないと充電に時間がかかるからです。iPhone付属チャージャーにiPadをつないだりすると、充電されはしますが、充電にかなり時間がかかってしまいます。

 現実的には、ワタクシの場合は複数台のiPad Air 2やらiPad mini 3やらAndroidタブレットやら複数台のタブレットと、iPhoneやAndroidスマートフォンなど複数台の端末を使っています。端末毎に適切なUSBチャージャーをつなぐ必要があって、けっこー煩わしいんですな。

 しかし「Anker 40W 5ポート USB急速充電器 ACアダプタ」などの「PowerIQ」対応チャージャーを使えば、「適切なチャージャーをつながなくては」という煩わしさが無くなります。ACアダプタ側が「接続された機器を自動的に検知して最適な電流を送る」からです。あ~ら便利♪ じゃあもうUSBチャージャー類は全部PowerIQ対応製品にしちゃおう!! てな感じで気に入ったわけでした。

 その後、PowerIQ対応製品を中心に、いろいろなAnker製品を買ってみたワタクシですが、わりと全体的にどれもイイ感じ。なので今回は、購入&使用してきてイイ感じであったAnker製品についてレポートしてみたいと思います。

 ですが、「そうなのか~じゃあ買おう」と急がないでください。ぶっちゃけた話ですけど、ワタクシ思うに、Anker製品には当たり外れがある雰囲気です。詳細は本稿の最後のセクションに書きますが、ある程度情報収集してから買うのが無難です。

とりあえずコレ!! の便利なUSB ACアダプタ

 まずは少々前述した「Anker 40W 5ポート USB急速充電器 ACアダプタ」から。5つの充電用USBポートを持つチャージャーで、PowerIQ対応。5ポートの合計出力は40W(ワット)です。もちろん5つのポートを同時に使えます。

Ankerの「Anker 40W 5ポート USB急速充電器 ACアダプタ」。PowerIQ対応の5ポートUSBチャージャーで、多くの機器に最適な電流を流せるので急速充電できます。サイズは横9.1×縦5.8×厚み2.6cm。付属ACコードは挿抜できるメガネ型なので、市販の短いACコードやメガネ型プラグと併用すれば携帯して出先で使うのも現実的です。Amazon直販価格2599円。

 チャージャー(ACアダプタ)としては5V/8Aで、5V×8A=40Wとなり、5ポートの合計出力40Wまで使えます。この「40W」というところで「は?」的な疑問があるかもしれませんので、少々ご説明を。

 たとえばiPad Airに付属するチャージャーは5.1V/2.1Aで、これを使えばiPad Airを最適に充電できます。この5.1V/2.1Aのチャージャーは、「5.1V×2.1A=10.71W」ということで「(だいたい)10Wのチャージャー」と呼ばれます。

 ちなみに、iPadシリーズに付属するACアダプタは、iPad miniを除いて全て10Wのものになるようです。詳細はコチラに。

 一方、iPhoneに付属するチャージャーは5V/1Aです。「5V×1A=5W」で「5Wのチャージャー」と呼ばれます。iPhoneは上記のiPad用10Wのチャージャーでも充電できます。

 なお、iPad AirなどのiPadは、iPhone付属の5Wのチャージャーでも充電できます。が、充電にかなり時間がかかってしまいます。iPad付属の10Wのチャージャーを使ったほうが速く充電できるという意味で、付属チャージャーだと急速充電できるということになります。

 で、「Anker 40W 5ポート USB急速充電器 ACアダプタ」の場合、5ポート合計で40Wまで使えます。ので、iPad Air付属10Wチャージャーの代わりに使うとすれば、iPad Air×4台まで(厳密には4台弱まで!?)を同時に急速充電できることになります。iPhone付属5Wチャージャーの代わりに使うとすれば、iPhone×5台を同時に充電でき、まだ余裕がある計算になります。

 ワタクシの場合、「Anker 40W 5ポート USB急速充電器 ACアダプタ」にiPad Air 2とiPad mini 3とiPhone×2台を同時に接続して充電しています。10W+10W+5W+5Wというイメージで、合計30Wを使用中。残りの1ポートでまだ10W使えます。

 といったイメージで、「Anker 40W 5ポート USB急速充電器 ACアダプタ」を使えば、つなぐ端末はほとんど意識せずとも急速充電され、つなげられる端末数も多いというわけですな。「とりあえずこのチャージャーにつなげばいいや、急速充電もされる」的な感じで、煩わしさナシ&都合良く使える汎用USBチャージャーだと感じて愛用している次第です。

 ちなみに、最近になって「Anker 60W 6ポート USB急速充電器」も発売されました。また、「Anker 20W 2ポート USB急速充電器」という製品も。

左が「Anker 60W 6ポート USB急速充電器」。iPadを6台同時に充電できちゃいますな。Amazon価格3599円。中央と右が「Anker 20W 2ポート USB急速充電器」で、携帯性に優れたUSBチャージャーです。Amazon価格1499円。

 やや余談ですが、「Anker 40W 5ポート USB急速充電器 ACアダプタ」がスゲく便利なので、若干サイズが大きいですが、出張などにも頻繁に持ち出していました。そんなところへ突如の「Anker 20W 2ポート USB急速充電器」発売!! 2ポートながら、ACプラグが折り畳めて本体は小型。早速購入して使っていますが、携帯性抜群で扱いやすいので、モバイルな人にはかなりオススメできます。

カーチャージャーもPowerIQ対応品にリプレイス♪

 クルマを頻繁に使うワタクシですが、シガーライターソケットから電源を取るタイプのUSBチャージャーも多用します。最近ではAnkerから複数のクルマ用USBチャージャーが出ていて、それらを使っています。とても便利♪

 2種類使っていて、ひとつは「Anker 24W 4.8A カーチャージャー デュアルUSBポート」。もうひとつは「Anker 40W 5ポート USBカーチャージャー」です。どちらもPowerIQ対応品。

「Anker 24W 4.8A カーチャージャー デュアルUSBポート」は2ポートの充電用USB端子があり、合計出力は24W。PowerIQ対応で、iPad×2台を余裕で急速充電できます。Amazon価格は1399円です。
「Anker 40W 5ポート USBカーチャージャー」は5ポートもの充電用USB端子があり、合計出力は40W。PowerIQ対応。前述の5ポートチャージャーのクルマ版という感じですな。Amazon価格は1999円。

 それぞれの使い勝手をザッと書いてみますと、「Anker 24W 4.8A カーチャージャー デュアルUSBポート」はコンパクト&実用的です。細身で場所を取らずシンプルに使えます。ポケットサイズという感じなので、誰かのクルマに乗せてもらうとき(クルマのオーナーがOKするなら)このチャージャーを持ち込んで電力を分けてもらうような使い方もできるでしょう。

 気になるところとしては、シガーライターソケットに挿しても電源オンのLED点灯などが無いところ。「ちゃんと挿せたかな?」的な気分に。まあ、実際に充電してみれば、端末側の表示が変わるので大きな問題はナイですが。逆に、ヘンに眩しいLED表示などがないほうが実用的だと言えるかもしれません。

 それから「Anker 40W 5ポート USBカーチャージャー」。前述の「Anker 40W 5ポート USB急速充電器 ACアダプタ」のクルマバージョンというイメージですが、クルマのなかでも各種端末をビシバシ使うには便利です。ただ、本体が大きめでケーブルも硬めなので、何というか、スッキリ使えるという感覚ではないかも。しかしクルマ用USBチャージャーとしてはヒッジョーに頼もしい仕様なので、クルマでも充電しまくるという人にはよく向きますな。数人で集まってクルマで出掛ける~旅行に行くというときは、恐らく非常に役立つと思います。

 なおこの5ポートのチャージャー、ダッシュボードなどに貼り付けて使えますが、個人的にはそうしていません。当初はダッシュボードに貼って使い始めたのですが、なんかクルマのダッシュボード周辺がケーブルだらけとい雰囲気になり、非常に怪しい感じに……。結局、外して使っています。その方が見栄えもスッキリし、USBケーブルの挿抜もしやすくなり、貼らずに使うのが案外正解なのかも、とか思いつつ使用中です。

モバイルバッテリーもPowerIQ対応品に!!

 小さなコトではありますが、USB充電時に「これは何ワット出力だから」的なことを気にしなくてよくなるという気楽さがPowerIQにはあります。全部PowerIQ対応チャージャー任せ!! で、これまで特に問題は起きたりしておりません。というわけで、手持ちのモバイルバッテリー類も次々とPowerIQ対応品に入れ替わっているんでした。

 とりわけ気に入っているのは、「Anker Astro E4 第2世代 13000mAh モバイルバッテリー 2ポート」と「Anker Astro 第2世代 モバイルバッテリー 6400mAh」です。どちらもPowerIQ対応のUSB充電対応バッテリーです。

「Anker Astro E4 第2世代 13000mAh モバイルバッテリー 2ポート」は2ポートの充電用USB端子を持つモバイルバッテリーで、出力は合計15W。一般的なスマートフォンとタブレットを同時に充電したりできます。サイズは15×6.2×2.2cmで、質量は296g。Amazon価格3580円。ACアダプタが付属しないバッテリーのみのものもあるようです。
「Anker Astro 第2世代 モバイルバッテリー 6400mAh」は1ポート/最大10Wのモバイルバッテリーです。サイズは9.3×4.6×2.5cmで質量は135g。容量のわりには軽快に持ち歩けますな。カラーバリエーションも豊富。Amazon価格は2980円。

 まず「Anker Astro E4 第2世代 13000mAh モバイルバッテリー 2ポート」ですが、容量たっぷりでポートも2つあるので、重さを気にしなければ何かと頼りになるバッテリーです。PowerIQ対応なので、iPadなどを急速充電でき、さらに一般的なスマートフォンも同時に充電できます。容量的には、iPhone 5sを6回、Galaxy S5を3.5回、iPad Airを1回充電できるようです。電池残量を示すLEDインジケーターがあるのは当然としても、簡易照明的に使えるLEDライトが内蔵されているあたりなかなかイイ感じです。

 もうひとつの「Anker Astro 第2世代 モバイルバッテリー 6400mAh」ですが、コンパクトなわりには10W出力/PowerIQ対応なので、iPadなどを急速充電可能です。容量的には、iPad miniを約1回、Galaxy S5に1回半以上、iPhone 5sに約3回充電できるようです。サイズ的にもカタチ的にもかわいらしい感じで、カラーはブルー/ブラック/ホワイト/グリーンの4色展開のようです。

 ユニークなのは電源ボタン類を一切持たない点。本体を軽く「シェイク」すると端末に充電されたり、電池残量が示されたりします。電池残量は10%刻みで表示され、わりと実用的です。携帯性が良好でボディカラーも気に入ったので追加購入してしまいました♪

こんなAnker製品も買いました

 それから調子コイて「Anker ソーラーチャージャー 折りたたみ式 PowerIQ搭載 (14W)」という、太陽光で端末を充電できるチャージャーも買いました。USBポートは2つあり、最大で5V/2Aつまり10W出力可能なので、iPadなども急速充電できます。スマートフォン×2台の充電も可能です。

「Anker ソーラーチャージャー 折りたたみ式 PowerIQ搭載 (14W)」は充電用USBポート×2を持つ太陽光発電式チャージャーです。PowerIQ対応で、最大10Wまで出力できます。折り畳むとA4サイズになります。Amazon価格は6499円。

 4枚のソーラーパネルから構成されていて、端末が緩く収まるポケットも付いているソーラーチャージャーですな。ずいぶん前に購入し、一度iPadを充電してみて確かに充電されることがわかって「へぇ~」と思ったきり、全然使っておりません。万が一のために、みたいな感じで保管してあります。

 ただ、直射日光下で使う必要があり、十分晴れている必要があると思いますので、タブレットやスマートフォンを使いつつ充電という用途にはどうかな? と思います。モバイルバッテリー充電用としては実用性がありそうな気がします。ともあれ、この出力で6499円はかなり安価だと感じられます。

 それからバッテリーやPowerIQとは全然関係ナイんですが、「Anker タブレット用スタンド」という製品も買ってみました。アルミ製のタブレットスタンドですな。

左と中央が「Anker タブレット用スタンド」です。角度調節可能なアルミ製タブレットスタンドで、スマートフォンなど小型端末も置けます。Amazon価格1199円。右はサンワサプライの「iPadスタンド (ホワイト) PDA-STN7Wで、Amazon価格は1190円。

 買った理由は「商品撮影時に使う小型の反射板(レフ板)を立てておくため」です。これまでサンワサプライの「iPadスタンド (ホワイト) PDA-STN7W」を「レフ板自立用スタンド」として使っていたんですが、ちょっと軽くて倒れやすかったんですな。そこに構造的に非常に良く似た「Anker タブレット用スタンド」が。アルミ製ということで安定感が良さそうなので買ってみました。

 結果、バッチリ。撮影中にレフ板ごと「レフ板自立用スタンド」が倒れるようなことがなくなりスッキリです。角度調節も段階的ですがわりと細かくできて実用的。本体各所の滑り止めシリコンも効果的です。もちろん、タブレットスタンドとしても実用的です。価格的にも納得できたので、もうひとつ追加購入しました。

 てな感じで、いろいろ「コレいいかも」的なモノがあるAnker製品群。実際に使ってみて「あ~かなりイイ」と感じられるものが多いので、今後も追っていきたいと思います。とりわけAnker製のチャージャーやバッテリーは使い勝手の良い製品が多かったりしますので、そちら方面を探している方はぜひ一度チェックしてみてください。

Anker製品を買うときの注意点(2015年1月版)

 記事のとおり、Anker製品には、けっこーイイ製品、いやかなりイイ製品が多いと思います。が、その一方で「えぇ~そういうトラブルが!?」というケースも少なくありませんでした。

 例えば前出の「Anker 40W 5ポート USB急速充電器 ACアダプタ」ですが、発売当初は「次々にUSBポートが使用不能になっていく」というトラブルがあったようです。ワタクシが購入した頃は改良版のロットが発売された後だったようで、特に問題ありませんでしたが、以前は問題頻発という感じだったようです。

 あるいは「Anker 40W 5ポート USBカーチャージャー」。コレも発売当初「iOS端末だとまるで充電されない」という初期不良があったようです。このトラブルにはワタクシも遭遇していて、非常に残念な思いをしました。

 ほかにもAnker製品には初期不良やある種のトラブルが多いようです。ただ、これらに対する対応は迅速で、「なんだよ~このトラブルぅ~」みたいなイライラが払拭され「まあいいか」となるくらい、丁寧なケアだと感じられました。

 前述のように、Anker製品はAmazon.co.jpを通じて直販されています。また、各製品について多数のカスタマーレビューが寄せられています。ソレをご覧になると一目瞭然ですが、「Anker製品最高!!」的に評価している人もいれば、「Anker製品はもう絶対買わない」と怒っている人もいます。注視して欲しいのは、カスタマーレビューが投稿された時期です。

 大雑把に言えば、Anker製品は発売からまだ日が浅い頃にトラブルが多発することがあるようです。また、そこから日が経つにつれ、初期不良が急激に減っているようにも見えます。それはユーザーレビューとその投稿時期からも読み取れます。

 ので、Anker製品を買う場合は、Amazonのカスタマーレビューなどを中心にチェックしてみて、その時期に初期不良やトラブルが起きていないか気を付けることにしています。ほとんどの人が問題なく使えているようなら、不良品が発生していないか、初期不良などが改良された時期、と考えてワタクシは購入しております。

 それから、とくにAnker製品の電源関連は、ユーザー心をくすぐる機能性を備えています。だからなのか、発売当初は直販ではないストアで、(恐らく転売目的で入荷し)異様に高い値付けで売られていることがあります。そういう品は避けるようにしています。また、Amazonで購入するなら「この商品は、AnkerDirectが販売し、Amazon.co.jp が発送します」などと表示されている、Ankerが直接販売している商品であることを確認してから買うのが、サポート面を含めて安心できると思います。

 2015年1月現在ではそーゆー感じです。時間が経過して、初期不良などがなくなり、転売屋も減ったりするとイイですな。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。