Pogoplugに全俺が感動ッ!!
■Pogoplugに全俺が感動ッ!!
その顛末を超手短に書くと、俺はある問題を抱えていた→ImpressWatchのなかの人に相談→Pogoplugが役立ちそうと知る→Pogoplugを使う→イーヤッハァ~問題大解決で全俺が感動したッ!! ということなのであり、さすがに超手短全然わからねえので、以下、拙者が感動したハードウェアことPogoplugについて書いてみたい。
ピンクのナンカが付いているモノがPogoplug本体。つないだUSB HDDにはインターネットや家庭内LANのどこからでもアクセス可能になるという「パーソナル・クラウド環境」構築のためのハードウェアなのだ |
Pogoplug(ポゴプラグ)は米CloudEngines社のNASアダプタで、USB接続のHDDやメモリなどのストレージやプリンタを接続できる。詳細は「清水理史のイニシャルB」や「井上繁樹の最新通信機器事情」で説明されているが、「手近なUSB HDDをクラウド的に使えるストレージにしてしまう」てな製品だ。
たとえば、Pogoplugに500GBのUSB HDDを接続し、これを自宅のLANにつなぐと、自宅LANからでも外(インターネット経由)からでもその500GBのストレージにアクセスできるようになる。外からのアクセスはPC(ウェブブラウザー使用)からでもスマートフォン類(iPhone/Android/BlackBerry/Palm用のクライアントアプリを使用)からでもアクセスできる。
さらに、ストレージ上のファイルやフォルダを誰かと共有することもできる。具体的には、ファイルやフォルダのリンク(ダウンロード用の長いURL)を生成し、特定の人にそのURLを知らせることで、ウェブの大容量ファイル転送サービスのようにファイルを送る(相手にダウンロードさせる)ことができる。
これと近いことは、たとえばバッファローのリンクステーションあたりを使えばデキたりはする。ほかにも自分専用のクラウド的なストレージを作る方法やハードウェアも存在する。んだが、ハッキリ言って、Pogoplugでヤッたほーが圧倒的にラク。超越的にカンタン。最小限の手間でデキちゃう。
ものスゲくラクに、大容量の自分専用クラウド・ストレージをサクッと作れるという点に、拙者は猛烈に感動したので、今スグ買ったほーがいいですよコレ!! とかマジ思う。ただ、日本ではごく一部のショップでしか売られていないので、基本、海外通販(個人輸入)ってコトになりますな。
って気が早すぎますな。ともあれ、以降、Pogoplugの機能や使用感などを見ていこう。
■設定はヒッジョーに簡単♪
Pogoplugは家でも外でも使えるNAS構築用アダプタ。ネットワーク機器なんですな。家庭内LAN上に設置し、お外からでもアクセスできる、となると……うわ~なんか設定とか面倒臭そう~まずルータの設定とかでUPnPがどーのとかしてさらにPogoplug本体の設定すんでしょ?
と思ったが、そーゆー面倒は一切ナシであった。不安になるほど簡単にセットアップが完了する。以下、セットアップ手順を画像にて。
まず[http://my.pogoplug.com]にアクセス。自分のPogoplugへアクセスするための専用サイト(ウェブクライアント)ですな。そして[POGOPLUGを起動させる]を選択 | 以降、ウィザード形式で指示が表示されるので、ソレに従って作業を進める | コンセントつないで本体のランプをチェックせよとか、迷いようがない指示ですな |
HDD接続の指示画面。拙者の場合、USBバスパワー動作のHDDを接続したが、とくに問題なかった | Pogoplugをインターネットにつながったルータやハブなどと接続 | Pogoplugの認証が完了した |
次いで、メールアドレス(ID)とパスワードを設定する。専用サイトにアクセスするためのアカウント作成ですな | そして、ほぼ完了。最終的なアカウント認証のためのメールが送信される | 受け取ったメールにあるURLをクリックすると、Pogoplugのアクティベーションが完了する |
てな感じ。モノは違うが、前々回に紹介したN-TRANSFERよりも設定がカンタンかも、的なイージーさ加減で使用準備が完了する。
上記のセットアップで、Pogoplug(につないだUSB HDDなど)にウェブブラウザーからアクセスできるようになった。が、さらに各種クライアントをインストールすれば、同じLANにつながったPCから外付けHDD感覚でアクセスできたり、スマートフォンからアクセスできるようにもなる。
てな感じで、上記のとおりPogoplugの使用開始は超容易。また、PCやスマートフォンにクライアントアプリなどをインストールすれば、もうっイッキナリ!! 単なるUSB HDDがクラウドなストレージに変身してiPhone 4とかから扱えちゃうわけですよ!! しかも容量制限とかナイっつーか接続したUSBストレージ次第でいくらでも使えるわけで、それを使うための月額利用料金とかもナイわけで。……Pogoplugは何種類かのクラウドサービスの脅威になっちゃうかも、とか思ったりする。
■ズニャ~ン!! 大容量ファイルを渡すのが超ラク!!
冒頭で「俺はある問題を抱えていた」と書いたが、その問題とは大容量ファイルの送信である。動画とか静止画とかPDFとか、容量の大きなファイルを複数送る必要性がけっこー頻繁にある。都度、各種ストレージサービスを使ったり、企業のFTPサーバーを使わせてもらったり、拙宅のNASを使ったりしていたが、どの方法も手順が多かったり時間がかかったりして面倒なんであった。
たとえば、ウェブにある大容量ファイル無料転送サービスを使うと、アップロードに長い時間がかかったりするし、容量の制限もある。前述のようなNASを使ってファイルをやり取りする場合、受け取り手のアカウントを設定したりそれを相手に知らせる手間があったりする。デキはするものの、ファイルの送り手としてはなーんかタルい作業となる。
が、Pogoplugを使えばサクッと完了。たとえばPCに前述のPogoplug Driveをインストールしていれば、USB HDDにドラッグアンドドロップでファイルをコピーし、ウェブクライアントからそのファイルの共有設定を行えば完了する。
渡したいファイルをクラウドへアップロードするカタチにはなるものの、実質はLAN経由でのファイルコピーなので、各種クラウドサービスなどを使うよりずっと高速で完了する。ファイルの共有設定を行うと、指定したメールアドレスにファイルダウンロード用の長いURLが送られる。同時に任意のメッセージも付けられる。
結果、必要なのは、送りたいファイルのドラッグアンドドロップと、ウェブクライアントでのファイル選択およびメールアドレス/メッセージ入力、程度の作業になる。スゲくラク♪
ドラッグアンドドロップ、ファイル指定&メアド+メッセージ入力、で、おしまい。ズニャ~ン!! スゲく簡便!! 今後、大容量ファイルの手渡しは全部Pogoplugで行ってゆきたい!! と思った拙者である。
てゅーか、つまりは、非常に快適に使える大容量ファイル無料転送サービス的なクラウドストレージを自前で構築できちゃうわけですな。企業だと社内ネットワークにPogoplugみたいなモン吊しちゃダメとかそもそもPogoplugが通信できない(使えない)というケースが少なくないと思うが、デジカメ画像多数とか数十~数百MBのファイルとか動画とか多量の資料とかをやりとりする個人にとって、このファイル共有機能だけでもPogoplugは激便利だと思う。
■とりあえずiPhone 4でPogoplugを使ってみた
前述のように、PogoplugはPC以外にスマートフォン類からも利用できる。具体的には、iPhone、Android、BlackBerry、Palm用のクライアントアプリが用意されており、各スマートフォン類からPogoplugにアクセスできる。
ここでは実際にiPhone 4を端末とし、iPhone用クライアントアプリであるPogoplug Mobile for iPhoneを使って試してみた。結果、その使用感はクラウド・ストレージサービスそのもので、アプリの操作感も良好。拙者においては、Pogoplugにより「iPhone 4がイッキナリ強力なビジネスツールになった」という強いインパクトが残った。わりと衝撃的。
写真を開いたところ。至ってフツーに写真を閲覧できる | MP3などの音楽ファイルも再生できる | MPEG動画を再生したところ。問題ナッシング |
Microsoft PowerPointの.pptファイルも開けた。これも日本語表示できた | 一般的なPDFファイルもこのように表示できた | Pogoplug(クラウド)上のファイルは、iPhoneから共有(Share)指定したり、プリントしたり、あるいはiPhone上に保存することができる |
iPhone 4上に保存してみた。これでネットワークが使えない場所でも、iPhoneローカル上のファイルを開ける | 保存したファイルはLibrary内のMy saved filesフォルダ内から開ける | 新たなフォルダを作成してファイルを整理することもできる |
残念ながら(現在のところは)日本語テキストファイルを正しく表示することはできなかったが、Microsoft Word/Excel/PowerPoint、PDF、音楽や動画などのメディアファイルなどは問題なく表示できた。にしても、自宅のHDDにある各種ファイルを、ここまで容易にスマートフォンで扱えるようにしちゃうPogoplug、やっぱスゴい。最強に凄まっている気がしてならない。
それから、Pogoplug Mobile for iPhoneからファイルの共有指定がデキるというのが少々意外だった。スマートフォン用のクライアントアプリだから閲覧だけ、とか勝手に思い込んでいたのだが、ウェブクライアントと同様にファイル共有指定~相手へのファイルダウンロード用URLの通知ができた(ただしメッセージの内包はできなかった)。
各ファイルへの共有指定([Share this file])をiPhone上から行える | 手順は[Share this file]をクリックして相手のメールアドレスを入力するだけ | すると、相手へ招待メール(ダウンロード用URLの通知メール)が送られる |
招待メールをiPhone 4で受信したところ。PCで受信しても問題ない | 相手側の端末などに、このように招待メールが届く | メールの内容はウェブクライアントから操作したときと同様だが、メッセージの付加ができない |
URL(View it now)をクリックするとSafariが起動してファイルにアクセスできる | アイコンをクリックしてみると…… | Microsoft Wordの.doc日本語ファイルをSafari上で閲覧することができた |
てな感じ。これができると、もう家のHDD内のファイルを外からでもやりとりできまくりですな。急に「例のファイル送ってよ」と言われても、そのファイルがPogoplugにつながったHDD上にあれば、スマートフォンの操作だけでサクッと対応できる。
なお、iPhone 4のほか、BlackBerry Bold9700でも(Pogoplug Mobile for Blackberryを使用して)試したが、こちらの場合、アプリの動作が非常に遅く、またUSB HDDの表示もできず、実質使用できない感じだった。アプリがBlackBerry Bold9700に最適化されていないのかもしれない。このあたり改善を待ちたいところ。
しかしまあPogoplug、自宅のLANに接続してUSB HDDをつなぐ程度で、インターネットにつながりさえすればPC(ウェブクライアント)からでもスマートフォン類(各クライアントアプリ)からでもストレージ内のファイルにアクセスしまくりで共有指定もデキまくり。ネットワーク機器、とりわけLAN/WAN問わずアクセス可能な機器としては、その設定手順はナイに等しいほど容易。あーもービックリするなぁ級の凄まじいハードウェアだと感じる。
Pogoplugを使い始めてまだ日が浅い拙者ではあるが、あの有料ストレージサービスとか、この無料大容量ストレージサービスとか、あるいは例のクラウドサービスとか、全部解約しちゃおうかな~などとマジで考えている。
Pogoplugのホームページには「Your Personal Cloud. No Fees, No Limits.」(ポゴプラグはあなた専用のクラウドです。利用料金も容量制限もありません)とか書いてある。が、Pogoplugを使ってみると、このキャッチフレーズがずいぶん控えめであることがよくわかる。
2010/11/1 06:00