コミPo!報道関係者向けβ版を早速入手!! そして即座に試用!!

スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコ ンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称 衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。


コミPo!がオモシロ過ぎる件

 知る人ぞ知る「コミPo!」。絵なんざぁ全然描けなくてもマンガを制作できるという「コミックシーケンサーソフト」なのだ。2010年12月中旬に発売予定だが、俺の場合、その存在を知った途端、も~コミPo!を買うゼ買うゼ買って死ぬゼ~てな勢いでハァハァしている。

コミPo!のロゴ。コミPo!シリーズ第1弾となる「コミPo!基本ツール+学園マンガセット」は2010年12月中旬に発売予定。パッケージ版はAmazonにて9,700円で、ダウンロード版はVectorにて6,700円で販売されるコミPo!のメイン画面。あらかじめ用意された背景、キャラ、フキダシ、漫符などから選択/配置/アレンジしていくだけでマンガを製作できる「コミックシーケンサー」ソフトなのだ。絵を一切描かずにマンガを作れるこのようにフザケた内容のマンガも短時間でできてしまう。拙者の場合、使ったら即座にその操作の容易さやマンガ制作の自由度の高さに驚いて、モロに惚れ込んでしまった。コミPo!でマンガ革命が起きれ~♪ 的な

 もうすぐ発売って感じだが、それまで待ちきれない気分の拙者はコミPo!関連情報を漁りまくり。コミPo!公式ページはもちろん、関連ニュースやコミPo!プロデューサー田中圭一氏インタビュー記事なども読みまくってい……たら!! なんと「コミPo! 報道関係者向けβ版」というのがリリースされた。メディア方面向けの評価用β版ですな。

 もちろん、そのコミPo!報道関係者向けβ版を早速入手!! そして即座に試用!! そしたらも~コレじつに本気でマジおもしろい!! 2010年年末および2011年年始はずーっとコミPo!で遊ぶことに決定!!

 さあ良い子も悪い子もキミもアイツもアノコも全員コミPo!でマンガ作りまくろうゼぇ~!! という壊れ気味のテンションになるくらい、ヒッジョーに楽しめるし使えるソフトウェアなのであった。

 てなわけで以降、コミPo!の使用感などについて書いてみたい。なお、このレビューは「コミPo! 報道関係者向けβ版」をもとにしたものなので、製品版と違う箇所があるかもしれない点、ご了承いただきたい。また、コミPo!に関しての基本事項~詳細は公式ページにてご確認いただきたい。

マンガの各要素を配置するだけ

 コミPo!は、マンガに必要な要素を選んで置いてアレンジするだけで、マンガを作れるコミックシーケンサー、ということになっている。背景や集中線、キャラクター、漫符などを選び、配置し、少し調節したりセリフを入れたりしていけばマンガができる。

 また、キャラクターを自作したりオリジナルの背景を扱える点も含めれば、マンガの要素を並べていけるコミックシーケンサーでありかつ、オリジナルの要素を作れるコミックシンセサイザーだとも言える気がする。

 とか言うカタめの話は金輪際ナシにして、コミPo!でどんなコトができるかを、ダイジェスト的に、グラフィック中心で見ていこう。

コミPo!でマンガ制作開始!! まずはどのようなスタイルのマンガにするか───4コママンガかページマンガかを選択する1ページに収めることを想定した4コママンガのテンプレート。コマ割りはあらかじめ用意されているが、コマのサイズは自由に変更できる。叩き台としてコマ割りが用意されているというイメージですなこちらはページマンガのテンプレート。これも自由にアレンジできる。白紙を選んでから、素材リストより「コマ」を選んで独自のコマ割りでページを作っていくこともできる
じゃあ4コママンガを作ってみましょう!! そうしましょう!! ということでタイトルのコマを含むテンプレートを選択してみた。拙者的には既にこの時点でのラクさ加減に涙目まずは背景画像なんかを選んでみる。雰囲気やシチュエーションに応じた多量の背景が用意されている。あとから背景を選んでもOK。背景画像にエフェクトをかける機能もある次いでキャラクターを置いてみる。キャラは3Dオブジェクトなのでサイズや向き、こちらからの視点を自由に変更できる。が、タッチとしてはマンガっぽくなっている
フキダシを入れてみる。美しいフキダシをサクッと置けるほか、フキダシのサイズ、シッポの方向や有無も自由自在。こんなにカンタンにフキダシ描けてインカ帝国!! インダス川。みたいなフキダシにはPCにあるフォントでセリフを入れられる。縦書きも横書きもOK。キャラクターはポーズや表情を変えられる。背景、キャラ、フキダシ+セリフは別のレイヤーなので、個別に編集可能キャラのポーズは、このようにプリセットのポーズから選んでいける。ポーズを変え、向きを変え、サイズを変え、てなコトができるので、プリセットだけでもかなりの表現パターンがありそうだ
あ、やっぱなんかこの髪型ヤになった。とか突然思ってもこのとおり髪型のみ変更できる。もちろん髪の色も。このような機能、マンガ描いてる人にとっては羨望か嫉妬かそれとも軽蔑か!?キャラへの視点、キャラの向きやサイズなどはこのように自由に変更できる。キャラクターを真上や真下から見た状態にすることも可能だあ、やっぱなんかこのキャラじゃないのにしたい。などとこの期に及んで思っても、大丈夫だ、問題ない。このように一発でキャラクター(モデル)をチェンジすることができる
手描きだと死ぬほど面倒というよりもむしろある一定以上の技術がナイと描けない集中線もこのとおり。集中線がどこに向かうかなどもマウス操作のみで調節できるやっぱ集中線ツマンネ、とか思った場合、多量に用意された背景と置き換えることも容易だ。背景のグラフィックはユーザーが用意することもできるやっぱメガネやめて髪をタクアン色にして、そうだお箸とタクアン持たせよう!! などと考えても大丈夫。髪の色も手のパーツもさまざまなパターンに変えられる

 あらかじめ知ってはいても、実際にコミPo!を試用してみてショックだったのは、ホントに一切絵を描かずにマンガができちゃうということ。絵自体のオリジナリティや個性を求める場合は別なんですけど、「こーゆー4コママンガ描いてみたい……けど絵がな~」てな感じで描画がマンガ制作のハードルとなっているなら、コミPo!によってその障壁が完全になくなるという印象だ。文句ナシに楽しい!!

キャラクターはどうだろう?

 誰でも簡単にマンガ制作ができる、という段階になって誰でも気になるのが使えるキャラクターの種類ではなかろうか? 間もなく発売予定の「コミPo!基本ツール+学園マンガセット」の仕様を見ると、たとえば女性だと、ボディー女性×1体、服装×2種類、顔×3種類、瞳の色×7色……となっている。キャラクターの各パーツ/色/服/などを変えることで非常に多彩なキャラクターを表現できるようだ。

 では実際どの程度バリエーションが得られるのか、コミPo!報道関係者向けβ版で試してみよう。まずはプリセットのキャラクターから。

プリセットキャラの「こみぽ(小石川美保)冬制服」プリセットキャラの「こみぽ(小石川美保)冬制服G」。「こみぽ(小石川美保)冬制服」の顔がギャグ調になったキャラだプリセットキャラの「かなめ(西池要)冬制服」。「こみぽ(小石川美保)冬制服」の髪型/色と目の色が変わったキャラだが、パーツが少し違うだけで別キャラに見えますな
プリセットキャラの「てつひさ(上部哲久)冬制服」プリセットキャラの「越谷先生ブラウス」。これもベースは「こみぽ(小石川美保)冬制服」で、服や髪型などパーツが変わったキャラプリセットキャラの「秩父山先生スーツ」。「てつひさ(上部哲久)冬制服」の一部パーツが変わったキャラですな

 てな感じで、たとえば女性に関してはボディは共通のもののようだ。目、髪型、服装など一部のパーツを変えることで、別のキャラクターとしているらしい。で、プリセットのキャラクターが合計6人。

 なーんだ6人か、とか拙者も最初は思ったんだが、これだけで十分別キャラが作れる……というかハッキリとした使い分けができそうだ。というのも、表情、髪型、ポーズなどを変えるだけで全く別なキャラクターとして演出できるからだ。ちょっと変えるだけでかな~り変わる。やっぱなんかシンセサイザーっぽい。

プリセットキャラの「こみぽ(小石川美保)冬制服」。200種類近い表情/目の方向のパターンがある。非常に表情豊かなのであった表情に加え、髪型/髪色も変えられる。デフォルトの「こみぽ(小石川美保)冬制服」とは全然違う雰囲気になったポーズも100種類以上用意されている。表情、髪型/色、ポーズの組合せで、全然違った性格っぽいキャラになりますのう

 ディテイルのパーツ変更はわりあい柔軟に行えて、たとえば髪型は髪色と組み合わせると選ぶのがタイヘンなほどパターンになる。ほか、手の状態/持ち物、メガネの有無、髪の追加パーツなど考えれば、ベースは数人のキャラでも十分たくさんのキャラを使い分けられると思う。

 特定のキャラは特定の表情やポーズしかとらないなどと、外見的な雰囲気でのキャラクター設定などをしっかり行えば、現段階でも十二分なキャラクター表現力があると思う。

髪型は基本3種類で、ロングヘアーのみバリエーションが豊富なようだ。髪になびく状態の表現のため? それ以上に、色がたーくさんあって設定に迷う左右の手のパターンも多彩。手のカタチ(握るとかVサインとかグーとかいろいろ)以外に、手に何を持っているかといったパターンも豊富にあるメガネをかけることもできる。ほおを赤らめるためのパーツもある
髪の追加パーツもわりあい豊富。リボンテールやポニーテールに加え、ツインテールも各種ツインテールにはアクセサリ別、長さ別で少々のバリエーションが一種のアホ毛もあったりする。それぞれ組み合わせていくとまったく別のキャラができる

 マンガ制作のためのパーツ組合せ~キャラ作製が比較的にきめ細かく行えるというわけだが、1枚のイラストを作製するためのソフトとしても楽しいですな。画風的にもわりと“彼氏”方面にウケそうな感じがするので、イラスト制作ソフトとして楽しむのもアリなよーな気がする。

実際にマンガを作ってみて

 かな~りジックリと弄れるソフトなのだが、とりあえず細かいトコロは飛ばして、実際にマンガを作ってみた。初めて「コミPo!報道関係者向けβ版」を使い始めてから約1時間で完成したのがコレだ。

唐突にアドリブで4コママンガを作り始めてみたなかなかカラフルに作れるモンですのう。しかも簡単そして出来上がったのがコレ。くだらねー。※この画像はコミPo! 関係者向けβ版で作成しました

 てな感じ。制作途中、フォント選びに迷ったりして時間を食ったが、キャラなど各パーツの配置には時間がかからなかった。コレ、使い慣れて、かつ、先にマンガの構成が決まっていれば、絵の制作自体は物凄いスピードで行えると思う。

 使いにくい点は、まだ使い始めたばかりだしβ版だしってのもあるが、最初は3Dキャラの配置にまごついた。マウスのみで操作したため、不意にキャラが傾いたりして手こずった。が、後にキーボード操作で細かく設定できることを知った。また、プリセットのカメラアングルを使えば、ほんの少しの修正だけで3Dキャラ配置がキメられる。なかなかコナレた操作感かもしれない。

プリセットのカメラアングルを使えば、キャラの向きなどをサクッと変更できる。これに微調整を加えればたいていのシーンを作れると思うこんな向きも。キャラ(オブジェクト)の位置やカメラの位置/距離は、キーボード操作でもマウス操作でも行える。微調整はキーボード操作がイイ感じこのようなカメラアングルもプリセットされていたのであった

 個人的に「?」だったのは、テキスト類。背景の上にダイレクトにテキストを乗せる方法がわからなかった。また、フキダシのなかのテキストの字間や行間の変更方法がわからなかった。せめて行間を変更できないと、かなり読みにくいテキストのマンガになってしまう。でもまあ、まだβ版。製品版を買ってからこのあたりジックリと攻略してゆきたい!!

 そんな雰囲気で、拙者的にはコミPo!買う気満々。発売後に予定されている追加データも買う気満々。両方、当然、予約っすよ予約。こーゆー遊び甲斐/使い甲斐のあるソフトウェアは久々な気がする。

【追記】記事公開後、開発&販売元ウェブテクノロジより以下のご連絡をいただきましたので追記します。

・テキストをダイレクトに配置するには、「フキダシ」素材リストの 一番上にある「タテ書き」「ヨコ書き」という素材をドロップして 使います。

・テキストの字間・行間は現在は変更できませんが、今後対応します。間に合えば製品版までに対応します。

 



2010/10/25 06:00