スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

Web会議用品、最近買って「イイな♪」と思ったモノ×3点

テレワークをちょっと便利にする安価な小物たち

 俺の場合、考えてみれば、元々テレワークってゅーか自宅に引きこもって仕事をしている。そして、仕事関係者との連絡はほぼ全部リモートってゅーかメールや電話や各種チャットなのであった。

 そしてこのご時世、俺の仕事関係者の多くがテレワークを開始。俺においては以前に増して「リモートでの対応」をすることが増えた。そんな流れから、俺のテレワーク環境も少しずつ改良されつつあったりする。

ちょっと前まで使用していたWebカメラ。モノはロジクール「Portable Webcam C905m」で、200万画素/30fps。2009年の製品だ。現在でもフツーに実用的だが、Webカメラを多用するようになったため、最近になってより高画質な今時的Webカメラに買い替えた
ビデオ会議時のWebカメラの位置は「目の高さに揃える派」の俺。なので、相手の顔が映るビデオ会議アプリ表示の真ん前にWebカメラが来るようにアレコレと工夫している。左はディスプレイ上から針金を伸ばし、そこにWebカメラをセットする使い方。右は販促POPを吊る器具にWebカメラを固定する使い方。現在はよりお手軽で実用的な方法に変えている
Web会議の時には、光が顔のほぼ正面に当たる照明器具を使っている。これはディスプレイ上部左右に短めのLEDバーライトをセットしたもの。顔がバッチリ照らされまっせ〜♪ だが現在は照明器具も別のものに替えた
こちらは背景を画像合成するために使うグリーンスクリーン。使えばそれなりに「背景をよりキレイに合成できる」のだが、掛け外しが面倒で使うのをやめてしまった。背景が見られちゃってもまあいいか、的な感じにもなったのだった
マイクはサンワサプライの「USBマイクロホン MM-MCUSB25」を継続的に使用中。声をよく拾い、長めのアームがあるのでマイクを口元にもってきやすい。電源スイッチおよびミュートスイッチがあるのもかなり実用的。音はAppleのワイヤレスヘッドホン「AirPods Pro」で聞いていた。外部音取り込みモードが使えるので、会議相手の声もコチラの室内の音も聞こえて実用的

 ちなみに、本連載バックナンバーにて上記機材を紹介している。ご興味があればゼヒ!!!

 で、上記説明にもあるように、一部のWeb会議向けの機材は別のものに替えている。Webカメラやヘッドホンなどだが、それらは別途レビューするとして、今回は「安価にて替えられたが意外なほど効果的だった機材」についてご紹介したい。いちばん高いヤツで3980円。3つある。以降、それぞれをご紹介〜♪

棒状LEDライトを2階建てで運用してゆきたいッ!!!

 2020年に購入したコンピュータ周辺機材でヒッジョーに満足度が高かったのがBenQ「ScreenBar Plus」だ。ディスプレイ上部に掛けるスタイルのデスクライトで、場所を取らず手元を十分に照らしてくれてグレイト!!!

 ディスプレイ手前を照らすにおいてヒッジョ〜に実用的っ!!! なのだが、1点、ヒッジョ〜に残念なところがある。それは「ユーザーの顔を照らせない」という点。

 ScreenBar Plusはディスプレイ手前あたりを照らすにおいて使いやすいライトである。また、画面に光源が映り込まなくて便利。さらにユーザーの目に光が入ることがないのも快適だ。

 でも、これに加えて「ユーザーの顔を照らす」ことができたら、Web会議用照明としてもスゲく実用的だと思うのだ。てゅーか、試しにScreenBar Plusの設置方法を強引に変えて自分の顔を照らしてWebカメラで撮ってみたら、もーバッチリなんスよ!!! Web会議用照明器具として!!!

 だが、ScreenBar Plusはそういう作りにはなっていない。実質、Web会議用照明器具としては使えない。ん〜残念。

 だが、ディスプレイの上に掛けるタイプの棒状LEDライトは、やはりWeb会議用照明として実用性が高い。場所を取らないし、位置的にもイイし。

 そこで、ScreenBar Plusの上に別の棒状LEDライトを設置することにした。棒状LEDライトの2階建て運用である。↓こんな感じ。

ディスプレイ上部にBenQ「ScreenBar Plus」があり、その上に別の棒状LEDライトを乗せた。上に乗ったライトは角度調節の自由度が高く、手前まで幅広く照らせる。ScreenBar Plusが机上を照らすライトとなり、その上のライトは机上もユーザーの顔も照らせる
2階建てにした棒状LEDライトを正面やや下から見た様子。左写真は、上のライトを下に向けている状態。この状態だと机上を照らすライトとして使える。右写真は、上のライトをユーザーの顔に向けている状態。この状態で点灯させると、Web会議時の照明器具として非常に実用的で、顔をしっかり照らしつつ、目にキャッチライトも入る
2階建てライトを後ろから見たところ。単に重ねるだけでも大丈夫だが、2つのライトがズレたりしないよう、一応は結束バンドで合体させている

 で、この2階建てライトだが、予想以上にヒッジョォォ〜に実用的である。ScreenBar Plusだけ使えばデスクライトとして実用的であり、上のライトでも机上を照らせばさらに明るい環境となる。上のライトで顔を照らせばビデオ会議時に実用的な照明に。ビデオ会議中にScreenBar Plusで机上を照すこともできる。

 ちなみにこの「上のライト」だが、Amazonで購入したBaseusブランド品。原稿執筆時現在では3910円となっており、別途10%OFFクーポンが使用できる期間のようだ。3519円ですな。

 コレ、2020年の9月頃に購入して使っているが、現在まで特に問題なし。ただし、単体でディスプレイ上部に掛けるデスクライトとして使うと、光が画面を照らしたり、画面上に映り込みが目立ったりもする。ScreenBar Plusとの2階建て運用だと、Baseusブランドのライトの光がScreenBar Plusで遮られ、画面へ光が届いたり映り込んだりすることはない。

 そんな感じなので、Baseusブランド品を「ScreenBar Plusより自由度が高いデスクライト」として買って単体で使うと、けっこう後悔する可能性がある。デスクライトとしてはScreenBar Plusの方がずっと実用性が高いので、そのあたりご留意願いたい。

「カメラ目線」のビデオ会議を、もっと手軽にするWebカメラスタンド

 前述したが、ビデオ会議時のWebカメラの位置は「目の高さに揃える派」の俺。ビデオ会議アプリ表示の手前にWebカメラを置くと、(ちょっと邪魔だが)相手側のアプリ上でコチラの顔がカメラ目線で映る。相手にとって、目を見ながら話されているような雰囲気になるのだ。

ノートパソコンでのビデオ会議にありがちな「視線」。ユーザーは画面を見ながら使うので、ユーザーの視線はノートパソコンのカメラ位置(画面上)には向いておらず、画面に向いている
こちらは画面の手前にWebカメラをセットした時の「視線」。ユーザーは画面を見ながら使うが、その視線上にはWebカメラがあるので「カメラ目線」になり、相手からは「こちらをまっすぐ見ている」ように見える。なおこの画像は顔を正面から照らす照明器具も使っているので、目にしっかりキャッチライトも入っており、より快活な印象となっている

 カメラ位置や照明器具で全然違う印象に。どうせなら相手に与える印象が良いほうがイイ。てなわけで、照明器具に加え、Webカメラの設置方法にも工夫している俺なのであった

使っているWebカメラの一例。ロジクール「Portable Webcam C905m」で、クリップのような構造があり、いろいろなモノに留めて使える
左はPortable Webcam C905mに付属する台座。これだと位置が低く、Web会議中に「カメラ目線」にはならない。右はクランプやら針金やらで工夫し、Web会議アプリ表示とユーザーの間にWebカメラが入り込むようにセットした様子。カメラ目線にはなるものの、セッティングが面倒くさい
販促POP用台座を改造してWebカメラをセットした例。カメラ目線となり、セッティングもまあまあラクではあるが、ちょっとグラグラし、水平も出しづらい

 こんなふうな地味な工夫を続けてきた俺だったが、2020年10月に「コレは良さそう!!!」と思えるWebカメラ用のスタンド類を発見!!! 速攻で購入!!! それが↓この2つである。

左はサンワサプライ「Webカメラ用スタンド 200-DGCAM023」でサンワダイレクト価格は3980円。右はサンワサプライ「Webカメラ用アームスタンド 200-DGCAM021」でサンワダイレクト価格は2480円。※画像はサンワダイレクト本店サイトより抜粋。

 2020年10月15日に入手し、早速使ってみたらどちらもイイ感じであった。テレワーク需要で生まれた製品だと思われるが、まさに「痒いところに手が届く」といった使用感。もう俺の地味な工夫は必要なく、サクッと手軽にWebカメラ位置を調節して「カメラ目線のWeb会議」が可能となった!!!

 2つのうち、より実用的だと感じられたのが「Webカメラ用スタンド 200-DGCAM023」の方。シンプルな台座だが、セッティングが容易で場所も取らず、画面の遮り方も最小限。ビデオ会議用のWebカメラスタンドとしては、こちらばかり使っている。

丸い台座の上に伸縮する棒(一脚)があり、上部にはカメラ取り付け用のネジ(1/4-20UNC)を備えた自由雲台がある。高さは21〜42.5cmの範囲で調節可能。底面には滑り止めのゴムがあり、質量は約246gで安定感がある。アルミ製で全体的な作りもいい
実際に使っている様子。セッティングがとてもラク♪ ビデオ会議アプリの表示位置近くにWebカメラをセットすれば、カメラ目線での会議となる。右写真の黒い縦線はスタンドの縦パイプおよびWebカメラのケーブルだが、画面表示はそーんなに大きくは遮られない

 こういうスタンド、今からすると当たり前のような存在に見える。のだが、2020年の秋口まで全然なかったのだ。いわば「有りそうで無かった機材」。コロナ禍によるテレワーク活発化から10カ月くらいして、ようやく出てきたわけだが、やはり専用品は使いやすい♪

 ただ、小型三脚的価値観からすると、Webカメラ用スタンド 200-DGCAM023の3980円という価格は「ちょっと高価だな」と思ったりも。そう思っちゃった場合、↓こーゆーのでも十分実用にはなる。

よくある自撮り棒(セルフィースティック)と、超ミニ三脚。自撮り棒の下端には三脚ネジ穴が空いていたりして、そこに超ミニ三脚を合体させると……Webカメラスタンドに!!!

 自撮り棒の方が安いとか伸縮幅が広いとかイロイロとメリットはあったりするが、組み合わせるミニ三脚によっては安定性が低くグラついたりする。外見的にも微妙かもしれない。細かいところにまでこだわるなら、やはり専用品の方がスッキリと完結するだろう。

 なお、前述した「正面から顔を照らす照明器具」だが、こういったWebカメラスタンドを使うなら、雲台部下のパイプにLEDライトを装着するという方法もある。スマートフォンに装着する自撮り用LEDリングライトあたりがお手軽。激安LEDリングライト+自撮り棒+超ミニ三脚あたりを組み合わせると、もしかしたら1000円以内でけっこーマトモなビデオ会議用機材が揃うかも!?

自由雲台付きアームってナニゲに超便利かも

 前出のWebカメラスタンド×2機種のうち、Zライト的なアームの方は、ビデオ会議用としてはほとんど使わなくなった。Webカメラ設置位置の自由度は高いものの、スタンドとして大柄で、Web会議時にディスプレイ上に2本のパイプが見えてしまうしなど、ビデオ会議用にはイマイチ向かない感じであった。

サンワサプライ「Webカメラ用アームスタンド 200-DGCAM021」。サンワダイレクト価格は2480円。Webカメラ固定用アームで、写真にはないがスマートフォンホルダーも付属する。Zライト的な動きをするアームで、Webカメラ設置位置の自由度が高い
先端には自由雲台があり、三脚ネジ穴付きWebカメラなどを手軽にセット可能。先端関節および中央関節は、(写真には見えないが)手動つまみで動きの硬さを調節可能。バネも程よい強さで扱いやすい。右は別の照明器具の台座に試しにセットした様子。運良くマッチ。12mm程度の穴がある台座にならマッチするように思う

 Webカメラ用に買ったアームだが、俺的使い方だとWeb会議時のWebカメラ固定にはイマイチって印象。なのだが、よく考えてみると、こういう「先端に自由雲台が付いたZライト的なサイズ感のアーム」って、これまで意外なほど全然なかったのだ。

 いや、あるにはあった。マンフロットとかそういうメーカーから強力なのが出ていた。のだが、プロ機材なのでかなり高価。またゴツめ重めでもあった。一般ユーザーが手軽に汎用できるようなモノではなかった。

 だが、このWebカメラ用アームスタンド 200-DGCAM021は2480円。机の端にちょいとクリップして使えるし、先端には既に自由雲台が装着されている。また若干余談ではあるが、この自由雲台を取り外すとカメラ取り付け用のネジ(1/4-20UNC)が現れ、底面に同サイズのネジ穴を持つ自由雲台などを装着することができる。つまり好みの雲台が使えるアームなのだ。

 う〜ん……安いし、汎用的。イロイロと活用できそう。

 実際に汎用してみたらけっこー便利。たとえば、先端にWebカメラを装着し、ちょっとした紙書類などをメモ的にスキャンするのにイイ。あるいはスマートフォンを装着し、やはり紙書類などを連続スキャン的に撮影していくのにもイイ。スマートフォンを装着してのビデオチャットなんかにも向く。

アームスタンドにWebカメラを装着し、営業ハガキをパソコンに取り込んでいる様子。パソコンはMacで、Mac上のWebカメラ映像表示アプリは「Quick Camera」を使用している。Webカメラからの映像を表示できるアプリで、⌘+Sで静止画保存できる。Webカメラがそこそこ高解像度なら、ハガキ上のある程度大きな文字まで読み取れるレベルで保存できる
アームスタンドにiPhone 12 Pro Maxを装着し、保険の見積書を撮影している様子。右は撮影画像のドットバイドット表示だが、細かい文字まで読むことができる。iPhoneで撮影してMacに画像転送する場合、iCloud経由で自動的に転送されるので便利。連続撮影時にはBluetoothシャッターリモコンを使うと捗る

 やはり先端に自由雲台が付いているのが強みだ。汎用性が高い。そしてけっこーツカエル。

 ビデオ会議時のWebカメラ固定用に買ったWebカメラ用アームスタンド 200-DGCAM021であり、当初の目的としては大きめゴツめであり、内心「もったいないけど邪魔だから捨てちゃおうかな」とか思っていた。のだが、使い始めたらアラ便利〜♪ ほかにもいろいろツカエそうなので、さらにこのアームを活用してみようと考えている。
 てな感じの3品。そーんなにはお金をかけずに、もしかしたらオンライン会議のクオリティがグッと上がるかもしれないので、ぜひ吟味してほしい。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。