スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

Apple限定販売のQi対応カーチャージャー!!! 便利or不便、さぁどっち!!!

「Scosche MagicGrip Freeflow Wireless Charging Vent Mount」を買ったョ!!!

 クルマで使うスマートフォン用充電器を物色していたら、ちょいと良さげなのを発見。Scosche(スコーシュ)の「Scosche MagicGrip Freeflow Wireless Charging Vent Mount」である。俺に搭載されたガジェット・センサーが好反応を示したのでズギャッと購入した。

スコーシュの「Scosche MagicGrip Freeflow Wireless Charging Vent Mount」。クルマのエアコン吹き出し口に装着するタイプのスマートフォンホルダーで、Qi充電対応のスマートフォンで使用できる。対応iPhoneモデルは、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Max、iPhone 11、iPhone SE(第2世代)、iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR、iPhone X、iPhone 8、iPhone 8 Plusとなっている(が、iPhone以外のQi対応スマートフォンでも使用できた)。国内ではApple限定販売となっており、アップルストア税別価格は9380円。

 ちょい良さげ〜♪ と思ったのは、まずQi対応であること。ワイヤレス充電はフツーに便利。ワイヤレス充電器が使えない環境になって初めて「うぁ〜充電ケーブル接続面倒臭ぇ〜」となることを思い出すと、フツーどころか超便利と言えよう。ちなみにこのチャージャー、Qi対応端末以外では実質的に使用不可能となる(理由は後述)。

 それからエアコンの吹き出し口を塞がないこと。エアコン吹き出し口には取り付けるものの、その取り付け部が吹き出し口からの風の流れを極力妨げない形状になっているのだ。

 他、角度や向きを自由に変えられそうなのも良さそう。そして以前に衝動買いした「Scosche BaseLynx Modular Charging System Kit」が、その後やっぱり超役立っているということもあり、「スコーシュ製品ならイイかも」と購入に至ったのであった。

コチラは「Scosche BaseLynx Modular Charging System Kit」。複数の充電台を組み替えて使えるモジュール式のチャージャーなでのあり、ヒッジョーに便利なので絶賛愛用中だョ!!!

 てなわけで今回は「Scosche MagicGrip Freeflow Wireless Charging Vent Mount」のレビューをば。でも、とりあえずココで俺的結論を書いちゃうと、Qi対応iPhoneを使用中ならかなり便利な感じ。ただし、前述のとおりQi充電非対応端末では一切使用できない。これを便利と思うか不便と思うか、さぁどっち!!! みたいな?

どんな感じのチャージャーなのか?

 まずは「Scosche MagicGrip Freeflow Wireless Charging Vent Mount」の概要から。と言っても、Qi対応のカーチャージャー・ホルダーって感じで、至ってシンプルな内容だ。なので、パッケージ同梱品を写真と説明文でチェックしていこう。

チャージャー本体。アーム部分やマウント部分は金属で頑丈そうな手触りだ。他は樹脂製だが、仕上げがキレイでバリなどは見当たらない。端末が当たる部分と車両に接触する部分には滑り止めラバーがある。
12V車用電源アダプター、フラットなUSBケーブル、USBケーブル用ワイヤークリップ(粘着剤付き)×2個も付属。12V車用電源アダプターの出力は、DC3.6〜6.5V時が3A、DC6.5〜9V時が2A、DC9〜12V時が1.5Aで、iPhone 8以降のiPhoneを最大7.5Wで高速ワイヤレス充電可能。ワイヤークリップはフラットUSBケーブルがちょうど通る形状になっていたり、USBケーブルの機器側がL字になっていたりして、細かいところまでよく配慮された作り。
簡易説明書(イラストのみ)と詳しい説明書(各国語)が付属するが、詳しい説明書は字が小さくて読みにく〜い。簡易説明書でだいたいわかりますけれども……。

 チャージャー本体は2つの関節を持つアーム式。各関節は自由に回転しつつ、全方向にある程度傾けられる。ので、車両にセットした後、iPhoneの画面の縦横や画面の向きを比較的に自由に変えることができる。これも写真と説明文で見てみよう。

2関節式のアームを持つチャージャー本体。関節部は自由に回転しつつ、全方向にある程度傾けることもできる。
エアコン吹き出し口にチャージャー本体をセットした様子。iPhoneは縦位置でも横位置でも、必要とあらば斜め位置(!?)にでもセットできる。
こんなふうにユーザーの方に画面を向けることもたやすい。アーム部分の動きにはある程度の抵抗感があるので、セットした向きなどが不意に変わってしまうようなこともない。

 ちなみに、エアコン吹き出し口へのセットは、本体側のゴムのくちばしのようなセット部で、吹き出し口のルーバー(風向きを調節する羽根)を挟むタイプ。これも写真と説明文で見てみよう。

本体側のセット部。くちばしのようなカタチをしたゴム部品で、エアコンの吹き出し口のルーバーを挟んで固定する。
こんなふうにルーバーを挟んで固定。くちばしの隙間はかなり狭くて開く感じも硬いため、ルーバーへのセットが一苦労だが、その一方で安定的に固定できる。また、くちばしの手前側が太くなっているため、くちばしを押し込むほどに上下のルーバーからの圧がかかって固定力も強まる。
説明書より抜粋だが、このような形状の吹き出し口に対応する。なお、チャージャー本体のくちばしの幅は25mm程度で、くちばしの片側の厚さ(最厚部)は10mm程度だ。

「Qi対応」というより「Qi充電対応スマートフォン専用」のチャージャー

 このカーチャージャーは端末をセットすると自動的に端末を挟んで固定する。端末セット部にあるQi充電台が、Qi充電対応端末を検知すると、端末を挟んで固定すると同時にQi給電を開始する。なのでQi充電に対応しないスマートフォンを載せても、チャージャー側は挟む動作が行われない。Qi対応スマートフォン以外セットできないというわけだ。

チャージャーに端末を軽く押し当て、チャージャー側がQi給電可能なスマートフォンを検知したら、2本のグリップが電動で閉じて端末をホールドするというシクミ。なのでQi充電対応のスマートフォンなどでないとこのチャージャーは使えない。当然、チャージャーにUSB給電していない場合も使えないので、純粋なホルダーとしても使えない。ただし、スマートフォンをホールドした状態で(クルマのエンジンが止まるなどして)チャージャーへのUSB給電がカットされても、そのままスマートフォンをホールドし続ける(そこからスマートフォンを外すことも可能)。

 ちなみに、手持ちのQi充電対応iPhoneは全部問題なくセットできた。また、最大サイズとなるiPhone 11 Pro Maxにバッテリー内蔵純正ケース「Smart Battery Case with Wireless Charging」を装着した状態でもホールド可能。

 それから、Qi充電対応であるGoogle Pixel 3 XLもOKであった。さらにはQi充電対応のパナソニック製モバイルバッテリー(Qiでモバイルバッテリーを充電できる製品)をセットしても挟んで固定してくれつつQi充電してくれた。

 ところで、チャージャーからスマートフォンを取り外す時はどうするの? 俺もなんかこー、電動のホールド部が開いて端末を離すような、ボタンかセンサーがあると思った、のだが、ちょっと違った。基本的には端末をグイッと引き抜くことになる。

 チャージャー側のQi給電部からスマートフォンが離れてQi給電が止まると、それに合わせてホールド部が電動で開くというしくみにはなっている。のだが、実際に操作すると“端末を引き抜いた直後にホールド部が電動で開く”という結果になる。ので、このチャージャーからスマートフォンを取り外したい時は、スマートホンを引き抜く!!! すると、な〜んか直後にホールド部も開いたョ!!!

 てなわけだが、その様子を動画で見てみよう。

【動画】チャージャーにスマートフォンを当ててQi給電可能と検知すると電動で端末を挟んでホールド。端末を外す時は引き抜く感じ。Qi給電不能になるまで端末を動かすと、電動でホールドが解除されるが、けっこう強くホールドされているので、結局は引き抜く動作になる。引き抜いた直後、ホールドが電動で解除される感じ。

 ホールド力は十分強く実用的で、まあ引き抜く動作もコツを掴めば簡単。ホールド解除のボタンやセンサーがあると、それに触れての誤動作も考えられるので、まあこのシクミは合理的と言えば合理的。だが、なーんかこう、もうひと工夫して、引き抜くとか力づく的なアクションではない、なんつーかスマートな操作感にして欲しい、とか思っちゃう俺なのであった。

エアコン吹き出し口を塞がず、空気の流れを妨げない!?

 最後に、このカーチャージャーがエアコン吹き出し口からの空気の流れを妨げないかどうかについて。例えば普通一般のルーバー取り付けタイプのホルダーやチャージャーの場合、スマートフォンが吹き出し口の手前に来がちなので、エアコンの空気の流れをかなり妨げてしまう。

よくあるタイプのルーバー取り付け型・マグネット式のスマートフォンホルダー。エアコン吹き出し口からの空気を妨げてしまう。

 そして俺の場合、常用のスマートフォンはiPhone 11 Pro Max。デカい端末なので、エアコン吹き出し口からの空気の流れを盛大に妨げてしまう。さらにエアコンから吹き出す空気により、夏は端末がヒエヒエに、冬はホカホカに。なーんかモヤモヤするのであった。

 しかしこのチャージャーの場合、ルーバー取り付け部に一工夫ある。空気の流れを妨げない形状になっているのだ。

「Scosche MagicGrip Freeflow Wireless Charging Vent Mount」のルーバー取り付け部。吹き出し口からの空気が通過するような形状になっている。

 なかなかイイ感じの工夫♪ でもiPhone 11 Pro Maxだとどうなのかな〜? 実際に試してみたので、写真と説明文で見ていこう。

まずは吹き出し口の下の位置で。iPhone 11 Pro Maxの場合、端末が大きいので縦位置だと風の流れをちょっと妨げてしまう。端末とルーバーの間の距離がややあり、さらにこの車両の場合は吹き出し口の端にチャージャーを取り付けられたので、「盛大に妨げられる」という感じにはならなかった。
続いて吹き出し口の上の位置で。下の位置の取り付けた場合より、やや強めに空気の流れを妨げてしまう。やっぱりiPhone 11 Pro Maxの場合、縦位置だと多少は空気の流れが妨げられてしまうってわけですな。
今度は横位置で。吹き出し口の下にセットすると、もう完全に空気の流れを妨げないって感じ。この車両の場合、この状態で吹き出し口の風向(左右)調節も行える。取り付け方によっては、風向の上下調節も可能。
続いて横位置で、吹き出し口の上にセット。これもほぼ問題なく空気の流れが妨げられなかった。
運転席近くのエアコン吹き出し口に横位置でセット。ホルダーの角度を調節でき、ドライバーの方に画面をしっかり向けられて実用的であり、エアコン吹き出し口からの空気も滞りなく流れるゼ!!!

 てな感じの「Scosche MagicGrip Freeflow Wireless Charging Vent Mount」。Qi対応スマートフォン専用となるが、車両への取り付けの自由度も高く、細かな工夫もなかなかイイ感じで実用性につながっており、Qi充電はやっぱり便利♪ 興味のある方はぜひチェックしてみてほしい。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。