スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

カラーLED×100個で遊べるBluetoothスピーカー♪

ドット絵の自作も可能、Divoom「Aurabox」

カラーLED×100個で遊べるBluetoothスピーカー♪

 最近スマートフォンでラジオ(radiko)を聴きがちなワタクシ思うに、「コンパクトなBluetoothスピーカー欲しいなあ」と。それで、物色するわけですが、あるにはあるものの、どれも似たような製品で「なんか没個性で選びにく~い!」みたいな。

 そんな中、WiseTechから颯爽と現れたのが、Divoomブランドの「Aurabox」。WiseTechの製品情報ページはコチラですが、「100個のカラフルなLEDが光りまくるBluetoothスピーカー」という強烈な個性に惹かれ、知った瞬間に購入しました。税込み7980円!

Divoomの「Aurabox」。縦横11cmで厚さ5cmの黒い箱ですが、Bluetoothスピーカーです。前面には100個のフルカラーLEDが内蔵されており、スピーカーは背面にあります。
様々なパターンでLEDを点灯させることができます。ドット絵を自作することもでき、さらにアニメーションさせることも可能です。

 使ってみた印象から書いちゃいますと、シッカリとスピーカーとして使えつつ、さらに100個のフルカラーLEDで遊べて、ヒッジョーに楽しい♪ です! ドット絵で表示を自作していると、すぐ1時間とか経っちゃう感じで、ワタクシ的には飽きが来ないし実用的なBluetoothスピーカーとなりました。チップチューンや8ビットなグラフィック表現が好きなら、た~ぶ~ん、かなり楽しめると思いますが、ともあれ以降、「Aurabox」の機能や使用感についてレポートしてみたいと思います。

 なお、写真のLEDですが、色によって丸い光に見えます。ですが肉眼ではわりと四角い光として見えます。ので、実際には写真で見るよりもドット絵らしい表示に見えると思います。

どんなBluetoothスピーカー?

 まずは「Aurabox」のBluetoothスピーカーとしての機能・性能などを。バッテリー内蔵・USB充電式のBluetoothスピーカーで、出力は最大5W、連続再生時間は6時間です。サイズは縦横11cm×厚さ5cmで、質量は373g(実測値)です。スマートフォンやタブレットなどのBluetooth対応端末からの音を再生できるほか、3.5mmのAUXジャックにつないだ音源の音も鳴らせます。

 フルレンジスピーカー×1個を内蔵したスピーカーで、音質は低音も高音もすこ~し物足りない感じですが、ボーカル域は聴きやすい的な、まあ「悪くないけど音楽をジックリ鑑賞するという用途には向かない」という感じ。BGMを流したりラジオを聴いたりするくらいなら問題ない音質だと思います。

背面にはスピーカーと充電用UBS端子、3.5mmのAUXジャックがあります。ボタン類は本体上部に並び、本体単体でもスピーカーの機能操作やある程度のLED表示切り替えができます。ちなみに、USB充電を行いつつでも使えるようです。

 使用上、「これはなぁ……」と感じる難点がありました。ひとつは説明書の日本語が軽く崩壊している点。「読んでいると何を調べようとしていたか忘れる」程度に読みにくい感じです。多言語対応説明書で、英語での説明もあります。英語不得意なワタクシですが、正直「最初から英語の説明読んだ方がラク」という印象です。もうひとつ、本体のボタンがかなり硬く押しにくいこと。誤押下防止にしても硬い感じ。

多言語対応の説明書が付属しますが、文字が小さく日本語も奇妙で、読みにくいです。また、本体上部のボタン類は押下感が非常に硬く、「ボタン操作が面倒」と感じられがちです。

 ほかは特に難点は感じられません。説明書も使い始めに読めば済む程度ですし、ボタン操作もそうそう頻繁に行うものでもありません(主な操作はアプリから行える)ので、これらはさほど大きな難点でもないですな。

LEDはどんなふうに光る?

 スピーカーの反対側、前面と思われる側には縦横10個の並びで100個のフルカラーLEDが埋め込まれています。これらLEDがカラフルに光るわけです♪

 ただ、やや残念なのが、フルカラーLED(RGBの3色のLED)を採用しているのに発光色が7色(黒を含むと8色)だけということです。まあ、1677万7216色が表示可能だったりしても、10×10のドット絵だとあまり意味がなさそうですし、後述の「ドット絵自作」もタイヘンそうですし、8色程度のほうがファミコン感が溢れたりしますので、これはこれでイイのかもしれません。

 ともあれ、この100個のLEDをかなり自由に光らせることができます。もちろん、自由に光らせつつ、スピーカーから音楽などを流すことができます。

 なお、「Aurabox」の主な操作は本体上部のボタンでも行えますが、ペアリングしたスマートフォンなど端末から「AuraBox」アプリを使って操作することができます。アプリはiOS版Android版があります。

 LEDの操作はアプリを使ったほうが自由度が高く、できることも多いので、アプリを使うべきですな。ただ、アプリを使わなくてもBluetoothスピーカーとして使えますし、ハンズフリー通話もでき、ある程度のLED発光もさせられます。

iOS版「AuraBox」アプリの表示例。左は機能選択画面で、「常用」がLEDの演出的発光のプリセット選択、「音楽」が曲選択と再生、「目覚まし時計」がアラーム機能、「写真ライブラリ」がLEDドット絵/アニメーションのプリセット選択、「画面」がLEDドット絵自作、「アニメ」がLEDドットアニメーション自作、「光の効果」が通知用のLED発光設定、「通知」がペアリングの確認と解除です。右はドット絵のプリセットの一部です。
左は曲選択と再生を行っている様子。iPhone内の曲を選択して再生できますが、若干回りくどい使用感です。標準の「ミュージック」アプリを使っても「AuraBox」から音を出せますので、その方がナニカと便利かも。右は通知設定で、着信があったりSNSにメッセージが届いたりした場合、該当するドット絵が「AuraBox」に表示されます。

 さて、「AuraBox」ではLEDをアレコレと発光させられますが、LED発光に際していちばん手っ取り早いのがメニューの「常用」からプリセットを選ぶことです。時刻、温度計、単色発光、ほか演出発光×5種類から選べます。

プリセットの表示例。時刻表示ですな。16時11分。「:」マークが点滅します。アプリ画面右上の「シェイク」ボタンをオンにすると、端末を振ってのLED明るさ調節(2段階)と全LED消灯ができます。ただし、消灯した状態でほかの表示モードを選ぶとLEDが点灯しないなどの問題が起きたりします(再度プリセットで表示をオンにすれば直ります)。
気温表示。30℃です。摂氏と華氏を切り換えられます。温度が変化する瞬間以外は、動きはありません。
100個のLEDを単色で発光させます。選べる発光色は画面下部にある7色です。これは「赤」を選んだところ。
動きのある演出表示のひとつ。ロック……っぽい!? 実際はもうちょっとハデな黄色です。
こちらも動きのある演出表示。星の爆発? これもまたハデです。

 ほかにも多数のプリセットがあります。メニューの「写真ライブラリ」からさまざまなドット絵やドット絵アニメーションにアクセスでき、それを「AuraBox」で表示することができます。

メニューの「写真ライブラリ」から選べる各種ドット絵。かなりの数があります。
単純なものから複雑なものまでイロイロと。右はドット絵アニメーションです。
ドット絵のアニメーションは、8つのドット絵を順に表示するパラパラ漫画的なもの。試しに「Battery」というアニメーションを再生してみましょう。

 多彩な表示ができますな~。実際は音楽などを流しながらLEDの表示を眺められますので、気分もけっこー上向きになったりします。プリセット数も多いので、とりあえずプリセットを表示させているだけでもかな~り楽しめると思います♪

ドット絵は自作もデキるゾ!

 ドット絵やそのアニメーションを自作して「Aurabox」に表示させることもできます。自作はアプリ上から行い、それを即座に「Aurabox」に転送して表示できます。自作したドット絵やアニメーションはアプリ内に保存できます。

ドット絵の自作はメニューの「画面」から行います。左は初期状態で、10×10のマス目が並んでいます(見やすくするために画像を補正しています)。そこに色付きドットを置いていき、ドット絵を完成させます。
「あ」という文字をドット絵で描いてみました。右が「Aurabox」に転送/表示した様子です。
メニューの「アニメ」からアニメーション自作を行えます。「+」が各ドット絵で、8枚のドット絵をパラパラ漫画的に表示するアニメーションです。ドット絵は8枚作らずとも、2枚以上作ればアニメーションになります。再生速度は3段階から選べます。
8枚作成してみました。右が「Aurabox」に転送/表示した様子です。

 このドット絵アニメーション自作がなかなかオモシロいんです♪ 最大8コマで、ドット絵1枚も10×10ドットなので、あまり細かなコトは表現できないんですが、短時間で作れるという点で愉快にハマれます。以下、いくつか拙作をご覧ください。

左右に動く顔のドット絵と、それを「Aurabox」で表示したもの。
往年のロックバンドKISS……風のロゴです。
日本語文字メッセージも……平仮名ならイケるかな? と思って作成。
単純な形状なら漢字メッセージも出せました。

 いや~ホントに拙いドット絵アニメーションなんですが、いや~それでも楽しいですっ! コンピュータ上で作ると「あっ、そう」くらいな印象にナリガチなんですが、ドット絵がカラフルなLEDで再現されると愉快感も増幅されます。「Aurabox」、フツーに実用的な小型Bluetoothスピーカーでありかつ、自由に楽しめるLEDドット絵装置としても楽しめますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください♪

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。