Amazon Cloud Playerを使ってみました
11月15日から「Amazon Cloud Player」が日本でも利用可能になった。「Amazon MP3 Store」で購入した楽曲をクラウドに保存し、AndroidでもiPhoneでも、さらにはPCでも聴けるというもの。いずれも使っている筆者にとっては、非常に魅力的なサービス。というわけで、Optimus Vu L-06Dでさっそく試してみた。
![]() |
| Optimus Vuには耳にフィットしやすいカナル型イヤホンが付いていて、音もかなりいい |
感想を先に言えば、 Amazon MP3 Storeは、邦楽の配信曲がまだまだ少なく、物足りない面はあるのだが、使い勝手には非常に満足している。一番の魅力は、新たにアカウントを取得することなく、本の購入のために長く使い続けているAmazonのアカウントをそのまま使えること。楽曲の代金も、すでに登録しているクレジットカードで決済できるので、新たに登録する手間は不要だった。
購入した楽曲はクラウドに保存したまま、ストリーミングで聴ける仕組みになっている。Xi(LTE)接続時はもちろん、3Gでも電波を安定して受信できる状態であれば、途切れることなく、満足のいく音質で聴ける印象。クラウドから端末にダウンロードすると、このAmazon Cloud Playerだけでなく、Optimus Vuに内蔵されている「メディアプレーヤー」でも再生できた。
さまざまなデバイスで再生できるのも、非常にありがたい。筆者はAndroidスマホもiPhoneも使っていて、iPadもNexus 7も所有している。そこまで、あれこれ使っていななくても、異なるOSのスマホとタブレットを使い分けている人は結構いるのではないかと思う。筆者は、これまで楽曲購入は主にiTunes Storeで行い、音楽を聴くときはiOSデバイスを使っていた。これからは、iTunesとAmazonのどちらでも配信されている曲ならば、Amazonで買ったほうが便利かなぁと感じている。
ちなみに、10月25日にオープンした「Amazon Kindle Store」も、購入した電子書籍をAndroid、iOSどちらでも読める手軽さが気に入り、利用する機会が増えている。Kindle Paperwhiteも購入したが、Optimus Vuだけをポケットに入れて出かけたい時もあるし、旅行に出かける時などはゲームもできるiPadのほうが便利だし、どのデバイスを携帯していても、同じ本を読み進められるというのは非常に快適だ。
MacやiOSデバイスで用いるApple IDや、Googleアカウント、「auスマートパス」などに用いるau IDなど、1アカウントでさまざまなサービスを利用できるのは、シンプルで心地よい。今のところ、Amazonアカウントの日本での用途は、本などのネット通販、電子書籍や音楽の購入に限られるが、今後、Kindle Fireも上陸すると、映像配信も利用できるようになるのではないかと思う。コンテンツ数では、先行サービスに追いつくまでに時間を要するかもしれないが、OSフリーかつデバイスフリーという使い勝手では他サービスに勝る面もある。筆者のような、さまざまなサービスを使い分けるのが面倒に思う無精者にとって、続々と登場するAmazonのサービスは大きな魅力。ますます“ポチッとな”することが増えるような気がする。
![]() |
![]() |
| 「Amazon Cloud Player」アプリから「Amazon MP3 Store」にアクセスし、楽曲を試聴・購入できる。楽曲代金はiTunes Storeと同等 | 購入した楽曲はクラウドに保存され、PCやiPhoneなどからもストリーミング再生またはダウンロードして聴ける。これが非常に便利 |
4:3ディスプレイのL-06D JOJOでKindleを使ってみる
![]() |
| L-06D JOJOで書籍を開いたところ |
サービス開始が今か今かと待たれていたAmazonの電子書籍サービス「Kindle」。対応する専用電子書籍リーダーこそサービス開始と同時には発売されませんでしたが、スマートフォンアプリを使えばKindleストアの電子書籍を買うことができるので、これまで他の電子書籍付けだった自分もすっかりKindleユーザーとして、あれこれ電子書籍をダウンロードして楽しんでいます。
スマートフォンの場合、アプリをインストールしてログインさえすればどの端末からでも読めるので、手持ちの端末でいろいろとKindleをインストールして楽しんでいましたが、こと書籍を読むことに関しては、4:3という珍しい画面比率のディスプレイを採用したL-06D JOJOがとても見やすいと感じました。
電子書籍の場合、PDFと違って画面サイズに合わせて表示する行が増えたり、フォントサイズを調整したりということが自由にできるのですが、主流となっている16:9のディスプレイと比べて、4:3は横により多く文字列を表示できるため、縦書きの文章がとても読みやすい。比べてみるとわずかな差ではあるのですが、実際に読書を始めるとこのわずかな差が読みやすさにつながります。
![]() |
![]() |
| 同じ5インチサイズのGALAXY Note SC-05Dで同じ書籍を開いたところ | 4インチのiPod touch 第5世代で同じ書籍を開いたところ |
![]() |
| 画像で構成されるコミックは4:3だと左右が切れる |
ただ、便利なのは書籍の場合だけ。同様に電子書籍で楽しむようになったコミックは、そもそも横幅のサイズが決まっているため、4:3の画面サイズではあまった横幅は単なる余白となって何も表示されません。まあ、ここが表示されるほうが画像比率おかしくなってしまうのでこれが正しい動作ですが、4:3のディスプレイを電子書籍で活かすならやはり書籍がオススメです。
ちなみに、4:3の表示で画面が崩れる場合、ホームボタンを長押しすることで画面の比率を16:9に変更することもできます。左右に黒い帯は入りますが、4:3表示に対応していないアプリで表示が崩れる場合はこの機能を使うと正しく表示できます。とはいえ、今のところ4:3で崩れるアプリにあまり遭遇していないので実際に使ったことのない機能ではありますが。
![]() |
![]() |
| ホームボタン長押しで画面の比率を変更 | 同じ書籍を16:9で表示。左右に黒い帯が入る |
スクリーンショットと融合した「Qメモ」が便利
モバイル機器、とりわけスマートフォンはいつも持ち歩いているだけに、ふと思いついた事を素早くメモしたいツールの筆頭候補だ。とはいえ、画面のロックを解除し、アプリを起動し、文字入力でメモを入力し……という流れはなかなか「すぐに思いついて実行できる、自然な習慣にしよう」とまでは思えないのも、実際のところではないだろうか。本人の慣れや習慣の問題もあるが、ツールとしてはもっともっと、手軽であってほしい。
「Optimus G L-01E」や最近のLG製端末には、「Qメモ」という機能が搭載されている。端末の初回起動時、通知エリアには「Qメモ」の起動方法が通知されているので、一度は目にする機能だ。アプリ一覧などからは起動できないが、ステータス通知エリアのボタン群にはQメモを起動できるショートカットを登録できるほか、ボリュームボタンの上下を同時押しすることで、いつでも起動できる。
Android 4.0ではスクリーンショットを手軽に撮れるようになったが、「Qメモ」はスクリーンショット撮影機能を応用したようなメモ機能だ。「Qメモ」を起動すると、起動直前の画面を背景として、手書きのメモを入力できる。Webサイトの文章に下線を引いてもいいし、写真を画面いっぱいに表示させた上で、注目ポイントを丸で囲んでもいい。スマホで見ていた何かに書き込む、という使い方だ。自分のためのメモのほか、SNSなどに投稿する際にも何かと便利だ。
もちろんメモだけでも利用でき、その場合は背景を無しに設定する。そうすると、背景は画面のスクリーンショットではなくメモ用紙のような薄い黄色となり、手書きで入力した文字や絵だけを画像として保存できる。
注目なのは、メモを画像として保存するまでは、手書き入力の内容を“レイヤー”のように保持している点。レイヤーは画像編集ソフトでは一般的な概念で、背景に重ねた透明なフィルムの上に、文字を書き込んでいるという考え方だ。この「オーバーレイモード」に移行すると、手書きのメモだけを画面上に残したまま、画面を操作できる。製品発表会などでは、通話中にQメモに手書きでメモした電話番号を、後から電話帳に登録するといったシーンが紹介されていたが、まさにそうしたアナログなコピー・アンド・ペーストといった塩梅だ。
あえて要望を挙げるなら、手書きだけでなく文字入力システムによる文字入力もでき、使い分けができたら、一層便利になると感じた。
「Qメモ」は単純な本体機能のようでいて、とっさに記録するメモ、人に見せるためのメモ、“ながら使い”で役に立つメモと、ここに挙げただけでも3種類の使い方ができる、なかなか手の込んだ機能なのである。
![]() |
![]() |
![]() |
| 背景となった画面に対し手書きのメモを作成できる。蛍光ペンのような半透明の線も可能 | とっさに作成したメモも、「オーバーレイモード」ならメモだけを残して画面を移動できる | 目的の画面に移動できたので、清書しよう |
絵心がなくても存分に活用できる「ノートブック」
![]() |
| 筆者は、主に、誰かに見せるためではなく、自分だけが見るメモ帳として使っている。 |
今回は「ノートブック」の使用感について書こうと思う。「ノートブック」は、Optimus Vu L-06DにプリインストールされているLG独自のアプリ。付属のペンを使って、アナログの手帳の感覚で、文字やイラストを描いたりできる。
表紙や用紙のパターン(白紙や罫線、方眼など)、色などを指定して「ノート」を作成し、ペンの種類や太さ、色を指定して、自由自在に書けるという趣向。
大画面+ペンで操作するOptimus Vuの“目玉アプリ”とも言え、ホーム画面の下のドッグの中央にアイコンが設置されている。
購入当初は「これを使いこなさなくては意味がない!」という心境で、フリーハンドでイラストを描いたり、写真を読み込んで輪郭をトレースしてから写真を外し、手作りの塗り絵を楽しんだりしていた。しかし、しばらく経つと、ほとんど使わなくなっていた。筆者は、そもそも絵心が乏しいので、思うように描けないのだ。絵がうまい人、絵を描くのが超好きな人だったら、自在にペンの太さや色、透明度などを変え、“デジタルお絵描き”を堪能できるのだろうが、筆者の場合は、ここには掲載できないような、小学生が描いたような絵になってしまうのだ。
しかし、最近は、購入した当初以上に、「ノートブック」を利用することが増えている。きかっけは、筆記用具を忘れて、ある新製品発表会に取材に出かけたとき。普段使っている手帳の代わりに、Optimus Vuの「ノートブック」に取材メモを記録した。使ってみると、非常に快適。薄暗い会場でも画面がはっきり見えるので書きやすく、話題が変わってページを変えたいときも、ペンでワンタップするだけで次のページに切り替えられる。紙の手帳やノートと違って、余白を多く残しても、もったいないという気にもならない。
新しいタイプのデジタルギアを購入すると、ついつい、多彩な機能を使ってみたくなる。結果、上手に使いこなせずに、せっかくの機能が宝の持ち腐れになってしまうことも……。当たり前のことだが、無理せず、自分なりに活用するのが一番だなぁと実感した次第だ。
「ノートブック」は、書きたいときにすぐに書けるように、ノート単位でホーム画面に貼り付けられるようになっている。筆者は「備忘録」というタイトルを付けたノートをホーム画面に設定し、思いついたことを書いたり、雑誌のレイアウトを考えたりするときに使っている。社内のでミーティングや、出版社に出向いて打ち合わせする際は、Optimus Vuだけで事足りるようになった。
ノートに書いたものは、ページ単位でJPEG画像として保存できる。写真を読み込むこともできるので、撮影した写真に手書きのメモを添えて、メールで送るといったこともできる。TwitterやFacebook、Instagramといったソーシャルメディアにも「共有」から選択して、ダイレクトに送信できる。「ノートブック」はフル活用するには、慣れとセンスと多少のテクニックが必要だろうが、気負わずに使えば、万人に役立つアプリだなぁと感じている。
![]() |
![]() |
| ノートのデザインは自由に設定できる。 | ペンは種類や太さ、色などを変えられるが、巧みに使い分けられるようになるには慣れが必要かも。 |
![]() |
![]() |
| 作成したノートは書棚のように並ぶ。 | 特定のノートへのショートカットをホーム画面に貼り付けられる。 |
![]() |
![]() |
| 写真を貼り付けて手書き文字を添えるといったことは、あっという間にできる。 | 作成したページをJPEG画像として、ダイレクトにSNSに投稿できるのも便利。 |
おサイフケータイが使えない?!
各社から秋冬商戦向けモデルが発表され、今年は何を買おうかと思いを巡らせる時期を迎えた。今年のテーマは、やっぱり、「LTE」なんだろうけど、その一方で、タブレットも注目を集めていて、Windows 8も発売され、さらにはiPadも新モデルが登場。海の向こうではWindows Phone 8が発表され、マイクロソフトのタブレット「Surface」も発売されたようだ。おそらく、この1~2カ月は近年のIT業界において、もっともにぎやかなシーズンと言えるかもしれない。
ただ、いろんな魅力的な商品を送り出してくるメーカーやキャリアの方々に対して、ひと言、お返ししておくと、そうは言ってもボクらの財布にも限りがあるんで、そんなに一度にいろんな商品を出されても買えるわけがないんですよ。もうちょっと時期を分けてくれればいいのに……って考えているのは、ボクだけでしょうか。
とまあ、そんな話は置いといて、自分の端末の話。自分が契約するNTTドコモの回線は、この夏以来、サムスンのGALAXY S IIIを使ってきた。この数年、使ってきたスマートフォンの中では、文句なしにもっとも安定して使えた一台だったという印象だ。
![]() |
| Optimus G L-01Eに機種変更。クアッドコアの本領はまだ発揮するチャンスがないけど、動作はサクサクで快適 |
でも、そろそろ次のシーズンへ進むということで、今回は「秋発売モデル」として、10月19日に発売されたLGエレクトロニクス製「Optimus G L-01E」に機種変更することにした。Optimus Gの特徴としては、クアッドコアや日本仕様、Qスライド、Qメモなどが挙げられるけど、このあたりの話は同じコーナーで編集部の太田さんが書いているので、そちらをご覧いただくとして、ボクはちょっと違う話を……。
この数カ月、ボク自身は近年に例にないほど、目まぐるしいの忙しさなんだけど、何とか合間をぬって、行きつけのドコモショップに出向き、機種変更の手続き。今回はXiからXiへの機種変更なので、料金プランの選び直しやサービスの追加/廃止などもなく、あっという間に手続きは完了。spモードメールや電話帳の内容は、microSDメモリーカードにバックアップしてあるし、あとはSIMカードを移すだけ。以前に比べると、随分と機種変更もラクになった印象。
「さっさと帰って、原稿書かないと……」ってことで、即座に自宅に戻り、仕事を再開。仕事をしながら、横でmicroSDメモリーカードに保存したspモードメールや電話帳のデータをOptimus Gに読み込み。これもあっさりと完了。
さて、残すはおサイフケータイだけってことで、機種変更前にサーバーに預けてあった「iD」のデータをダウンロードしようとしたところ、エラーが表示されて、iDのアプリが起動できない。エラーのメッセージの内容は「以下のいずれかの理由により、アプリを起動できません。Wi-Fi接続、セルフモード、圏外」というもの。つまり、はじめてiDのアプリを起動するとき、3G/LTEじゃないと、起動できないというわけ。ところが、手元のOptimus Gは、バリバリに圏内だし、まだWi-Fiのセットアップもしてない。ちゃんとブラウザもメールも使えている。
どう設定を変更しても動いてくれないので、しかたなく、iDのアプリをアンインストールして、再インストールしてみたんだけど、症状に変化なし。おサイフケータイのアプリのアンインストール/再インストールでも同じ。発売直後だし、何かトラブルが起きているかもしれないということで、ドコモショップに電話したところ、その時点ではトラブルの報告はなし。ドコモショップの方でも確認してみてくれるとのことで、最悪の場合、翌日以降に交換に行くかもしれない旨を告げて、電話を切る。
続いて、ドコモインフォメーションセンターへ電話。症状を伝えたけど、こちらも何も情報がなく、お手上げ。とても残念だったのは、今回のトラブルが「iD(DCMX)」が動作しないという、NTTドコモにとって、ややクリティカルなトラブルであったにもかかわらず、ドコモインフォメーションセンターからは何の対応策も提案されなかったことだ。モバイルSuicaやQUICPayなどの他社サービスならともかく、「iD(DCMX)」は自社サービスなのに……。何の解決策も得られなかったので、電話を切った。
![]() |
| 端末を初期化することで、ようやく端末にダウンロードできたiD(DCMX)のデータ |
こうなってくると、残された手段は端末の完全初期化しかない。スマートフォンの完全初期化って、普段、端末を借りている経験からすると、機種によってはプリインストールのアプリやデータが消えてしまうことがあるので、あまり実行したくなかったんだけど、おサイフケータイが動かないんじゃ、どうにもならないので、実行してみた。幸い、これが有効だったようで、無事にiDのアプリがインストールできるようになり、サーバーに預けておいたiDのデータもOptimus Gにダウンロードできた。その後、spモードメールや電話帳などのデータを読み込み直し、無事に機種変更完了。
スマートフォンである以上、どうしてもこの手のトラブルは少なからず起きるんだろうけど、こういうときに頼りになるのは販売店と各事業者のサポート窓口のはず。今回の場合、販売店は各方面に問い合わせをしてくれたようだけど、ドコモインフォメーションセンターはNTTドコモらしくない対応で、ちょっといただけなかったかな。それにしても忙しいときに限って、こういうトラブルが起きるもんなんですねぇ(笑)。






















