【MEDIAS TAB UL N-08D】

総括! MEDIAS TAB ULの「買い」ポイントはコレだ

2012年11月16日 06:00
(津田啓夢)

 タブレット端末のスタンダードは「iPad」だ。「別にいいじゃん!」というのが本音ではあるものの、「MEDIAS TAB UL」を選んだ理由を説明するべきなのかもしれない。

 いかにも工業製品といったデザインの「MEDIAS TAB UL」には、ドコモやXi、MEDIAS、Googleのロゴなどが統一感がないまま並んでいる。ビックカメラの紙袋やF-1のスポンサー広告とか、たくさんのロゴが統一感を生む場合もあるが、「MEDIAS TAB UL」のデザインはそういうものではないし、シンプルでミニマムな方向でまとまっているわけでもない。

 本来であれば、保護ケースやカバーで「MEDIAS TAB UL」を自分好みにカスタムできたら理想的なんだと思う。しかし、量販店の品揃えはよくないし、サードパーティ各社からも対応製品がたくさん登場しているわけでもないようだ。正直なところ、iPad miniにはかっこいいものが取りそろえられていて、素直に悔しい。

 ただ、それを補ってあまりあるポイントがあると思っている。「MEDIAS TAB UL」の「UL」は「Ultra Light」のことで、つまり、「超軽い」という意味だ。250gを切る軽さとモバイル回線入りの使い勝手は代え難い魅力。最大の「買い」のポイントだと思っているが、他の7インチクラスのタブレットと並べた場合、きれいなディスプレイもポイントになると気づいた。

 搭載されているソフトウェアキーボードも気が利いている。iPadでは、ソフトキーを中央から左右に開くようにフリックすると、キーボードが半分に分割されてポータブルゲーム機のような持ち方で親指入力しやすくなる。「MEDIAS TAB UL」についても、横画面で利用した際に分割する機能が用意されていて、こちらは左右の開き具合も調節できる。



 バッテリーは3000mAhと大容量だが、LTEをONにすると消費が激しくなる。公称値で言うと、3Gの待受時間が900時間、LTEでは570時間といった具合。とはいえ、ひと昔前のスマートフォンのように、一日でバッテリーが尽きてしまうことはないだろう。

 iOSかAndroid OSか、どちらか優劣をつけるものだとは思わない。客観的に考えて、iOSで慣れていれば導線のはっきりしたiOSの作法が使いやすく感じるだろうし、Androidに慣れていると、多様なアプリ連携が行えるAndroidの作法は魅力に感じるはずだ。個人的には、利用者それぞれが客観性を装った独断と偏見で判断すればいいと思うし、友達が使っている方に合わせて、困ったときに質問できるようにしておくのも手だ。

 7インチクラスのタブレットには、iPad miniやNexus 7、GALAXY Tab 7.7 Plus、Kindle Fire HD など、グローバルメーカーの強敵がひしめいている。今後、シャープからは、これまた魅力的なAQUOS PAD SHT21も発売される予定だ。デザインや重量、厚さ、機能性など、店頭で是非使用感を確かめた上で素敵な相棒を見つけて欲しい。「MEDIAS TAB UL」って結構「アリ」だと思うんだよね。

 


初めてのスマホで試したいホームアプリ「シンプルホーム」
【MEDIAS X N-07D】

初めてのスマホで試したいホームアプリ「シンプルホーム」

2012年11月15日 06:00
(関口聖)

 実に多くのスマートフォンが日々登場しているが、2012年で、最も特徴的なスマホは? と問われると、候補の1つに「らくらくスマートフォン」を挙げたくなる。オープンなプラットフォームであるAndroidの中で、「らくらくスマートフォン」はシンプルなユーザーインターフェイスに仕上げて、シニア層に使いやすくなるよう配慮した機種だ。

 シニア向けということで、思い切って割り切ったな、と感じたのはGoogleアカウントを必要としないこと。これまでの携帯電話のサービスにはまったく存在しなかった概念なので、無理に使う必要はない、ということで、それはそれで一理ある。もっとも、Googleアカウントが不要とあって、Google Playも利用できない。そこをちょっとマイナスに感じて、「らくらくスマートフォン」へ手を出さなかった人、あるいは周囲へ薦められなかった人は少なくないのではないだろうか。

 今回紹介する「シンプルホーム」は、ドコモのスマートフォン向けに提供されているホームアプリだ。ホームアプリとは、Android端末の待受画面、アプリ一覧などを普段最もよくアクセスするであろう部分をカスタマイズするアプリのこと。さまざまなホームアプリが存在しているが、「シンプルホーム」は、まるでらくらくホンのようなデザインに仕上げたホームアプリだ。

 NTTドコモ栃木支店とPCPhaseが開発したとのことで、待受画面にはよく連絡する相手3件、電話、メール、カメラ、設定、インターネット、写真というアイコンが並ぶ。たとえば「写真」をタップするとギャラリーが起動し、「インターネット」をタップするとブラウザが起動する。「下のメニュー」という部分をタップすると、さらに「電卓」「予定表」「テレビ」「おでかけ」「楽しむ」といったメニューが並ぶ。こうした整理の仕方は、フィーチャーフォンを強く意識したものだろう。また「アプリ一覧」というアイコンをタップすると、スマートフォンにインストールされている各種アプリのアイコンが表示され、「上のメニュー」「下のメニュー」という部分をタップして切り替えていく。「シンプルホーム」での操作は、タップが中心で、画面上を指ではらったり、長押ししたりすることはない。メニュー構成も含め、初めてスマートフォンに触れるユーザーにとってはピッタリなホームアプリではないだろうか。

 「シンプルホーム」の状態ではAndroid特有の通知バーは利用できないが、たとえばブラウザを利用したりすると、ネイティブの状態に戻る。メニュー一覧にある「楽しむ」内にある「アプリを探す」をタップすると、Google Playにアクセスできる。らくらくスマートフォンよりも自由度が高く、慣れてくればステップアップもできそうだ。

 惜しむらくは対応機種が少ない。「MEDIAS X」は数少ない対応機種の1つだが、できればドコモのスマートフォンの多くに対応してほしいところ。開発経緯からすれば難しいかもしれないが、他キャリアのスマートフォンのサポートも期待したい。