auで海外ローミングするなら……
左からauのiPhone 4SとWindows Phone IS12T |
海外パケット定額制も定着し、海外旅行時もスマートフォンが手放せなくなった。海外でも気軽にグーグルで知りたいことを調べて、マップで位置情報も検索できる。「美味しいグルメは?」「観光スポットは?」「どんなお土産が有名?」など、スマートフォンで検索すれば、もはやガイドブックなど不要だ。
ついにKDDIからもiPhoneが登場したのはいいが、これが「海外」ではめっぽう頼りにならない。10月と11月に香港に出かけたのだが、CDMAキャリアに接続すると「Roaming」と表示される。CDMAキャリアへのローミングがやっかいで、とにかく、音声着信の番号表示がめちゃくちゃ。誰からかかってきたのが、さっぱりわからないのだ。
iPhone 4SではGSM/W-CDMAローミングもできるものの、キャリアの固定ができない。そのため、海外パケット定額はシステム上、提供されているが、キャリアの固定ができないので、怖くて使えたもんじゃない。GSMキャリアだと音声着信の番号がわかるので、その点ではCDMAキャリアへのローミングよりも便利だ。
アメリカでCDMA方式でサービスを提供しているベライゾン、スプリントは、SIMロックフリーにすることが可能のようで、GSMキャリアへの旅行の際は現地のSIMカードを調達すれば、利用が可能らしい。KDDIも、GSMキャリアのローミング時の固定ができないようであれば、ベライゾンやスプリントのような対応をしてもらいたいものだ。
一方、本題とも言うべき、Windows Phoneと言えば、CDMAとGSMのモードを自分で変えられるし、キャリアの選択も自動だけでなく手動で行える。とても当たり前のことなのだが、海外ローミング時にはこのように設定できると本当にありがたい。
今のところ、auで海外ローミングするなら、iPhoneではなく、Windows PhoneかAndroidにしておくのが無難と言えそうだ。
IS12TならOfficeファイルの編集も安心
キャリア各社から冬春商戦の新スマートフォンが発表されようとも、未だWindows Phoneとしては国内唯一であり続ける孤高のIS12T。EZwebメールの受信間隔がiPhoneの15分を上回る30分だったり、auの公衆無線LANサービス「au Wi-Fi SPOT」の利用対象外だったりとなかなか辛い境遇ではありますが、他のスマートフォンにはない便利さが詰まったIS12Tはまだまだ魅力的な存在です。
Excelの編集画面。ピンチ操作で拡大し、複数セルもドラッグで選択できる |
PowerPointはアニメーションつきで再生 |
発売から数カ月使って一番メリットを感じるのはマイクロソフト謹製ならではのOfficeサポート。AndroidやiPhoneでもOffice文書は表示できるものの、表示が崩れたりファイルそのものを開けなかったりと完全ではありません。その点、Windows PhoneならWordやExcelの表示はもちろん編集も純正ならではの使い勝手。仕事で受け取るOfficeファイルを外出先で見るときの安心感はもはや手放せないクラスです。
スマートフォンでの編集も予想以上に使いやすい。WordはもちろんExcelもピンチ操作で拡大し、セルに数値を入力するという操作がIS12Tのサクサク感ともあいまって手軽に編集できます。PowerPointも単なる表示だけでなく設定したアニメーションまで再現するので、プレゼンテーション資料の事前確認にも便利です。
惜しむらくはOffice 2003以前のファイル形式、つまり拡張子の最後に「x」がつかないファイルは閲覧できても編集ができないこと。古いファイル形式ではあるのでサポート対象外に成り行く宿命ではあるのですが、そうはいえどまだまだビジネスでは多用されているファイル形式出もあるので、今後日本でWindows Phoneが流行する武器としても2003以前のファイル対応も望みたいところです。