やってみないと分からない海外でのケータイ利用
先日、出張で韓国を訪問しました。私にとっては恥ずかしながら初の“ケータイ持参”海外旅行ということで、ローミングできるだろうか、ネットにつながるだろうか、ということが一番の心配事。同業者のみなさんによる、海外でケータイを使うときの設定のあれこれやプリペイドSIMの話は興味深く読んでおりましたが、やっぱり実際にやってみないと分からないものだなあ、というのが素直な感想でした。
韓国に入国して、ともかくローミングの設定です。普段メインで使っているauのスマートフォン向けには「GLOBAL PASSPORT」アプリがあるということは知っていたので、それは日本でインストールしておいたのですが、忙しさのあまり出発前によく説明を確認しておかなかったのが致命的な失敗でした。結果から先に申し上げると、私のARROWS Zは、国際電話はできましたが、パケット通信ができませんでした。渡航先での利用設定は正しくやったので、原因が何かを考えてみると、日本で最新のPRL(ローミングエリア情報)に更新しておかなかったのが悪かったようです。GLOBAL PASSPORTアプリには「Eメール初期設定」も必要だと書かれていますが、Eメールはすでに使っていたので、これが原因とは思えません。
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| auスマートフォン向けの「GLOBAL PASSPORT」アプリ。「接続事業者確認」で海外ダブル定額が適用される事業者を確認できる。「利用料金・電話のかけ方」もお世話になりました | 「ご利用にあたって」で、海外で利用する際の注意点が記載されている。これを「日本で」しっかり読むべきでした…… |
それにしても、ドコモのスマートフォン(Optimus LTE L-01D)もソフトバンクのiPhone 4Sも、現地で通信事業者を選んでデータローミングをオンにするだけであっさりネットにつながったというのに、au端末はなぜ日本でこのひと手間が必要なのでしょう。自分の確認ミスとはいえ、とても残念でした。また、国番号を付けて電話をするのが意外に面倒なこと、韓国から1本だけ原稿を送る際にテザリングを利用して、これが本当に便利なことも身をもって実感しました。あとは、今月のケータイ料金がどのくらいの金額になっているかで、海外パケット定額の魅力 or 怖さが実感できるでしょう。
20年近く自宅のカギに付けていたウェンガーの小さなアーミーナイフを、出国時に没収されて失ったりと、個人的に残念な体験も記憶に残った旅行でした。ナイフを飛行機に持って入れないのはもちろん知識としては知っていたのですけど、やっぱり体験してみないと本当には理解しないものですね。
Wi-FiテザリングとUSBテザリング、どっちがいいの?
ノートPCを持ち歩き、あっち行ったりこっち行ったりして仕事することが多くなり、ネット環境のない状況というのはもう全然考えられなくなってしまった。ましてやGoogle AppsだのDropboxだのといったクラウドサービスを仕事上で使っていれば、速度が遅くたってとにかくネットにつながっていないと話にならない。最近はDIGNOで簡単にテザリングができ、いつでもPCからネットにアクセスできるようになったので、本当に助かっている。
DIGNOはWi-FiテザリングとUSBテザリングの両方に対応していて、設定画面でポチッとタッチするだけですぐにテザリングが開始する。USBテザリングは標準では残念ながらWindowsからしか利用できず、筆者が持ち歩いているMacのノートPCには対応していない。MacでもUSBテザリングを使おうと思ったら、「Easy Tether」や「Klink」といった汎用のAndroidアプリと、Mac OS側にインストールする専用のヘルパーアプリケーションをセットで導入しなければならない。しかも、「Easy Tether」は835円、「Klink」は389円と、どちらもそれなりにいい値段がする有料アプリだ。
というように、いろいろと面倒なことがあって、これまではWi-Fiテザリングのみを使っていたのだけれど、Wi-FiテザリングとUSBテザリングでどこか違いがあるのかなとふと思い、試してみたくなった。Wi-Fiテザリングで取り立てて不満に思うところはないものの、複数の端末からアクセスすることはあまりないし、セキュリティ設定をオンにしていても、他人の端末からアクセスされる危険性がゼロではない点も気にはなる。
ただし、実際のところWi-Fi接続とUSB接続とで違いとして考えられそうなのは、せいぜいデータ転送速度くらいなもの。とりあえず3GとWiMAX、屋内と屋外の違いで、それぞれ5回ずつ、「価格.com」の「スピードテスト・回線速度診断」で計測し、平均を出してみた。
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| 「価格.com」の「スピードテスト・回線速度診断」での計測結果 |
結果はUSBテザリングの圧勝。こうなると、もはや複数端末から利用するという用途でなければ、USBテザリングで決まりというほかない。あと、今回調べてみて個人的に収穫だったのは、3GとWiMAXとでは、通常の利用範囲ではっきりわかるほどの速度差にならなかったこと。そして、屋内と屋外とで速度の差が大きくなりがちだったWiMAXより、3Gの方が常に安定して通信できるのがわかったことだ(もちろん時間や場所にもよるのだろうけれど)。
ちなみに、USBテザリングを利用するにあたっては、シンプルで使いやすいと評判の「Easy Tether」をインストール……したのだが、Androidアプリの開発環境に含まれる重要なツールが使えなくなるという問題が発生したため、泣く泣く使用を断念。代わりに「Klink」を使うことにした。というわけで、今はUSBテザリング用に短いUSBケーブルまで購入し、快適でスタイリッシュ(?)なUSBテザリング生活を送っている。
「auスマートパス」をARROWS Zで堪能
ここ最近、auがやたらと力を入れてプロモーションしているのが「auスマートパス」だ。月額390円で人気のアプリが500本以上、インストールし放題。さらにクーポンやセキュリティ、クラウドサービスなども提供されている。JALマイルフォンで契約しているARROWS Z ISW11Fでも、auのサービスはすべて使えるので、早速、「auスマートパス」を契約してみた。
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登録は、au IDでログインすればすぐにできてしまう。まずダウンロードしたのが、申し込みでもらえるという「星飛雄馬電卓アプリ」。電卓を押すと飛雄馬の声で数字や決めぜりふを読み上げてくれるというもの。この手の電卓アプリはセクシー女優を起用したものが人気だが、その飛雄馬版といったところか。そういえば、いまauのCMでは星飛雄馬をかなり前に押し出した内容となっているが、30代後半ぐらいの世代であれば理解できるものの、果たして、いまの学生に星飛雄馬はちゃんと伝わっているのだろうかが気になるところ。
次にダウンロードしたのが「ATOK for Android」。当然のことながら、すでに1500円を支払って入手済みであるが、「月額390円でアプリ取り放題!」と言われると、元を取りたくなって、いちおうダウンロードしてみた。スマートフォンを買ったばかりの人であれば、これさえダウンロードすれば、月額390円の元が取れる気がするだけに、かなりお得なのではないだろうか。
一度、使ったことがあるものの、あまり使わなくなったので辞めてしまっていた「LISMO WAVE」を改めてダウンロードしてみた。月額315円で全国52局のFMラジオが聴けるというアプリだ。毎月末、使わなくなったアプリを整理する機会があるのだが、その際に泣く泣く解約したアプリだったが、「取り放題」ということで復活させてみた。こうした「たまに使いたいけど、毎月、情報料を支払うのは躊躇する」といったサービスも気軽に使えるというのは「auスマートパス」の利点であったりするだろう。
その後、いろいろとアプリをチェックしてみたが、もうちょっと「おぉ、こんなアプリもあったか。ラッキー」と思えるようなものを揃えて欲しいと思う。今は「月額390円支払っても得をする」感覚を味わえるが、もともと無料のアプリも多く、今後はどうなるかは不透明だ。このあたりは是非とも、魅力的なアプリを継続的に投入して欲しいものだ。
「GALAXY S II」シリーズはちょっぴり紛らわしい
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「GALAXY S II」を名乗る製品は、国内だけで3モデルある。NTTドコモの「GALAXY S II SC-02C」「GALAXY S II LTE SC-03D」、そして、現在使っているauの「GALAXY S II WiMAX ISW11SC」だ。
で、この3モデル、同じ「GALAXY S II」を冠しているのに、基本的なスペックが異なっているから紛らわしい。たとえばディスプレイは、「GALAXY S II WiMAX」が約4.7インチ、720×1280ドットと最大で、「GALAXY S II LTE」が約4.5インチ、480×800ドット、「GALAXY S II」が約4.3インチ、480×800ドットと続いている。フルタッチ型のスマホにおいて、主役を張るのはやはりディスプレイだと思うが、そこの仕様が違うモデルなのだ。
また、アプリケーションのプロセッサも「GALAXY S II WiMAX」が自社製の1.4GHz駆動のデュアルコア「C210」を採用し、「GALAXY S II LTE」がクアルコム製の1.5GHz駆動のデュアルコア「APQ8060」を、「GALAXY S II」が自社製の1.2GHzデュアルコアを採用している。
公称値ながら待受時間にも開きがみられる。「GALAXY S II WiMAX」が約420時間、「GALAXY S II LTE」が3Gで300時間、LTEで250時間、「GALAXY S II」が3Gで約640時間となる。端末の価格や通信方式の違い、毎月の料金、家族の契約状況など、単純に端末のスペックだけで選ぶものでもないとは思うが、ご参考まで。
ところで、「GALAXY S II WiMAX」の約4.7インチは、常用利用している端末の中では最大サイズのディスプレイを搭載している。全体的な印象として、非常にソツのないモデルだと感じるが、日常利用の中で大きな変化があったのは、両手で使う機会が増えたことだ。
手が大きいので、これまで利用してきた端末は基本的に全て片手で使えた。しかし、「GALAXY S II WiMAX」については片手と両手の併用になり、特に文字入力については両手を使うことが増えた。画面の大きさもさることながら、背面がフラットでスベスベしていることも影響しているかもしれない。電車通勤なので片手利用が便利なのだ。早いところ滑りにくそうなケースなぞを購入して対策しなければ。
DIGNOをAndroid 4.0にしたい!
最新のユーザーインターフェイスというのは、従来より優れているかどうかはともかく、もう“最新”というだけでわくわくしてしまう。先日シャープさんを取材させていただいて、Android 4.0端末である104SHを少し触らせてもらったところ、これが想像以上に使いやすかった。もちろんメーカー独自にカスタマイズしている部分も多いので、素のAndroid 4.0がどうかはわからないけれど、ちょっとジェラシー……。
我がDIGNOはおサイフケータイやワンセグなどを搭載した全部入りスマートフォンということもあって、Android 4.0へのバージョンアップ対応は、もしあったとしてもかなり先の話になりそうな予感……。待ち遠しい。待ち遠し過ぎて思わずDIGNOを無理矢理Android 4.0に変えたくなった。
Android 4.0に変えるといっても、root化してごにょごにょ……というわけではなく、現状のAndroid 2.3のまま、あらゆるアプリを駆使して“Android 4.0風”にする、という方向で考えた。Android マーケットで“Ice Cream Sandwich”とか“ICS”とかで検索すると、Android 4.0に似せるためのアプリがわんさか出てくるので、気になったアプリを見つけてはひたすらインストール。今回はあえて無料のアプリに絞り、自分で納得のいく組み合わせは以下の9本になった。
- GO ランチャー EX (Go Launcher EX)
- ICS Theme Go Launcher Ex
- GO Locker
- GO Locker ICS Theme
- ICS Search Bar 1 for GO Widget
- ICS Phase Beam Live Wallpaper
- Ice Cream Sandwich Calculator
- ICS Analog Clock Widget
- 強力なスイッチマン
キモは「GO Locker」と「GO Locker ICS Theme」。ロック画面をAndroid 4.0風にするのは、「GO ランチャー EX」とこれらの組み合わせが最も手軽で、見た目や操作感もかなり近いように思う。Android 4.0に似せたスタンドアロンのホームアプリも見つけたのでインストールしてみたけれど、ロック画面まではカスタマイズできなかったので見送った。
妥協したというか、似せられなかった箇所は二つほど。一つ目はホーム画面でアプリをグループ化したときの見た目で、本来のAndroid 4.0のように、丸状のアイコン内に立体的に複数のアイコンが入っている様子は再現できなかった。もう一つは機能切替用のウィジェットで、なんとなく見た目が近そうに思って「強力なスイッチマン」を使ってみたものの、カラーリングはともかくアイコンデザインが違うとやっぱり雰囲気が変わってしまう感じ。
Android 4.0に似せるには、これらのアプリを導入するだけでなく、各アプリの設定も細かく調整しなければならないので、満足のいく見栄えにするまでにはかなりの時間がかかった。画面切り替え時のエフェクト設定や、各種ウィジェットとアイコンの配置、ショートカットのアイコンカスタマイズも必須だ。
基本的には以前から使っていた「GO ランチャー EX」がベースになっているので、使い勝手はそれほど変わらず。でも、見た目が違うだけでなんとなく新鮮な気分で使えるのはけっこううれしいものだ。本当のAndroid 4.0がいつかDIGNOにもやってくると信じて、今はなんちゃってAndroid 4.0で待ち続けようと思う。
















