みんなのケータイ

 「実質0円廃止」や「キャッシュバックGメン」など、先行きの暗い話ばかりが先行するスマホ業界。2016年が始まって1カ月ちょっとしか経過していないが「総務省が暴れ回るせいで、この業界はどうなっていくのか」と不安になってくる。

 そんな中、目新しい話題といえば、ソフトバンクとKDDIが4月の電力自由化に向けて、電気の販売サービスを始めようとしていることくらいか。せっかくなので、各社が用意した料金シミュレーションサイトを活用し、どれくらい安くなるのかを調べてみた。

 まずは1月20日から料金シミュレーションサイトをオープンしていた「auでんき」から。シミュレーションをするには、東京電力から送られてくる「電気ご使用量のお知らせ」という検針票が必要だ。

auでんきの料金シミュレーション

 サイトには、利用中の電力会社、契約種別、契約容量、利用月、総使用量の5つの項目が必要となる。ウチは東京電力、従量電灯B、40A、1月分、348kWhであった。2人暮らしなので、こんなものだろうか。

 早速シミュレーションしてみると、1年間で2536円のキャッシュバックになるということであった。1年間でこれしか得をしないというのはなんとも微妙ではある。ただし、検針票での利用期間は年末年始をまたいでいた。実は年越しで1週間ほど旅行をしていたため、通常よりもやや少ない電気量であった可能性が高い。おそらく実際に使ってみると、もうちょっと得できそうだ。

 ソフトバンクでんきは、1月28日からシミュレーションサイトがオープンするということで、開設を待って試してみた。必要な数値はauでんきと変わらない。

 auと比べてどうなるか、と楽しみであったが、なんと「ソフトバンクでんきに切り替えてもおトクにならない試算となりました」というメッセージが出て終了となってしまった……。予想外の結果に、ちょっとびっくりしてしまった。ここまで控えめで謙虚なソフトバンクに出会ったのは初めてであり、かなり面食らった。

 やはり、ソフトバンクでんきは、3人以上の家庭のほうがお得になりやすい料金体系であるのに対し、auでんきは、割引率は低くなることもあるが、どんな家庭であっても割引が適用されるという料金体系の違いが出たのかもしれない。おそらく、もっと家族が多い家庭であれば、違ったシミュレーション結果が出るのだろう。

 というわけで、早速、auでんきに申し込んでみた。実際にauでんきに切り替えるには、自宅の電気メーターを工事しなくてはいけないようだ(東京電力が勝手にやってくれるらしい)。果たして4月以降、どれくらいキャッシュバックを受けられるのか。端末購入でのキャッシュバックがなくなるなか、電気料金による「気持ちいいキャッシュバック」に期待したい。