みんなのケータイ

「Nexus 6」にて「Secured Wi-Fi」のスポットに接続したところ。画面下部にダイアログが表示される

 3キャリアが導入している新料金プランをはじめ、MVNOの多くのプランでは、パケット通信量に応じた料金体系になっている。家庭やオフィスのほか、外出中でもなるべくWi-Fiを活用してパケット通信料を節約したいという考えは、以前よりも強くなっている。

 前回紹介しているように、筆者は「OCN モバイル ONE」で1日あたり110MB(翌日繰り越し対応)というプランで利用しており、自宅とオフィスではWi-Fiに接続しているため、今のところモバイル網のパケット消費量はこの枠に収まっている。

 しかし、外出時やスキマ時間にササッと使いたいニュース系アプリなどでは、アプリ内のWebブラウザでパソコン向けページに接続し、大きなサイズのデータを表示してしまうものもあり、まだまだ予断を許さない状況だ。ゲームなどはそもそもの起動がためらわれる。

 「OCN モバイル ONE」では、全国各所に整備されている公衆無線LANサービスに接続できる「Wi-Fiスポット 期間限定トライアルサービス」が提供されており、現在、9月30日まで無料で利用できると案内されている。

 MNPの場合は、転入から10日程度で「Wi-Fiスポット」に申し込めると案内されており、ここも「OCN モバイル ONE」の利用開始から少しだけ“おあずけ”だった部分だ。

 スポットの数は全国約4万8000カ所。大手モバイルキャリアが提供する公衆無線LANサービスに数では及ばないが、内容はNTT-BPが提供する「Secured Wi-Fi」を利用したサービスとなっており、Wi-Fi接続はWPA2方式での暗号化に対応するなど、NTTグループらしい手堅い内容と言えそうだ。

 利用可能エリアの一例として挙げられているのは、タリーズやロッテリア、セブン-イレブン、ローソン、イトーヨーカドーなどの飲食店を中心とした店舗で、駅や空港、ホテルなども対応している。

タリーズでケーキでも食べながらスマホで○○ステを楽しむことも……

「Wi-Fiスポット」に申し込む

 実際に申し込む手順だが、SIMカードの電話番号とSIMカード固有の番号を申し込みのWebサイトに登録すると、「Secured Wi-Fi」のIDが発行されるので、別途ダウンロードした「Secured Wi-Fi」の接続アプリにIDなどを入力しておく。あとは、端末のWi-Fiがオンになっていれば、Wi-Fiスポットの圏内に入ると自動的に接続される仕組みだ。接続・切断された場合は画面下部にダイアログが出る。

 今更ではあるが、「Secured Wi-Fi」を実際に使ってみると、都心の駅は数分おきに発車することが多く、自然と滞在時間が短くなるため、Wi-Fiに接続したり、電波環境の影響でまごついている間に電車がきたり、発車したりする。ホームの場所によっても電波環境にはけっこうな差がある。“次の急行待ち”とか、停車中の車内で“特急の通過待ち”などといった、数分以上とどまっている状況でないと、利用は現実的ではない印象だ。

 滞在時間という意味では、やはりカフェやレストランなどの飲食店が「Wi-Fiスポット」の利用のメインになる印象だ。インプレスのオフィスが入るビルの1階にあるタリーズでも、「Wi-Fiスポット」は問題なく利用できた。家庭のWi-Fi環境ほどの速度は出ないのと、まれにWi-Fi接続が切断される場合もあったので、ほかに利用しているユーザーの有無やその数など、不安定要因も多いと思われるが、概ね快適に利用できている。

 大手モバイルキャリアの公衆無線LANサービスと比較すると、「OCN モバイル ONE」が採用する「Secured Wi-Fi」は、スポット数や“発見のしやすさ”で劣る部分があるのは否めない。しかし、MVNOとして見ると、公衆無線LANへの接続サービスを無料で提供しているMVNOは限られており、この部分は「OCN モバイル ONE」の隠れた特徴になっているとも言える。無料期間が終わった後の対応がとても気になるところだが……。

デレステの急なLIVEデータのダウンロードもWi-Fiスポットなら安心。しかし不意にWi-Fiが切断されると大変なことになるので注意は必要(※アンテナピクトをわざと表示させた状態)
ちなみに「Nexus 6」は、(チュートリアルで)4段階中最高の「3D標準」の描写が可能と判定される

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