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Netflix

 日本でのサービス開始が以前から予告されながらもなかなか始まらなかった定額制の動画配信サービス「Netflix」が、ついに9月1日にサービスを開始。動画配信サービスは興味あるジャンルなだけにさっそく契約してみました。

 定額制の動画配信サービスといえば、国内ではdTVとHuluが代表的な存在ですが、Netflixが面白いのは料金プラン。dTVもHuluも料金プランは1種類のみですが、Netflixは画質によって、SD画質の最安値プラン「ベーシック」は月額650円、HD画質の「スタンダード」は950円、そして4K画質の「プレミアム」は1450円と3種類のプランが用意されています。

 dTVが500円、Huluが933円のため、最安値プランのベーシックで比較するとNetflixの値段はdTVとHuluのちょうど間くらい。しかし、dTVは基本的に映画やドラマに注力しており、一部作品を除いてアニメ作品は別の「dアニメストア」で展開しているのに対し、Netflixはアニメ作品も取り扱っているため、月額400円のdアニメストアをdtvと合算して考えるならNetflixが最安値、HD画質対応のベーシックで比べても他サービスとほぼ同等の価格帯です。

スタンダードプランなら2人までアカウントを登録できる

 さらに面白いのが、Netflixではプランによって同時視聴を公認しており、ベーシックなら同時2回線、プレミアムなら同時4回線まで視聴できること。一方、他のサービスは公式には同時視聴を認めておらず、dTVは同じアカウントを使って2台以上の端末で再生しようとするとアラートが表示され、きっちり1台でしか再生できません。

 1人でしか使わないサービスなら問題はないのですが、ゲーム機やセットトップボックスを使って自宅でも視聴できる環境がある場合、外出先で見ようと思ったら自宅で再生されていて視聴できない、といったケースもあってなかなかやっかい。さらに面倒なのは視聴履歴やマイリストが重なってしまうことで、自分が見ていない作品が履歴にあって見たい番組にたどりつけない、なんてことも。その点Netflixは同時視聴だけでなくアカウントも別に分けられるため、視聴履歴は自分のものしか出てこないところも地味に使いやすいポイントです。

 肝心の作品数については先行する2サービスほどではないものの、代表的な作品は一通り揃っていて十分という印象。dビデオやHuluでたくさん動画を見てしまった人にとって新しい作品に触れるのは難しいかもしれませんが、定額制の動画配信サービスを初めて体験する、という人であれば十分なボリュームに感じられました。

 レコメンドの機能も少々変わっており、初回視聴時には3つの作品を選ぶとその作品に合ったオススメの作品を選んでくれます。まだ作品数がそこまで多くはないためレコメンドも有名タイトルが中心ですが、もっと作品数が多くなってくると、知らなかったけど見てみると面白いような作品をオススメしてくれるのかもしれません。

 噂のNetflixがついにサービスを開始しただけでなく、9月にはAmazonの定額制動画配信サービスも予告されており、定額制動画配信の市場はまだまだ面白くなりそう。そうなると今後は作品数はもちろんのこと、使い勝手も非常に重要な要素となってくるだけに、Netflixの複数アカウントやレコメンド機能はなかなかいいところをついているなと今後にも期待です。