みんなのケータイ

 Androidの最新バージョン「4.3」でタブレット向けに搭載された「制限付きプロフィール」機能。基本的には子供が使ってもいいアプリを許可しつつ、子供にはふさわしくないアプリを制限するための機能ですが、電子書籍のヘビーユーザーにとっては、友達を家に招いたときにこの機能が活躍しています。

 筆者が愛用している電子書籍サービスはKindleとBookLive!の2つ。Kindleは同時利用端末の制限が他サービスと比較しても緩く、登録できる端末数は無制限、同時に読める書籍数に制限があるという仕様のため、実用上はほぼ無制限に近い感覚で読書できます。ライターの宿命でもありますが、複数の端末を所有し、時には自分の端末ですらない貸出端末でも認証しなければいけない立場として、端末の登録が無制限というのは非常にありがたい限り。

 一方でKindleの弱点は購入した書籍の整理整頓。シリーズにあまり意味のない小説や新書であれば問題ありませんが、コミックのように順番が大事な書籍の場合、Kindleのように順不同に並べられる仕組みは使い勝手がいまいち。その点BookLive!はコミックのシリーズごと1つにまとめてくれる機能があるため、小説はKindle、コミックはBookLive!というのが今のところの着地点です。

 そんな使い分けをしながら最近は書籍のほとんどを紙ではなく電子書籍で購入しているのですが、問題は購入した本を友達に見せる時。紙の書籍であれば遊びに来た友達へ簡単に見せることができますが、書籍以外にもたくさんの情報が詰まったタブレットやスマートフォンを友達に渡すのは若干気が引けますし、友達が本を読んでいる最中にFacebookやTwitterの通知があったら……、という心配もあります。

制限付きプロフィール

 そんな時のために今までは利用頻度の低いタブレットを電子書籍の読書専用端末として割り当てていたのですが、Android 4.3の制限付きプロフィールを使えばうまく管理できるな、というのが前置きの長い今回の本題であります。

 具体的には自分が使っているタブレットの制限付きプロフィールを作成し、KindleとBookLive!のみを利用可能アプリとして設定。その後制限付きプロフィールからKindleとBookLive!それぞれにログインしておけば設定は終了です。

 制限付きプロフィールにログインする分には、KindleやBookLive!で購入した書籍は読めてもブラウザやソーシャルメディアなどを見ることはできません。また、BookLive!はしおりを同期しない設定も可能なため、自分が読んでいる途中の本を制限付きプロフィールで読まれてもしおりには影響を与えません。残念ながらKindleはそうした設定がないので自分が読んでいる最中の本もしおりの同期対象になりますが、その点は本を貸すときに「同期の指示が出ても無視してね」と頼めばなんとか運用できそうです。

 とはいえAndroidの仕様上、KindleもBookLive!も制限付きプロフィールで他人が書籍を購入することは防げませんが、それはもう自宅内で友達に貸すのであれば信用できるという前提で運用するしかありません。また、本棚であれば見せたい本だけをアピールできますが、電子書籍の場合は購入した書籍すべてがアクセスできるという点も、見せる側の立場は踏まえておく必要があります。

 といったようにいくつかの課題はあるものの、制限付きプロフィールのおかげで電子書籍を友達に見せる時も今までよりは運用しやすくなりました。できればアプリのログインと電子書籍ストアとのログインを別に管理できるようになるとさらに運用しやすくなるなと思いつつも、また1つ電子書籍の利便性が上がったなと嬉しく感じる日々です。