みんなのケータイ

Remote TV(上)とレコーダー

 auが2月23日から販売を開始した「Remote TV」。家の中でも外でもネットに繋がっているスマートフォンやタブレットから、BDレコーダーの映像を参照できるというアイテムだ。筆者宅のレコーダーも対応しているようなので、さっそく導入して使ってみることにした。

 古くはソニーの「ロケーションフリー」、最近では「Slingbox」といった類似製品があるが、Remote TVの端子は至ってシンプル。BDレコーダーとはHDMIケーブルと赤・白・黄のアナログAVケーブルで接続。テレビともHDMIケーブルで繋ぐ。あとは、ACアダプターを繋ぐだけ。

 ネット接続については、Wi-Fiを利用することになる。他にインターフェイスが無いので当然と言えば当然なのかもしれないが、ルーター(アクセスポイント)との接続は「かんたん接続」「WPS」といったワンプッシュ系の方式しか手段が無いので、少し注意が必要だ。

 あとはスマートフォン側にアプリをインストールして、Remote TV本体の底に書いてある機器IDを入力するなどして機器連携を行うだけだ。これで、家の中でも外でも自由にレコーダーで録画した番組をスマートフォン上で再生できるほか、レコーダーのチューナー経由でテレビをリアルタイム視聴できるようになる。もちろん数秒のタイムラグはあるが、視聴中に気になるというより、リモコンモードにして録画番組一覧などを上下にスクロールして選択するような際に少々ストレスを感じるぐらいである。

レコーダーの録画番組一覧を表示したところ。画面上のリモコンボタンで操作できる
放送中の番組のリアルタイム視聴も可能

 画質については、最大解像度が854×480ドットということで、少なくともワンセグよりはきれいな印象。Mobile World Congressの取材でバルセロナを訪れた際にも試してみたが、ブロードバンド環境が充実した日本とは異なり、画質が落ちたり、途中で映像が途切れるなど、通信環境の影響をもろに受けてしまうのは致し方ないところだろう。

 びっくりしたのは、Remote TVからレコーダーを起動すると、テレビの電源も自動的にオンになるポルターガイスト現象だ。レコーダーとテレビのHDMI起動連携を設定にしていると、もれなくこの現象が発生する。さらに、テレビで別の番組を視聴している際には、強制的にレコーダーの画面に切り替えられてしまうため、少なくともHDMI起動連携はオフにしておいた方が良さそうだ。

 いずれにしても、DTCP+など、何か特別に新しい機能を持った機器を必要とせず、スマートフォンから手軽に対応レコーダー内の映像にアクセスできるというのは、素直にうれしい。埃にまみれたテレビ台の後ろを掃除するいい機会だ。