ケータイ Watch的“スマホ旅”

どこでも家のレコーダーを遠隔視聴

 海外旅行に出かけた際、現地での観光を存分に楽しんで、ホテルに帰ったら疲れて寝るだけというのが最も幸せなパターンなのかもしれないが、思いのほか部屋の中で時間を持て余すなんてこともある。とりあえず、部屋のテレビをつけてみたが、現地の言葉でよく分からない。そんな時には日本のテレビが恋しくなる。

Slingbox 350をBDレコーダーの上に設置

 こうした状況を解決してくれるソリューションはいくつか存在するが、今回ご紹介するのは「Slingbox 350」(1万9800円)という製品だ。自宅のBDレコーダーなどにつなぐことで、その中に録画した番組やチューナーで受信できる各チャンネルをインターネット経由で遠隔視聴できるようになる。セッティング後は「SlingPlayer」と呼ばれるアプリ(iOS/Android向けにそれぞれ有償で提供)を利用して視聴できる。

 推奨される回線速度は、iPhoneの場合で120kbps、Androidの場合で150kbps、iPadの場合で500kbpsとされており、快適に視聴するには無線LANの安定した環境が求められる。LTEやWiMAXといったモバイルブロードバンド環境下でも同様に利用できるが、通信料の高額化や通信容量の制限に気をつかう必要はあるだろう。

 筆者は先日のマレーシア旅行の際にYes(現地キャリア)のWiMAXルーター経由で使ってみたが、快適に利用できた。ホテルの部屋のみならず、空港での待ち時間の暇つぶしにも最適だ。

 もちろん、Slingboxの使い道は海外旅行時のみではなく、自宅の中、例えばお風呂で防水スマホを使って録画した番組を見るだとか、チャンネル数が少ない地方への旅行で退屈している時などなど、導入しておくと利用したくなるシーンは結構ある。

 旅行中は現地での体験を最優先したいが、それでも暇な時やホームシックになった時には、こうしたアイテムを活用すると、普段生活しているリビングが手のひらに戻ってきたようで、妙に安心感を覚える。

湯野 康隆