【MEDIAS X N-07D】

初めてのスマホで試したいホームアプリ「シンプルホーム」

2012年11月15日 06:00
(関口聖)

 実に多くのスマートフォンが日々登場しているが、2012年で、最も特徴的なスマホは? と問われると、候補の1つに「らくらくスマートフォン」を挙げたくなる。オープンなプラットフォームであるAndroidの中で、「らくらくスマートフォン」はシンプルなユーザーインターフェイスに仕上げて、シニア層に使いやすくなるよう配慮した機種だ。

 シニア向けということで、思い切って割り切ったな、と感じたのはGoogleアカウントを必要としないこと。これまでの携帯電話のサービスにはまったく存在しなかった概念なので、無理に使う必要はない、ということで、それはそれで一理ある。もっとも、Googleアカウントが不要とあって、Google Playも利用できない。そこをちょっとマイナスに感じて、「らくらくスマートフォン」へ手を出さなかった人、あるいは周囲へ薦められなかった人は少なくないのではないだろうか。

 今回紹介する「シンプルホーム」は、ドコモのスマートフォン向けに提供されているホームアプリだ。ホームアプリとは、Android端末の待受画面、アプリ一覧などを普段最もよくアクセスするであろう部分をカスタマイズするアプリのこと。さまざまなホームアプリが存在しているが、「シンプルホーム」は、まるでらくらくホンのようなデザインに仕上げたホームアプリだ。

 NTTドコモ栃木支店とPCPhaseが開発したとのことで、待受画面にはよく連絡する相手3件、電話、メール、カメラ、設定、インターネット、写真というアイコンが並ぶ。たとえば「写真」をタップするとギャラリーが起動し、「インターネット」をタップするとブラウザが起動する。「下のメニュー」という部分をタップすると、さらに「電卓」「予定表」「テレビ」「おでかけ」「楽しむ」といったメニューが並ぶ。こうした整理の仕方は、フィーチャーフォンを強く意識したものだろう。また「アプリ一覧」というアイコンをタップすると、スマートフォンにインストールされている各種アプリのアイコンが表示され、「上のメニュー」「下のメニュー」という部分をタップして切り替えていく。「シンプルホーム」での操作は、タップが中心で、画面上を指ではらったり、長押ししたりすることはない。メニュー構成も含め、初めてスマートフォンに触れるユーザーにとってはピッタリなホームアプリではないだろうか。

 「シンプルホーム」の状態ではAndroid特有の通知バーは利用できないが、たとえばブラウザを利用したりすると、ネイティブの状態に戻る。メニュー一覧にある「楽しむ」内にある「アプリを探す」をタップすると、Google Playにアクセスできる。らくらくスマートフォンよりも自由度が高く、慣れてくればステップアップもできそうだ。

 惜しむらくは対応機種が少ない。「MEDIAS X」は数少ない対応機種の1つだが、できればドコモのスマートフォンの多くに対応してほしいところ。開発経緯からすれば難しいかもしれないが、他キャリアのスマートフォンのサポートも期待したい。