モバイルSuicaで『はやぶさ』に乗るのだ

2011年3月9日 06:00
(法林岳之)

 春一番が吹いたかと思えば、雪が降ったりして、春なんだか、冬なんだか、よくわからない東京ですが、世間はいよいよ新生活シーズン。例年、このシーズンはケータイが売れるわけだけど、今年はさすがにスマートフォンが絶好調なようで、友だちから「今度、ウチの娘が大学に入るんで、スマートフォンを欲しいって言ってるんだけど、どうすればいい?」なんていう相談が来たりする。相談された端末がスマートフォンであることには納得半分、驚き半分だけど、友だちの娘が大学生になるってのもちょっと驚き。他人の子どもは育つのが早いんですねぇ(笑)。

 先日のNTTドコモの発表会で山田隆持社長が「最近は高校生もスマートフォンを欲しいと言ってる」というエピソードを紹介してたけど、現時点でスマートフォンへの移行に踏み切れない人がいるのも事実。ワンセグやおサイフケータイ、赤外線通信まで搭載されたんだから、もう大丈夫って考えられてるんだけど、まだまだ壁は多い。なかでももっとも高いかもしれない壁が「モバイルSuica」対応。昨年11月に発表されたJR東日本のプレスリリース(PDF)によれば、今のところ、2011年度上期の開始予定。『年度』なので、もっとも遅くなるとすれば、今年9月。つまり、あと半年近くは待たされる可能性があるわけ。そう言えば、先日、取材でいっしょになったご同業のライターさんは「ボクにとって、モバイルSuica非対応である時点で、スマートフォンはメイン端末になり得ない」と話してた。もっともそう言いつつ、2台持ちでスマートフォンは使うんだけどね(笑)。

 ボク自身は今のところ、モバイルSuicaはG'zOne TYPE-Xに登録中で、もはや手放せない存在。以前にも書いたことがあるけど、普段、クルマで移動するボクにとって、電車に乗るときに困るのが切符。どこから乗って、何線に乗り換えて、どこで降りるか。ひと昔前は結構、駅の券売機の前で悩んでたわけです。もっと言っちゃえば、ン十年前(?)に東京で新生活を始めたときなんて、もう出かける前からポケットサイズの地図の路線図とにらめっこだったわけ。それが今じゃ、とりあえずケータイかざして、電車に乗って、あとはEZナビウォークや乗換案内にお願いすれば、ちゃんと目的地まで連れてってくれる。

 とまあ、便利に使ってるモバイルSuicaですが、実は今まで使ったことがあるのは東京近郊の在来線、地下鉄、私鉄。地方に出かけても基本的に在来線というか、ローカル線のみだった。ところが今回、お仕事で仙台に出かけることになったので、話題の『はやぶさ』に乗ってみようと、モバイルSuica特急券を買ってみることにした。

 予約はいたってカンタン。モバイルSuicaのアプリを起動し、メニューから「モバイル特急券」を選び、日付や時刻、区間などを一覧から選んでいくだけ。席もちゃんとシートマップで確認できるし、予約の変更もキャンセルもできる。ちなみに、ケータイを使わずに、パソコン向けのモバイルSuicaのWebページで手続きをして、あとでモバイルSuicaを登録してあるケータイで『受取り』(ダウンロード)という手順にすることも可能。しかも新幹線については、紙の切符で自由席を購入したときよりも割安で普通車の自由席が利用できるという。確かに、今回の仙台行きも通常より1000円ほど安く済みました。浮いたお金で、牛タン料理を一品、追加しますかね。