みんなのケータイ

以前の活気が戻ってきたCES2023を取材、スマホ・ガジェット関連で注目したものとは

 2022年1月5日から9日まで開催されたCES 2023の取材に行ってきました。今年のCESは秋ブースが多かった昨年と比べると、中国企業もだいぶ戻ってきており、ブースを回っても回っても回り切れない、という以前と変わらぬ状況でした。

 ただ、個人的にはスマートフォンや5Gなどの通信関係を中心に見て回りたかったのですが、目立った新製品はレノボの「ThinkPhone by Motorola」くらい。まあそちら方面は2月にバルセロナで開催されるMWCが主戦場なんでしょうけどね。

デザインや仕上げもThinkPadそのものな「ThinkPhone by Motorola」

 CES 2023ではサムスンディスプレイが「折りたたみ+ローラブル」という斬新なディスプレイを公開したそうですが、一般の出展エリアではなく関係者向けだけだった模様。またLGディスプレイも出展していましたが、こちらも入場できるのは商談関係者のみ。

 スマートフォンも数年後には新しいフォームファクタの製品が次々と出てくるでしょう。その中心的存在になるのはディスプレイであり、テクノロジーイベントであるCESではぜひスマートフォンやタブレット向けの新しいディスプレイを一般にも見せてほしいものです。

 TCLブースに同社のディスプレイ製造開発子会社CSOTが出展しており縦折り式ディスプレイの新しい技術を展示していたのが目立っていたくらいでした。

TCL CSOTの縦折りディスプレイ

 スマートフォン向けの技術関連では、Vista Innotechがカメラ用のジンバルモジュールを展示していました。ASUSのZenfone 9など本体サイズが小さく薄いスマートフォンでも、本体の動きに対してカメラ部分が自在に稼働するジンバルを搭載したモデルが増えています。

 同社のジンバルは警察向けなどのボディーカメラなどに採用されており、スマートフォンメーカーへも売り込みをかけているとのこと。

Vista Innotechのブース
スマートフォンに納まる小型のジンバルカメラ

 ネットワークまわりでは、Wi-Fi 7製品も数社が展示していました。

 TP-Linkは5Gも搭載した据え置き型のWi-Fi 7ルーター(CPE)、「Deco BE65-5G」を展示。5Gはミリ波は非対応ながらも外からの高速回線を自宅内でもそのまま利用できます。2023年はWi-Fi 7も少しずつ普及していくのでしょう。

TP-LinkのWi-Fi 7対応の5G CPE

 さてCESと言えば家電製品も多数展示されていますが、今回目立ったのがスマート家電のMatter対応です。これまでGAFAや大手メーカーが主導権争いを行っていたスマート家電のプロトコルがようやく統一されることで、スマートフォンによる家電の操作も当たり前のものになっていくのでしょうか。Matterが家電のスマート化の成功のカギを握る存在になるのでしょう。