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ザウルスの再来かも、「Surface Duo 2」が仕事の相棒にちょうど良い

【Surface Duo 2】

 マイクロソフトの「Surface Duo 2」を愛用している。

 本来ならば、初代Surface Duoが2020年に発売された際、日本に上陸しそうになかったので、アメリカに行って購入しようかと思うぐらい、気になる存在であった。

 しかし、コロナ禍で渡米出張もままならず、個人的に輸入しようかと考えたが、それも難しく、Surface Duoの日本上陸を首を長くして待っていたのだった。

リモート取材で活躍

 2世代目になり、ようやく日本にやってきてくれたということで、迷わず購入したのだった。

 実際のところ、使い勝手はかなり満足している。

 最もよく使っているのが「ビデオ会議」だ。Surface Duo 2は2画面の折りたたみなので、デスクの上や、クルマのダッシュボードにちょこんと置いておける。安定した状態でビデオ会議で自分の顔を映したり、オンラインでの記者会見に参加できたりと、コロナ禍においてのリモートワークに最適なのだ。

 特に気に入っているのが、画面の比率だ。1つの画面は5.8インチなのだが、開くと2画面で8.3インチ相当になる。

 1つの画面は13:9という画面比率となり、プレゼン資料などを表示すると、画面いっぱいに映し出され、小さい画面ながら結構、見やすいのだ。

 世間には「Galaxy Z Fold 3 5G」といった折りたたみスマホもあるが、折りたたむと細長いディスプレイになってしまうため、プレゼン資料の表示には不向き。その点、Surface Duo 2はパワーポイント資料との相性は抜群だ。

 ちなみにSurface Duo 2を使って、キャリアの決算会見なども取材している。ソフトバンクの決算会見で、宮川潤一社長に質問したときもSurface Duo 2から発言したのだった。「BALMUDA Phone、ぶっちゃけ扱って良かった?」という質問もきちんと宮川社長に伝わったようなので、使い勝手においては特に問題ないだろう。

 オンライン記者会見が立て続けに開催された際には上の画面と下の画面に、それぞれ別の会見を表示させておき、いつ次の会見が始まっても間に合うようにもした。

仕事の相棒に最適、電子書籍はちょっと苦手?

 Surface Duo 2に関しては、音声の電話機能は使っていない。本来、これくらい表面積が大きなデバイスは、耳にあてて電話として使うと、遠目からなんとなく小顔に見えるというメリットがあるのだが、名刺に刷っている携帯電話番号がiPhoneのものということもあり、残念ながらSurface Duo 2はデータ通信だけで利用している。

 しかし、スマホ登場以前の電子手帳やザウルス的な使い方ができて、仕事の相棒としてはちょうどいい感じがしている。

 メールチェックやスケジュール管理、ブラウジングなど、2画面で2つのアプリを立ちあげることで、生産性が上がっているような気がしている。

 メールなどの返信も、本体をくるっと90度回転させ、上の画面に返信している本文、下の画面にキーボードを表示させることで、大きなキーボードで入力できるのが便利だ。キー配列がちょっと慣れない点はあるものの、おおむね使い勝手は良好だ。

 2画面を折りたためるので「電子書籍の読書に便利かな」と思ったが、ちょっとやっかいな面がある。

 Kindleといった文字の大きさやフォントを自由に変えられる電子書籍の場合、2画面の折りたたみ部分に文字が隠れてしまう場合があり、かなり読みにくい。文字の大きさを変えるなどして、なんとか隠れないように工夫もできなくはないが、結構、面倒だ。

 そのため、Surface Duo 2においてKindleで読書をする際には、素直に1画面で読むようになってしまった。

 一方で、dマガジンなど、雑誌の紙面がPDFファイル形式になっていると思われる配信方法であれば、右と左の画面、それぞれに誌面が表示されるようになる。ただ、誌面全体を見つつ、「ここを読みたい」と思って本文を拡大表示すると、やっぱり折りたたみ部分に文字が隠れてしまうため、読みづらいという状態が発生する。ちょっとずらして読めばいい話なのだが、このあたりのアプリの使い勝手はもうちょっと進化してもらいたい。

専用ペンも買った

 オプションの「Surface スリム ペン2」も購入してしまった。

 絵を描くのは苦手なので、もっぱら取材のメモや、PDFファイルにNDAのサインをするときに使っている。ペンは本体背面部分にマグネットで装着できる。これまたオプションのケースを装着するとマグネットでつけている際に充電も行ってくれる優れものだ。

 ただ、このケースが7920円と高く、しかも、本体周辺には衝撃を保護するためのバンパーをつけるのだが、これが「両面テープ」で着けるようになっている。一度、しっかりと着けてしまうと、再利用はかなりしにくい。

 令和の時代にまさか両面テープという超アナログでバンパーを着けるとは夢にも思わなかった。それくらいの衝撃であった。

 しかし、全体的な使い勝手においておおむね満足している。ただ、もうちょっと2画面を生かした操作性やアプリの使い勝手があるんじゃないかという気がしている。進化の余地というか、今後の可能性に期待したいデバイスといえる。

 マイクロソフトとグーグルがタッグを組んで2画面の使い勝手を極めれば、ビジネスパーソン向けの面白いスマートデバイスができるんじゃないか、と期待したくなる端末であることは間違いなさそうだ。