みんなのケータイ

ワイヤレス充電で「持ち運べるスマートスピーカー」になったFire HD 10 Plus

 キーボード付きモデルが発売されたことで、仕事でどれだけ活用できるかな? という興味本位で購入したFire HD 10 Plusは、残念ながら仕事面ではあまり活用できず、もっぱら電子書籍や動画コンテンツを楽しむ自宅用のエンタメ端末として活躍しています。

 自宅用端末としてさらに便利なのが、Fire HD 10 Plusで新たに搭載されたワイヤレス充電機能。別売のワイヤレス充電スタンドと組み合わせることで、USBケーブルに接続することなくスタンドに立てかけるだけで充電できるようになります。

 ワイヤレス充電に対応したことで、これまでFire HDが対応していた機能がさらに便利に使えるようになりました。その1つが「Showモード」です。これはFire HDをAmazonのスマートスピーカー「Echo」シリーズのように利用できる機能で、「Alexa」と呼びかけて音声操作ができるようになります。

ワイヤレス充電スタンドに置くと自動でShowモードに

 ディスプレイ搭載のため利用イメージはEchoシリーズの中でもディスプレイ搭載の「Echo Show」に近く、音声認識の結果が画面に表示されるのが便利。天気予報なども画面があるとわかりやすく、Prime Videoの動画を音声で検索して視聴、という使い方もできます。

 そしてEcho Showよりも便利なのが、ディスプレイ部分を取り外して持ち運べること。そもそもがタブレットなので当たり前なのですが、普段は充電しながら大画面のスマートスピーカーとして活用し、動画や電子書籍を楽しんだりWebサイトを見たりする時は本体をさっと取り外すだけでいいという2WAYスタイルがとても自然に使い分けられます。

 さらにもう1つ便利なのが、Alexaの「呼びかけ」機能。機能としては相手の映像を見ながら会話できるビデオ通話機能なのですが、この呼びかけ機能は相手が応答しなくても自動で通話が始まり、相手の映像や音声を強制的にオンにできるのです。

呼びかけ機能でFire 10 Plusに発信できる

 プライバシー問題になりかねない機能なだけに、この機能をオンにする場合は自分のアカウントに登録されたEchoシリーズ端末か、相手の端末で「呼びかけ」で通話することを許可してもらう必要があります。そのため、知らない人のEchoへ勝手に「呼びかけ」することはできません。

呼びかけの利用には自分の端末または発信先の許可が必要

 使い方としては、リビングに設置しておいて外出先から家族に話しかけたり、端末の操作に慣れていない高齢の両親の家に設置しておき、約束した時間に通話して孫との会話を楽しんでもらうというケースが考えられます。通話開始から数秒程度は映像がピンぼけしたような表示で始まり、お互いが見えないようになっているといった配慮もされています。

呼びかけ最初の数秒は自分の映像が相手に見えない
しばらく経つと自分の映像が表示される
本体がロックされていても呼びかけはスタートする

 この機能も、据え置き型のスマートスピーカーに比べて端末を持ち運べるEcho 10 Plusのほうが利用シーンが広がります。例えば端末を手に取ることで好きな場所でビデオ通話を楽しめますし、親族の集まりで人数が多い、というシーンでも、端末を渡していけば手軽に全員とビデオ通話できます。

 非常に便利なワイヤレス充電機能ですが、10インチサイズのFire HD 10 Plusは本体サイズも大きく、別売のワイヤレス充電スタンドもかなり場所を取るのが難点。1世代前のモデルにはなりますが、8インチサイズの「Fire HD 8 Plus」も同様にワイヤレス充電機能を搭載しているので、もう少し小型のモデルを希望する場合はFire HD 8 Plusもお勧めです。

設置面積の広いワイヤレス充電スタンド