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Android 10のジェスチャーナビゲーションをXperia 1 IIで体験
【Xperia 1 II】
2020年8月18日 06:00
Xperia 1 IIに機種変更してから、ジェスチャーナビゲーションを本格的に使い始めるようになった。これは、Android 10から採用された機能で、Androidのお作法として長らく受け継がれてきた「戻る」「ホーム」「アプリ履歴」のボタンなしで操作するためのもの。画面上にボタンが表示されなくなり、その分アプリの画面が広がるため、わずかながら情報量がアップするのがメリットだ。
標準では、3ボタンが表示されるため、Xperia 1 IIでは設定を変更する必要がある。「設定」→「システム」→「ジェスチャー」と進み、「システムナビゲーション」を「ジェスチャーナビゲーション」に切り替えればよい。歯車のマークをタップすると、「戻る」の操作をする際のジェスチャーの感度を設定することができる。
ホームに戻りたいときは、画面下に表示されているバーか、その周辺を上にスワイプ。スワイプを途中で止めれば、アプリの履歴が表示される。「戻る」は、画面の左右どちらかの端から内側に向かってスワイプすればOK。
操作感は、iPhone X以降のホームボタンがないiPhoneとほぼ同じだが、「戻る」が左右どちらからのスワイプでもよかったり、「戻る」でアプリを終了させることができたりと、細かな違いはある。
画面上にボタンがなくなるため、初見殺しの側面があり、慣れは必要だが、いったん慣れてしまうとこちらの方がスムーズに操作できる。
たとえば、「戻る」の操作をしたい場合、3ボタンナビゲーションだと画面下に表示されたボタンまで指を伸ばさなければならない。ジェスチャーナビゲーションだと有効範囲が画面の端全体になるため、指の動きが少なくて済む。片手で端末を握ったままでも簡単に操作でき、ボタンに触れようとして、ポロっと端末を落としてしまう心配が少なくなる。
21:9と縦に長いディスプレイを搭載したXperia 1 IIは、ジェスチャーナビゲーションとの相性が特にいい。横幅が72mmと、大画面モデルの中では比較的スリムで、片手で握ったまま操作することが多いからだ。縦に長いディスプレイを有効活用でき、21:9のアスペクト比を目いっぱい使えるという観点でも、ジェスチャーナビゲーションはオススメだ。
難点があるとすると、Chromeなどでブラウジングしている際に、横にスクロールさせようとして、間違って「戻る」になってしまう点。ブラウザ以外でも、横スクロールのメニューを採用しているアプリで、誤って「戻る」が発動してしまったことが何度かあった。「戻る」のジェスチャーの発動を抑えたいときには、上記の設定で紹介した感度の変更が有効だ。
感度をどの程度に設定するのがベストかというのは非常に難しいが、筆者の場合、最初は最大にしておきつつ、誤操作が起るたびに徐々に下げていった。結果として、下から2番目に落ち着きつつある。それでもたまに誤操作で「戻る」になってしまうことはあるものの、意図しないで起ることは減った印象だ。
操作性の継続を意識してか、Pixelなどの例外を除き、Android 10を搭載した端末でも、標準ではジェスチャーナビゲーションがオフになっていることが多い。たとえば、8月5日に発表されたサムスン電子の「Galaxy Note20/Note 20 Ultra」も、写真を見る限り、3ボタンナビゲーションが採用されている。一方で、慣れてしまえば、ジェスチャーナビゲーションは快適で、3ボタンナビゲーションには戻れなくなる。
筆者も、この操作方法に変えてから、端末が手からこぼれ落ちることが少なくなり、ケースなしの裸運用しているにも関わらず、ボディはピカピカのまま…… と言いたいところだが、先日うっかり端末をコンクリートの上に落下させてしまった。
ポケットに入れたつもりが、実際にはパンツ(ズボン)とパンツ(下着)間で、脚伝いにコンクリートの地面を直撃。幸い、脚に当たって落下速度が落ちていたため、「The クラッシュ!」送りは免れたが、フレームの一部がはげ、小傷がついてしまった。暑さのため、ウエストが緩めのイージーパンツをはいていたのが敗因だが、油断は禁物である。