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iPhone XS/XS Maxは確かに高い!が、このカメラにはその価値がある

【iPhone XS Max】

 毎年恒例、懐が一気に寂しくなる季節がやって参りました。筆者は今回、ドコモのオンラインストアにて「iPhone XS Max 256GB」と「Apple Watch Series 4 GPS+Cellularモデル」を購入。月々サポートで後々トータルで5万8968円ほど割り引かれるとはいえ、とりあえず支払う端末代金の総額は22万4640円也。痛い、痛い出費です。

 実際に筆者の周りからは「今回のiPhoneは高すぎる」、「さすがにちょっと手が出ない」という声も聞こえてきます。そこで、本当にそんなに高くなっているのか、本誌の過去記事を検索して、歴代のiPhoneの発売当時の価格(ソフトバンクの最安モデルの新規・MNP価格)をざっと調べてみました。

機種名価格実質負担額
「iPhone 3G」8GB6万9120円2万3040円
「iPhone 3G S」16GB5万7600円1万1520円
「iPhone 4」16GB4万6080円1万1520円
「iPhone 4S」16GB4万6080円0円
「iPhone 5」16GB5万1360円0円
「iPhone 5s」16GB7万80円0円
「iPhone 6」16GB7万80円0円
「iPhone 6s」16GB9万3600円1万5552円
「iPhone 7」32GB8万8080円1万800円
「iPhone 8」64GB9万4320円1万7280円
「iPhone X」64GB13万1040円5万4000円
「iPhone XS」64GB13万6800円6万8400円※

※半額サポート適用時、25カ月目での機種変更した場合

 もちろん同じiPhoneでも、世代が違えばディスプレイやカメラ、チップセット、メモリーなどのパーツも違いますし、スペックも機能も違います。だから単純に比較することはできないとは思いますが、「iPhone X」から一気に高くなっているのは明らか。また最近は大手キャリアがいわゆる「分離プラン」に舵を切っていることもあり、実質負担額が高くなっているという背景もあります。事実iPhoneに限らず、ハイエンドモデルはいずれも高嶺の花となりつつあります。

 ただ、実際に自分が「iPhone XS Max」を買ってみて思うのは、「これは大枚をはたいても、買うだけの価値があるなぁ」ということ。まぁ、もう買ってしまったので、自分に言い聞かせているところも多少はありますが、チップセットが「Apple A12 Bionic」になったり、「ARKit 2」やSiriショートカットなどによって、「これから、これらのポテンシャルを生かせるアプリが増えてきたら、スマホの使い方が劇的に変わるかも」という、わくわくを感じられるというのがその理由の半分。カメラが「iPhone X」と比べてもかなり進化したと、実感しているからというのがもう半分です。

 特にカメラは、実際に試し撮りをしてみて驚きました。スペックだけを見ると画素数もレンズのF値なども「iPhone X」から変わっていないのですが、センサーサイズが大きくなったことや、新チップセットの恩恵を受けたニューラルエンジン&スマートHDRの効果でしょうか。特にコントラストの強いシーンの写真が、「iPhone X」とは全然違うのです。

やや暗い店内でiPhone X(左)でケーキに焦点をあわせると、照明がハレーションを起こし、窓の外の景色がまっしろになってしまったのに対し、iPhone XS Max(右)ではケーキもきれいに撮りつつ、窓の外の風景もしっかり写っています。

 ほかにポートレートモードも、β版から正式な機能になってリアルタイムに切り抜いたり、あとから絞りを調整してボケ味を変更できるようになったし、セルフィーもあくまでも自然なんだけど、これまでと比べると少し肌のトーンが明るくなった印象。動画も音声をステレオで記録できるようになったし、iPhoneのカメラが確実に完成形に近づいていると感じられます。もちろん、これまでのiPhoneのカメラでも十分に満足しているという人は、わざわざ買い替える必要はないかもしれませんし、iPhoneにこだわらないなら別の選択肢もあるでしょう。だけどiPhoneで今ベストなカメラを使ってみたいなら、「iPhone XS/XS Max」は絶対に試す価値ありだと思います。高いけど……。

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