みんなのケータイ
キャリアのローミング充実でProject Fiの出番減少
2018年4月20日 06:00
ここ最近、海外出張時の通信環境がかなり快適になってきた。
まず、そのきっかけとなったのが2016年夏に登場したKDDIの「世界データ定額」。24時間、980円で国内で契約しているデータ通信量を使えるというオプションだ。特に気に入っているのが、au STAR会員なら、毎月1回分が無料で使えるという点。
海外についたら、世界データ定額を利用し、24時間以内に現地でSIMカードを買うという使い方ができるのが嬉しい。また、月をまたいだ出張なら、月末と月初にそれぞれ1回ずつ、無料で使えるというのも便利な点だ。
海外出張時には必ず世界データ定額を使うようになっていたが、この3月にはNTTドコモもようやくKDDIに追随するかたちで「パケットパック海外オプション」をスタートさせた。こちらも24時間980円で国内で契約のデータ通信量が使えるようになっている。
しかも、NTTドコモは、9月末までのキャンペーンとして、パケットパック海外オプションを利用すると毎月1回分、980円相当のdポイントを付与してくれる施策を展開している。このあたりも、しっかりとKDDIをキャッチアップしてきた感じだ。
NTTドコモは、テザリングで無料キャンペーンを展開したが、他社と違って、今でも無料を続けている、ユーザーのことを考えてくれているキャリアだ。きっと、このキャンペーンも、期間限定とは言わず、永久的に続けてくれることを願うばかりだ。
さて、実際にパケットパック海外オプションを、3月に行った中国・深セン出張で使ってみた。パケットパック海外オプションは申し込みが必要なので、渡航前にやっておくのが望ましい。
あとは、海外に着いたら、専用アプリを立ち上げてもいいし、ブラウザを起動して「利用開始」のボタンを押せば、そこから24時間のカウントが始まる。NTTドコモのWebサイトには「専用ページへのアクセスが必要」とあるが、実際には目的のページにつなぎに行くと、勝手に専用ページに飛んでくれるので、余計な操作はいらない。到着早々、メールやLINEなどをチェックしたいときは、一度、どこかのWebページに接続し、「利用開始」を押してから出ないと通信できないので、注意が必要だ。
深センで使った際には、世界データ定額同様に、24時間で自動的に通信が止まるので、「あ、もう24時間経過したか」と24時間毎に「利用開始」を押すのが面倒ではあるが、使いすぎる心配がなく、安心感があるのはとても嬉しい。
個人的な使い方で恐縮だが、自分の場合はNTTドコモで複数回線契約し、それらをシェアパックでまとめている。深センでは、24時間毎にSIMカードを抜き差し、それぞれ月1回だけ使うという方法を試してみた。dポイントが付与されるのはちょっと先になるのだが、これで、複数日、海外出張があっても、24時間980円のオプション料金が実質無料で使えるようになっているはずだ。
これまで海外渡航時用に、アメリカでGoogleが提供しているMVNOサービス「Project Fi」を契約していたのだが、世界データ定額とパケットパック海外オプションの組み合わせにより、Project Fiの出番が一気に減ってしまった。
アメリカ渡航時はソフトバンクの「アメリカ放題」、それ以外の国は「世界データ定額」と「パケットパック海外オプション」の組み合わせにより、オプション料金を気にせず、海外でもスマホが使える環境が整った。複数キャリア、複数回線の契約をしていて良かったと思う。