みんなのケータイ
ノキアの流れを汲む「Sailfish OS」のケータイや腕時計が気になる
2018年4月6日 06:00
スマートフォンOSの第三陣営の話題が聞かれなくなって久しい。しかしフィンランドのJollaが提供する「Sailfish OS」は今でも地道な進化を続けている。ちょっと前の話になるが、2月にバルセロナで開催されたMobile World Congress(MWC) 2018では会場そばのホテルでプレスカンファレンスを開催。新しいパートナーや同OSの最新バージョン3.0の発表が行われた。
Sailfish OSのもとをたどれば、NokiaのMeeGoにたどり着く。そのMeeGoはさらにNokiaのMaemoとIntelの「Moblin」を統合したものという流れにたどり着く。初代Maemo端末「Nokia N770」は2005年の発売なので、すでに10年以上の歴史があるのだ。
Sailfish OSは最新バージョンでフィーチャーフォンへのサポートも開始した。Android OSよりも少ないメモリ容量でも動き、一部のAndroidアプリもそのまま起動できる。最近のフィーチャーフォンは画面タッチ操作ができないものの、SNSアプリが動くなどスマートフォン化している。Sailfish OSもその市場への拡大を目指している。
また、ウェアラブルデバイスへの対応も進められるという。Android Wear改めWear OS by Googleより、こちらもサクサクと軽く動いてくれることが期待できそうだ。スマートウォッチへのSailfish OSの搭載はすでに2016年から進められており、MWC2018の発表会会場ではLGの「LG Watch Urbane」に開発版のアプリが搭載されたものを見ることができた。
JollaはSailfish OSを新興メーカーなどへライセンス供与するビジネスを行っている。一部のAndroidスマートフォン上で動作も可能で、実際にソニーのXperia X向けにインストール可能な製品版OS「Sailfish X」も発売されている。NokiaファンとしてはNokiaのAndroid機でSailfish OSが動いてほしいところだろうか。
Nokiaブランドのスマートウォッチも現在は旧Withingsのデザインが美しい活動量計「Nokia Steel」シリーズが販売されているが、Sailfish OS搭載のNokiaブランドのスマートウォッチが登場し、Nokiaのスマートフォンと連携してほしい、などと考えてしまう。第三のOSとしてではなく、モバイルデバイス向けの軽量OSとしてSailfish OSの今後の展開に期待したい。