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多機能すぎる?! Android Autoを本気で使うための長い道

【Galaxy S8 SCV36】

 我が家の車のカーナビが突如不調になってしまいました。修理・買い替えも検討したのですが、最近はスマホのカーナビアプリが多数リリースされています。これを使わない手はありません。

 移行先としてまず検討しているのが「Android Auto」アプリです。iOSではそもそもリリースされていませんが、地図案内のベースがなんといってもGoogleマップなので、お気に入り登録を流用できるなど、メリットは多いはず。

 ただ、このAndroid Auto、極めて多機能な分、仕様・挙動もかなり複雑になっています。そこで私がここ2カ月ほど動作検証した中で気付いた事を、メモがてら列記していきます。

1.車側に特殊な装備がなくてもAndroid Autoは動く

こちらがAndroid Autoのメイン画面。ナビ以外に、音楽再生(Google Play Music)と通話関係のメニューがあります

 意外に気付いていない人が多そうなので念のため。リリース当初のAndroid Autoは、車側に専用デバイスを搭載しておく必要がありました。しかし、このハードルが2016年11月のアプリ更新で解消。Androidスマホだけで動作するようになっています。

2.Bluetoothオーディオ機器と連携すれば、エンジンONでAndroid Autoが自動起動

任意のBluetooth機器と接続したときに、Android Autoアプリを自動起動させることが可能。車載Bluetoothオーディオと連携するのがベストです

 「専用機器がいらない」と書いたばかりですが、Android Autoを活用する上ではBluetoothに対応した車載オーディオ機器があると便利です。筆者の場合、パイオニア製の「MVH-790」(すでに生産終了、当時の定価は1万6000円)というCDドライブレスの機器を車に取り付けています。これとスマホをBluetooth接続する事で、ナビ音声が車側から流れますし、何よりアプリ上で設定しておけばば、車のエンジンがONになって、MVH-790に通電するだけで、Android Autoが自動起動します。Smart Lock設定も組み合わせれば、Bluetooth接続中だけ、端末ロックがかからないようにすることもできます。

我が家の車に取り付けてある「MVH-790」(パイオニア)。CDドライブがないため、Bluetooth連携で音楽を聴くのがメインです。ナビ音声の出力先にもなります

 さて「MVH-790に通電するだけで」とわざわざ書いたのには理由があります。MVH-790で「AM/FMラジオ」モードが選択された状態であっても、逆に一切音楽をオフにしている時でもAndroid Autoは自動起動するのです(MVH-790では、電源スイッチの状態にかかわらず常時Bluetoothの電波が出ているのでしょう)。すべての車載オーディオ機器でこのように動作にするかは不明ですが、筆者としては実に便利だと感じる部分です。

3.目的地指定するだけでナビがスタートするので、有料道路回避や経由地の設定はその後に

目的地を指定した直後。画面右下の「ナビ」ボタンがカウントダウンタイマーを兼ねていて、一杯になるとナビがスタートします。有料道路回避などの設定は、あくまでナビがスタートしてからでなければ、行えません

 Android Autoでは目的地を指定すると、それでもうすぐにナビが始まります。5~6種類のルート候補を表示し、そこで選択してからスタートする方式ではありません。

 経由地を指定したり、有料道路を回避するかどうかなどの設定は、すべてナビ開始後に表示されるアイコンないし検索フォームから設定します。パナソニックやパイオニアのカーナビを長年使ってきた筆者の場合、ここの仕様がイマイチ理解できず、苦労しました。

4.ナビ画面は「縦」が無難

こちらが縦画面
横画面だとやや寸詰まり感が……

 ここは皆さん意見の分かれるところかもしれませんが、Android Autoは横画面ではなく、縦画面状態でナビ画面を見た方が良いと思います。というのも横画面の場合、自車表示位置が画面の真ん真ん中になってしまい、先々のルート表示が少々見にくいのです(国産カーナビの多くは中央やや下に表示する例が多い)。

 その点、縦画面表示だとこの現象が緩和されます。

5.ナビ実行中&充電中だけ画面を常時点灯させられる

画面点灯に関する設定

 スマホのカーナビ利用となると、バッテリーが気になる人も多いでしょう。Android Autoは原則として、ナビ実行中は画面が常時点灯すると考えていいでしょう(検証しきれていないので断言できませんが…)。ただAndroid Autoは電話や音楽再生用のインターフェイスが統合されていて、それらの画面になっている時、画面を消灯するかは設定で変えられます。

 設定項目は「常にON」「充電時」「端末のデフォルトを使用」の3つがありますが、個人的には「充電時」の一択だと思います。自宅近隣のドライブならナビを使うまでもありませんし、ナビせずに地図だけ見続けるというシーンは稀でしょう。Android Autoから「Google Play Music」を呼び出し、ジャケット画像や曲名を延々と表示したい場合は「常にON」を選ぶことになるでしょう。

 以上、5点ほどにポイントを絞ってまとめました。ただ、実際にはまだまだ調べないといけない項目があります。例えば「ナビ実行中にスマホを持って車から降り、休憩でコンビニ店内などをウロウロするとどうなるか」については、筆者もまだ完全な確信がありません。

 一応、「車から降りるとAndroid Autoが自動でスリープし、再乗車するだけでナビが再開する」という現象を確認してはいます。ただ、休憩時間が数時間になったり、あるいはBluetooth連携の有無でも結果が変わるかもしれません。検証はまだまだ続けますので、なにか発見があればまたお伝えします。