DATAで見るケータイ業界
グラフで比較するキャリア決算(1)
通信モジュールやPHSの動きが左右した各社の契約純増数
2019年2月8日 11:59
通信キャリア3社の2018年度第3四半期(10~12月期)決算が2月5日までに出揃った。今回から3社の主要数値の動きを比較していきたい。初回は契約数と解約率の動きに焦点を当てる。
通信モジュールやPHSの動きが左右した各社の契約純増数
2018年12月時点における各社の累計契約数は、NTTドコモが7751.7万(18年9月末比46.7万増)、KDDIが5426.3万(同74.9万増)、ソフトバンクが4372.3万(同37.6万増)となった。第2四半期は純増数でソフトバンクに逆転されたNTTドコモだったが、今四半期は再逆転している。
NTTドコモが純増の勢いを回復させた最大の要因は通信モジュールだ。モジュールだけで32.3万の増加と、同社の純増の約7割を占めていることが分かる。
また、今回着目したいのはソフトバンクのPHSの動向だ。
テレメトリング用途を除き2020年7月末でサービスを停止することもあり、契約数は減少の一途である。ただし、その減少ペースにブレーキがかかったのだ。ここ数年、四半期ごとに10万超の減少が続いていたが、第3四半期は9.3万減にとどまった。残る契約は214.8万となった。
2022年3月末にはKDDIの3G(「CDMA 1X WIN」)サービスが終了することも決まっており、旧世代利用者をいかに巻き取っていくのか、その巧拙が契約数動向に影響を与えそうだ。
通信モジュール契約などを除いた、スマートフォンなどに限った契約数動向では、ソフトバンクが同26.9万増(スマートフォン、タブレット、従来型携帯電話などが対象の「主要回線」数)となり、3社の中で増加幅が一番大きかった。
なお、ソフトバンクは今回の決算から「スマートフォン」契約数の開示をはじめており、12月末時点での累計で2146.4万契約(同37.0万増)となっている。