第828回：Google Play開発者サービス とは

グーグルの提供する機能とアプリを結ぶ

Google Play開発者サービスは、アプリケーションにGoogleの各種サービスの機能を提供・Googleアカウントの基盤などとしてふるまっている

　「Google Play開発者サービス」は、ほとんどのAndroidスマートフォン・タブレットにインストールされているプログラムの1つです。

　Androidスマートフォンでは、設定から「データ使用量」でどのアプリがデータ通信を行ったかがわかります。この順位や電池使用量などでも常に上位にありながら、何のためのアプリなのかわかりにくいのが、この「Google Play開発者サービス」でしょう。

　人によっては、使った覚えもないのに「問題が発生したためGoogle Play開発者サービスを終了します」という表示が出て、どうしたらいいのか対処に悩まされたことがある、という方もいるかもしれません。

　「Google Play開発者サービス」は、さまざまなアプリに対して、GoogleマップやGoogle Castといったグーグル自身が提供するサービスや機能、ゲーム関連機能へのAPIを提供しているのです。APIとは、OSなどの機能を呼び出す仕組みのことです。詳しくは本連載の「第643回：API とは」をご覧ください。

　グーグルのアプリや、関連機能を使うアプリ、それにゲームプログラムなど一部のアプリにとって必須のプログラムなのです。

不具合時の回避策は、キャッシュ削除、アップデートのアンインストールなど

　Google Play開発者サービスは、他のアプリケーションにとって基盤となるプログラムです。更新などは他のプログラムと同じく、Android向けのコンテンツマーケットである、Google Playを通じて行われます。

　先述したように、たまに「問題が発生したためGoogle Play開発者サービスを終了します」という表示されることがあります。こうした問題が起きる原因は特定しづらいところもありますが、たとえば「Google Play開発者サービスの過去のバージョンから残っているキャッシュと不整合を起こした」「Google Play開発者サービスによって使用されたデータが壊れた」「動作している他のプログラムやアプリとバッティングする」「Google Play開発者サービスを最新版にしたものの、何かの不具合が含まれていた」といった原因が考えられます。

　たとえば「過去のバージョンが残したキャッシュ」が問題であるときは、一度キャッシュを消してしまい、まっさらにすれば、解決します。キャッシュとは、簡単に言うと一時的なデータ置き場です。そこに何もなければ、新しいバージョンのプログラムは自分用のキャッシュデータをそこに書くだけです。具体的には「設定」メニューにある「アプリ」から「Google Play開発者サービス」を開き、その中の「ストレージ」という項目を開きます。そして、その中にある「キャッシュを削除」と書かれたボタンをタップすれば完了です。

　アップデート後になんらかの原因でデータが壊れたときもキャッシュと同様、データを消せば治ることが考えられます。この場合は、「キャッシュを削除」ボタンのあった画面の「容量を管理」ボタンをタップします。すると、「データを全て消去」できるボタンがありますので、これをタップします。ただし、先に説明したようにGoogle Play開発者サービスはGoogleアカウントの認証なども行っています。つまりデータを削除すると、普段使っているGoogleアカウントへのログインなども再度行う必要が出てきます。

　また「動作している他のプログラムとバッティングする」場合は、何が悪さをしているのか探すのは難しいでしょう。

　Google Play開発者サービスに不具合が含まれている場合は、開発元のミスですから、さらに新しいバージョンがリリースされ、そこで修正されていることを期待することになります。可能であれば、とりあえず前のバージョンの「Google Play開発者サービス」に取り替えて動かす、といった方法が回避策となるでしょう。具体的には、先ほどのキャッシュ削除と同じように、設定メニューの「アプリ」から「Google Play開発者サービス」を選びます。ここで、画面右上のメニューボタンに「アップデートのアンインストール」があります。これを選ぶと最新のGoogle Play開発者サービスはアンインストールされ、過去のバージョンに戻るのです。