≪新刊立ち読み≫
『できるfit ずっと使えるiPhone 16&15 Plus/Pro/Pro Max対応』発売記念リレーコラム第3回
2024年11月19日 06:00
9月20日にアップルから発売されたiPhone 16シリーズ。新たに搭載された「カメラコントロール」や生成AI「Apple Intelligence」への対応など、大きな注目を集めています。
そんなiPhone 16シリーズの基本から活用までを余すことなく解説した書籍『できるfit ずっと使えるiPhone 16&15 Plus/Pro/Pro Max対応』が発売されました。第3回となる今回は著者の一人である法林岳之氏に、イチ推しポイントを語っていただきました。
怪しい電話番号からの着信はiPhoneの『ライブ留守番電話』で対応しよう
今年も「iPhone 16」シリーズが発売された。カメラコントロールなどの新機能なども注目されるけど、今、喫緊の課題として、多くの人が不安に思っているのが『電話』だろう。
SNSが普及したことで、友だちや家族との連絡は、LINEやFacebookメッセンジャー、InstagramのDM、+メッセージ、iMessageなどでやり取りすることが増え、電話はあまり使わなくなってきた……かと思いきや、ここのところ、見知らぬ電話番号からの着信が増えてきている。不用品回収にはじまり、通販のセールス、電力会社や保険サービスの勧誘など、結構な頻度で電話がかかってくる。
先般の衆議院選挙期間中は、調査会社からの自動音声アンケートが何階もかかってきた。真っ当な企業のセールス活動であれば、しかたないが(イヤだけど)、なかには応答したら、くり返し電話がかかってきて、実はそれが最近、ニュースなどで報じられることも多い詐欺や強盗に結び付くこともある。そう、いわゆる『アポ電』というヤツですな。
こうした見知らぬ電話番号からの着信もある程度、リテラシーのある人なら、「電話番号の先頭に『+xx』の国番号が付いているのは、怪しい」と判断したり、とりあえず、不在着信にしておいて、あとで電話番号をネットで検索するといった対応が取ったりできるだろう。しかし、なかにはつい応答してしまい、個人情報を聞き出されそうになり、危うくトラブルに巻き込まれそうだったというケースも少なくない。特に、シニア/シルバー世代の家族が居る人にとっては、「間違って応答しないだろうか」と心配になってしまう。
そんな場合でもiPhoneが最新の「iOS 18」にアップデートされていれば、新たに搭載された『ライブ留守番電話』を利用することで、トラブルを未然に防ぐことができそうだ。しくみとしてはかつてのケータイ時代から続いている『伝言メモ』や『簡易留守録』と同様の機能で、着信に自動的に応答し、相手の話す内容を録音してくれる。優れているのは、その録音した内容がテキスト化されて、保存されるという点だ。つまり、連絡先に登録されている相手からの着信であれば、発信元として、「ケータイ Watch編集部」や「石川温」などの名前が表示されるので、必要に応じて、応答するが、見知らぬ番号からの着信であれば、着信画面の[留守番電話]のボタンをタップすれば、自動的にiPhoneの「ライブ留守番電話」が応答する。もし、連絡先に未登録だけど、自分が知っている相手であれば、録音されたメッセージの内容を確認して、改めて折り返し電話をかければいいわけだ。
iOS 18で実装された『ライブ留守番電話』は、[設定]アプリの[電話]-[ライブ留守番電話]を[オン]しておけば、利用できる。機能は最新の「iPhone 16」シリーズだけで利なく、iOS 18が動作することが条件なので、2018年発売のiPhone XR/XS/XS Maxの世代以降であれば、利用することが可能だ。『ライブ留守番電話』で録音されたメッセージは、端末上に保存するだけでなく、[設定]アプリの[(自分の名前)]-[iCloud](あるいは[iCloud+])を選び、[iCloudに保存]の[すべてを見る]を開き、[電話とFaceTime]をオンにしておけば、iCloudに保存しておくこともできる。
iOS 18で『ライブ留守番電話』が実装されたことで、各携帯電話会社で提供されている留守番電話サービスを契約しているときは、これを機に解約することもできる。
NTTドコモ、au、ソフトバンクはいずれも月額330円で提供され、楽天モバイルもこれまでは無料だったが、2024年12月1日からは月額330円の有料サービスに移行する。
各携帯電話会社の留守番電話サービスは、電波の届かないところに居たり、電源が入っていないときでもセンターでメッセージを預かってくれるが、iOS 18の『ライブ留守番電話』は、iPhoneが応答して、端末上にメッセージが録音されるため、エリア外では利用できない。ただ、各社共、圏外や電源OFF時に着信があったときは、その旨を発信元の電話番号と共に、SMSで送信する「着信通知サービス」を提供しているので、圏外でも着信があったことは知ることができる。
ということで、各社の留守番電話サービスを解約して、月額330円の利用料金が節約できるわけだが、せっかくなので、より安全に使うため、各社が提供する迷惑電話対策サービスを契約してみるのも手だ。特に、シニア/シルバー層の家族がiPhoneを使っているのであれば、安全のために、ぜひ、おすすめしたい。実は、筆者もつい先日、母親のiPhoneにauの[迷惑メッセージ・電話ブロック]アプリを設定してきた。
迷惑電話対策サービスは携帯電話会社によって、内容や設定方法が異なるので、詳しい内容は各社のWebページを参照していただきたいが、いずれも発着信時に相手の電話番号をもとに、企業名や施設名などが表示され、迷惑電話に利用されている電話番号であれば、「迷惑電話の可能性があります!」と警告が表示される。筆者も自分で利用しているが、着信時に発信元の相手がわかるので、保険の勧誘やセールスの電話であれば、忙しいときは応答しないといった対応ができる。
iOS 18で実装された『ライブ留守番電話』に、各社の迷惑電話対策サービスを組み合わせ、より安全にiPhoneを楽しんでいただきたい。
[あんしんセキュリティ]のアプリ内の[迷惑電話対策]で対応が可能。発着信時に迷惑電話、詐欺や架空請求などの危険な電話番号の可能性が高いときは、警告画面を表示する。補償サービスとセットにした「smartあんしんパック」(月額572円~1342円)で契約することも可能。
架空請求などの迷惑SMSや迷惑電話の警告を表示するアプリ。公共施設や企業などからの着信時は、イエローページの情報をもとに、発信者の名称を自動的に表示する。「迷惑メッセージ・電話ブロック」のみを単独で契約することもできるが、「Pontaパス」(月額548円)に含まれているので、契約者は[Pontaパス]アプリの左上メニューから[スマホであんしん]を選び、「[迷惑メッセージ・電話ブロック]アプリを利用する」から利用可能。
迷惑電話対策や危険サイトチェック、危険Wi-Fiチェックなどの機能を備えたアプリ。アプリ内の「迷惑電話チェック」を有効にすれば、振り込め詐欺などの迷惑電話からの着信時に警告画面を表示する。迷惑電話の電話番号の情報は警察から提供されたものを利用している。発着信時には公共施設や企業名などを自動的に表示する機能も用意されている。「iPhoneセキュリティパックプラス」(月額660円)にも含まれる。
番号識別・迷惑電話対策アプリとして、国内外で知られる「Whoscall」の有料サービスが利用できる。見知らぬ電話番号でも発信元を識別して、詐欺などの被害を未然に防ぐことができる。ただし、[Rakuten Link]アプリでの着信やSMSには検知対象外なので、注意が必要。[Rakuten Link]アプリをログアウトすれば、有効になるが、楽天モバイル本来のメリットである国内通話無料は利用できなくなる。
- 価格:1298円
- 発売日:2024年11月5日
- ページ数:288ページ
- サイズ:A5判
- 著者:法林岳之・石川 温・白根雅彦&できるシリーズ編集部
- 第1章
- iPhone 16&15シリーズがすぐ使える基本ワザ
- 第2章
- iPhoneに欠かせない! 超基本の設定ワザ
- 第3章
- 知っておきたい! iPhone 16&15の最新ワザ
- 第4章
- 電話&メールで役立つ便利ワザ
- 第5章
- インターネットを自在に使う快適ワザ
- 第6章
- アプリをもっと使いこなす便利ワザ
- 第7章
- 写真と動画が楽しくなる快適ワザ
- 第8章
- 快適に使えるようになる設定ワザ
- 第9章
- 疑問やトラブルに効く解決ワザ