「ジュニアケータイ」の名前の通り、子供向けの安心機能が充実したCDMA 1X端末の「A5525SA」。デザインには、北欧の知育玩具を意識したテイストが取り入れられており、日本の子供向け玩具とは少々毛色の異なるカラーリングとなっている。ビビッドで暖かみのあるカラーリングは、北欧の雑貨が好きな人の琴線に触れるかもしれない。BRIOの玩具や、IKEAで販売されている子供向けグッズのような、楽しい雰囲気の端末といえるだろう。
安心機能としては、GPSを利用して自動的に位置情報を測位し、保護者のケータイやパソコンに位置情報を伝える「移動経路通知」機能や、防犯ブザー機能、電源OFF起動機能などが用意されている。防犯ブザーが使われたり、ケータイの電源がOFFになったりすれば、自動的にその場の写真を撮影し、位置情報のURLとともに保護者のメールアドレス宛に通知メールが送信される仕組みだ。なお、バッテリーを開ける場合は、パッケージに同梱される専用の鍵が必要となる。また、端末の利用制限機能として、発信制限機能やEZwebの制限、メールの回数制限なども利用できる。有害サイトへのアクセスをブロックする機能も用意されている。
ハードウェア的な特徴は、IPX4相当の生活防水機能を搭載している点だろう。同クラスは、「あらゆる方向から水の飛沫を受けても、有害な影響がない」というもので、雨が降るなどして端末が多少濡れてしまっても、壊れにくいような配慮がなされている。このため、側面部のイヤホン端子や外部接続端子にもパッキン処理が施されている。
130万画素カメラや2.4インチのQVGAディスプレイなど、基本的な仕様はスタンダードのもので、注意するとすれば、microSDカードスロットの位置だろう。スロットはバッテリーを取り外した内側に配されており、前述の通り、専用の鍵がなければバッテリーカバーを外すことができない。メモリカードを取り出して頻繁にプリントする人などは考慮すべきポイントだろう。
全体的には、子供が使用する際に使い勝手に悩んでしまうような特別変わったものはないと思われる。ジュニアケータイは、保護者が子供にケータイを持たせる際の安心機能が特徴だ。安心機能を活用するためには、子供もよりもむしろ、保護者側が機能を十分理解する必要があるだろう。