海外では最大手メーカーの1つに数えられるが、日本国内ではまだまだなじみの薄いサムスン製の端末。私も恥ずかしながら今回初めて、同社製の端末に触ってみのだが、特に違和感なく使えることに驚いた。メールの自動振り分け機能こそ見つからなかったが、メニューの設定項目もおなじみのものばかりだし、文章の予測変換などにもきっちり対応。さらに音楽再生機能などもそつなく搭載している。海外メーカーの端末ということでクセのあるメニュー体系などを想像していたが、707SCに関していえば、完全な偏見だったようだ。
シームレス・キーパッドについては賛否両論ありそうだが、私は肯定派だ。テンキーの「3」と「6」など、隣り合うボタンのどちらを押したかわかりにくい懸念もあったが、利用者の慣れで吸収できる部分だと思う。むしろ11.9mmという薄さを実現するためのファクターであると前向きに捉えてもいいのではないだろうか。
また707SCを語る上でやはり欠かせないのはBluetoothの話題だろう。本体の取扱説明書によればHFP(Hands-Free Profile)、A2DP(Advanced Audio Distribute Profile)、AVRCP(Audio/Video Remote Control Profile)などに対応している。ワイヤレスで音楽を聞くことも可能だが、外部メモリ非対応、内蔵メモリが130MBに止まるのは少々残念だ。
他のハイエンド端末などと比較して気になるのは、おサイフケータイなどに対応していない点などだろうか。また充電台というオプションが存在しないことも、日本国内の製品という意味では若干の疑問がある。とはいえ国内3キャリアの新製品の中でも最薄クラスの端末。スリムな本体デザインを重視する人にとっては、この上なく魅力的な端末だろう。