モトローラのM1000に続く、ドコモのスマートフォンとなるhTc Z。M1000の時には一般向け販売もされていたが、今回のhTc Zは基本的に法人向けという形で販売されているので、なかなか目にする機会も少ない。
M1000との大きな違いは、ウィルコムのW-ZERO3などのように、スライドして現われるキーボードの存在だ。メールなどで文字入力を多用する場合は、さすがにキーボードの効果は絶大だ。また、OSもWindows Mobileということで、これまでPDAを使ったことがあるユーザーにとっては、取っつきやすい作りになっている。ただし、通常の携帯電話とは明らかに異なるインターフェイスなので、その点は覚悟する必要はあるだろう。
また、W-ZERO3と比較した際には、Bluetoothに対応しているところがポイントの一つとなる。この手のスマートフォンの場合、耳に付けて通話するというスタイルに違和感や抵抗感を感じるユーザーも少なくない。テレビ電話の時には特に便利だが、通常の音声通話の際にも、スマートに使えるというのは嬉しい。
iモード非対応で、おサイフケータイをはじめ、90Xiシリーズで提供されている各種サービスが利用できないということもあり、正直なところ、なかなか一般ユーザーが手を出しにくい端末であることも確か。それでも、ブラウジングなどのレスポンスはW-ZERO3より圧倒的に良く(定額じゃないので通信料は気になるが)、GSMもサポートされているので、ワールドワイドに活躍するビジネスユーザー向けの端末と言えるだろう。