ボタン配置はオーソドックスなデザイン。「＃」の下にマルチタスクボタンがある	本体を閉じているときの側面ボタン長押しに割り当てる機能を変更可能

左側面にはプッシュトークボタンがある	本体背面、ヒンジ部近くに指紋センサーが搭載されている。側面にはストラップ穴がある

指紋センサーは、片手でケータイを握っている状態でそのまま人差し指を読み取らせることが可能	液晶側背面のボタンは青く光る。液晶側上端には赤外線通信ポートがある

メインメニューのデザインは変更できる。オーソドックスなアイコンランチャー式デザインが多い	メインメニュー第2階層まではデザイン変更時に変更が反映される	設定メニュー第3階層はオーソドックスなリスト式の表示

メインメニューはリスト式デザインに変更できる	アイコンランチャー式ではない、グラフィカルなリスト式メニューデザインもある	文字サイズが大きくなる「シンプルメニュー」もある

連絡先のショートカットも設定できる「カスタムメニュー」	メニューデザインだけでなく、フォントの種類や大きさ、液晶の明るさまで一括変更できる「トータルコーディネイト」	指定した時刻になると画面デザインを変更したり、マナーモードを切り替える「ライフスタイル」機能

通常フォントの9.5字×10行表示	通常フォントの11.5字×11行表示	通常フォントの14字×15行表示

リュウミンフォントの9.5字×10行表示	リュウミンフォントの11.5字×11行表示	リュウミンフォントの14字×15行表示

予測変換に対応するATOK＋APOTを搭載	次単語の推測にも対応する	文字入力中ならばいつでも「パスワード引用」を使える

音楽再生機能のプレイリスト画面。アーティスト別に並べられている	音楽再生画面

カメラの撮影画面。最大解像度でも縦に構えて縦長画像を撮影する形式	カメラ撮影時の設定メニューは、オンスクリーンのアイコンで行なう	カメラのサブメニュー画面

最大解像度（1536×2048）での撮影サンプル。リンク先の画像は無加工（530KB）	手ブレ補正を有効にした状態での最大解像度（1280×960）の撮影サンプル。リンク先の画像は無加工（211KB）	最大解像度（1536×2048）での撮影サンプル。リンク先の画像は無加工（293KB）

■ 仕様で見るF902iS

【おもな仕様】

サイズ （高×幅×厚）	107×50×19.7mm
重量	約120g
連続通話時間	約180分
連続待受時間	約560時間
ディスプレイ	26万色表示2.4型液晶 240×320ドット
表示文字数	14字×15行、11.5字×11行、9.5字×10行
メモリダイヤル	700件
データ通信速度	最大下り384kbps（パケット通信時）、最大下り64kbps（回線交換時）
ボディカラー	ブルーマイカ、イノセントホワイト、ルシードブラック、ゴールドフロスト

【ｉアプリ】

ｉアプリ件数	最大100件
登録済みiアプリ	A列車で行こうi for F、Mobile三国志2、ZOOKEEPER DX F、ロジックパズルF、フリーセル、Gガイド番組表リモコン

【インターネットメール】

サービス名	iモードメール
利用料	料金プランに依存（パケットパックにより1パケット0.02～0.2円）
メール受信機能	最大全角5000文字（添付ファイルは最大500KB）
メール送信機能	最大全角5000文字（添付ファイルは最大500KB）
メール保存件数	受信：最大1000件 送信：最大200件

【着信メロディ】

和音数	最大64和音（着うた、着モーション対応）
着信音	・パターン：11種類 ・登録済みメロディ：13曲 ・ダウンロードメロディ：最大500件

【カメラ（静止画）】

撮影可能フォーマット	JPEG
撮影可能解像度	1536×2048、1200×1600、960×1280、640×480、480×640、352×288、240×320、176×144、128×96、76×76
撮影可能容量	内蔵メモリに最大790枚。miniSDカードにも保存可能

【カメラ（動画） 】

撮影可能フォーマット	MP4
撮影可能画質	320×240、176×144、128×96
撮影可能容量	内蔵メモリに約120秒。miniSDカードにも保存可能

■ スタッフが見たF902iS

	コメント
湯野	閉じた時の面持ちは、まさに音楽プレーヤー。F902iSの特徴はズバリ2点に集約されるだろう。1つは指紋センサー、もう1つは音楽プレーヤーだ。 　前者については、従来からFシリーズの大きな特徴となっていたが、今回はセンサーの位置がテンキー側のボディ背面に移動した。これにより、端末を閉じた状態でもロックを解除できるようになった。おサイフケータイのヘビーユーザーにとっては嬉しい。 　後者の音楽プレーヤーについては、端末デザインを一見するだけで気合いの入れようが分かる。WMAに対応することで、Windowsマシンを使っているユーザーにとっては、新たに音楽管理ソフトをインストールする手間も省け、手軽にケータイで音楽を楽しめるようになっている。特に、すでにWindows Media Playerを使ってパソコン上で音楽を楽しんでいるというユーザーにとっては、これまでの資産をそのまま活用できるのがありがたい。対応する音楽ダウンロードサイトが多いというのも魅力の一つだろう。 　ただ、全体を通して、どうしても気になってくるのが、ワンテンポずつ遅れる感じがするユーザーインターフェイスの部分だ。また、音楽プレーヤー風に見せようとするデザインが凝りすぎていることもあってか、開いて手に持った際には若干頭が重い感じがする。特にメールを多用するユーザーにとっては後々ボディブローのように効いてくるかもしれないので、店頭で実機をチェックしてもらいたい。
白根	対応サービス的には902iシリーズとほとんど変わっていないが、F902iSは本体デザインを変更したり、セキュリティ機能を強化したり、WMAに対応したりと、端末としては着実な進化を遂げている。 　デザイン面での変化として大きいのは、指紋センサーを背面に搭載したことか。開かずに指紋認証できることで、毎回ロックをかけても面倒ではなくなった。本体を閉じたまま指紋認証できるようになったのも、おサイフケータイとしての安全性を格段に向上させている。 　ただ惜しいのは、指紋センサーとFeliCaアンテナが同じ面にあることか。指紋認証でICカードロック解除し、レジや改札にF902iSをかざすとき、「握り替える」という動作が必要になっている。ロック解除時にサイドボタンを長押しが必要になっているが、どうせなら認証センサー部分に認証用のボタンをつけるなど、1つの動作で解除・確認・利用ができるまで進化してほしいところだ。 　このほかにもセキュリティやプライバシーなどのユーティリティ機能が充実している。指紋認証しないと呼び出せない「パスワードマネージャー」は秀逸だ。ケータイでは入力しにくい英数字の混じった長文パスワードも、これならば気軽に利用できる。指定した時刻がくると、マナーモードやプライバシーモードを自動で切り替えてくれる「ライフスタイル編集」も、ビジネスにケータイを使っている人には便利だ。 　WMA対応の音楽再生機能は、すでにWindows Media Player 10で楽曲管理しているなら、それがそのままドライバのインストールすら不要で、同梱のUSBケーブルで接続して利用できる。背面のタッチセンサタイプのプレーヤー操作ボタンは、青く光ってカッコイイが、クリック感がなく、操作できたか心配になることも。スイッチとマイク付きのイヤホンジャック変換アダプタが同梱し、そのスイッチでプレーヤーの再生・一時停止ができるのは便利だ。 　メニュ－周りの使い勝手などは従来機種と同じ。連絡先のショートカットも設定できるカスタムメニューなど、基本は一通り押さえてある。動作がキビキビ、というほどではないが、悪くもない。ただ、マルチタスク系の機能は進化が止まっている。音楽再生中は通常メニューを表示させられず、マルチタスク用メニューとなる。音楽再生機能により、マルチタスク機能の重要性が格段に増してきた。もう少し使いやすくないと、不満に感じる場面が多そうだ。 　指紋認証が利用しやすくなり、気軽にロックがかけられるようになった。この進化はとてつもなく大きい。安全性を大幅に向上させている。これまでのおサイフケータイも遠隔ロックなど、少なくとも本物の財布よりは安全性が高かったが、指紋がないと使えないとあれば、その安全性には文句の付けようもない。また、「開閉ロック」と「指紋のみ認証」を使えば、特殊な方法でない限り、紛失盗難時にも不正利用されないだろう。ビジネスに使うケータイとしても、安心度合いが高い。もちろん完璧なセキュリティなどというものは存在しないが、現行のケータイでもっともセキュリティ機能が充実しているケータイとしてF902iSはオススメだ。