音楽再生機能はauの春モデル共通機能の「LISMO」に対応したもので、W41T側の再生機能はau共通の「au Music Player」となる。アルバム別・アーティスト別・プレイリスト再生にも対応していて、バックグラウンド再生中にEZナビウォークなどのBREWアプリを起動することも可能。Bluetoothの独自プロファイルを用い、別売りのワイヤレスヘッドホンやスピーカーなどで再生音を出力できる。
Windows用のリッピング・転送ソフト「au Music Port」とUSB接続充電台が付属する。取り込んだ曲は本体内のハードディスクに保存する。ほかのLISMO対応機種と異なりメモリカードには対応していない。ハードディスクの容量は4GBで、約3.25GBを音楽データの保存に使用する。保存曲数は曲の長さや圧縮設定によるが、標準的な曲で約1.5MB程度と想定されており、約2,000曲を保存できるとしている。使用するコーデックは着うたフルなどと同様の「HE-AAC(AAC plus)」で、ビットレートは40kbps前後。
カメラには323万画素のCCDを搭載。最大で2048×1536ドットの画像を撮影できる。オートフォーカスには対応しないが、電動でマクロモードに切り替わる。メモリカードに対応しないので、メールに添付できない大きなサイズの画像は付属のWindowsソフト「au Music Port」の画像管理機能とUSB接続機能を利用する。撮影画像は50MBの内蔵メモリもしくはハードディスク内のマスストレージとして認識される約512MBの領域に保存される。
日本初のハードディスク搭載ケータイ。4GBのハードディスクを内蔵し、従来よりも多くの楽曲を持ち運べる音楽ケータイとしてデザインされている。基本的にスペックはWIN春モデル仕様なので悪くないが、ハードディスクというのがなかなか強烈だ。
音楽再生機能は春モデル共通のLISMO。ケータイ側のプレーヤー「au Music Player」やパソコン用の転送ソフトはほかのLISMO対応機種と同じだ。au Music Player、画面デザインは少々地味だが、音楽ケータイとしてはアーティスト別再生やBGM中のアプリ起動など、もっとも高機能な部類に入る。しかしパソコン用の転送ソフト「au Music Port」はちょっと不満な面も。ドライバのインストールなどが必要なので初心者にはつまづくところがありそうだし、エンコード速度がMP3などと比べるとだいぶ遅いのも気になる。すでに構築済みのMP3コレクションを流用できない仕様も面倒。このあたりは今後の改善を期待したいところだ。
使い勝手はau向け東芝端末流。メインメニューのアイコンをメールアドレスショートカットに交換できるなどカスタマイズ性は高い。日本語入力システムは例によってMobile Rupo。辞スパも内蔵するなど、メール派も不満はないだろう。あと地味だが東芝公式サイトからフォントをダウンロードできるのも面白い。
ハードディスクは4GB中、約3.25GB弱を音楽データおよびEZムービーなどを保存できる「データフォルダエリア」、約512MBをマスストレージとして認識できる「ユーザエリア」に区切ってある。この使い分けを最初に学ぶ必要がある。「ユーザエリア」は要するにメモリカード代わりに使うもので(W41Tはメモリカード非対応)、カメラ画像や「AU_INOUT」などおなじみのフォルダがある。
ケータイが数GBのメモリを内蔵するのは面白い。音楽再生機能はもちろんだが、3GPP動画保存にも使えるのが楽しい。W41Tは置くだけでパソコンと簡単に接続できる充電台があるので、慣れてしまえばメモリカードよりも読み書きが手軽だ。ワンセグケータイもW41Tのように数GBの内蔵データフォルダがあれば応用範囲は一気に広がったはずだ(録画再生ですぐに電池が切れそうだが)。
W41Tは大容量ケータイとして面白い。100枚くらいのCDを持ち歩き、入れ替えなしにいつでも好きな曲を聴きたいというのなら唯一のケータイだ。しかし、最大の問題点はその大きさと取り扱いだろう。重さ157gで荒っぽく扱ってはダメときている。そう簡単に壊れることもないだろうが、ちょっと注意が必要というのが気になる。よほど大容量や音楽の持ち運びにこだわるのでなければ、W41Tはちょっとオススメしづらい。
余談だが、大容量ケータイ自体は将来があると思う。全機種が大容量メモリをつむことはないとしても、音楽・ワンセグ・動画を少しでも売りにするケータイは、どんどん2GBくらいのデータフォルダを内蔵して欲しい。しかし無理にハードディスクを積むのではなく、シリコンのメモリを使えば良い。もしくはmicroSDスロットを電池部の奥に2つくらい作るのも悪くない。150gとかではない、一般的なサイズの大容量ケータイの登場に期待したい。