レビュー

「AQUOS R」ミニレビュー(編集部太田)

高画質だけじゃない、“撮影スキル”もアップしてしまうカメラ

 「AQUOS R」は、7月7日に3キャリアから一斉に発売されたシャープ製のフラッグシップモデル。120Hz駆動でなめらかな表示が可能な5.3インチIGZO液晶ディスプレイを搭載するほか、HDR対応、動いて話しかける充電スタンド「ロボクル」(別売オプション)などの機能が特徴だ。NTTドコモからは「AQUOS R SH-03J」として登場した。編集部スタッフそれぞれの視点から見た「AQUOS R」をご紹介しよう。

編集部・太田

「AQUOS R SH-03J」

 「AQUOS R」については、シャープが開催した一番最初の発表会を取材する機会に恵まれた。3キャリア向けのフラッグシップモデルを1モデルに絞ったことで、「相当気合が入っているな」と感じたことを覚えている。発表から時間は経ったが、こうして発売されたモデルを実際に手にすると、「成熟」というキーワードが思い浮かんだ。具体的に言い表しにくいが、挙動の隅々や、初回に利用する際の使い方のポップアップ表示など、細やかな気配りが嬉しい。

 近年の「AQUOS」シリーズのカメラ機能は、「GR cerified」をはじめ、カメラの高画質化に継続的に取り組んでいるが、妙に充実した「ガイド線」の機能を用意するなど、撮影時の構図・テクニックにも踏み込んでいるのが特徴のひとつだろう。構図の妙というのは、絵や写真を専門的に勉強しようとしない限り、なかなか身につきにくい。

 「AQUOS R」ではさらに「インテリジェントフレーミング」として、最適な構図に補正した写真を自動で生成・保存して比較できる機能も用意されている。なにげなく撮った写真も、「こっちのほうがイイんじゃないですかね?」と言わんばかりに候補を提案してくれる。構図を学べるだけでなく、実践した場合の評価もしてくれるというわけだ。色やボケ、流行のエフェクトで写真を彩るのもアリだが、構図テクニックを身につけられれば、ハードやソフトに依存しないユーザーの資産になる。こうしたカメラ機能への真面目なアプローチも、「AQUOS R」の成熟した魅力のひとつといえるだろう。

「インテリジェントフレーミング」は、最適な構図に補正した写真が自動で生成・保存され、比較が可能