レビュー

「HTC U11 HTV33」ミニレビュー(編集部石井)

ガラス筐体になったが“HTCらしさ”は健在

 「HTC U11 HTV33」は、auの2017年夏モデルとして登場したHTCのフラッグシップだ。端末を握って操作するユーザーインターフェイス、耳の形にあわせてオーディオ調整など、動き回れるVR「LINK」対応など、ユニークな機能を備える。5.5インチのWQHDディスプレイ、オクタコアCPU「Snapdragon 835」、4GBのメモリなどを搭載する。

編集部・石井

 前機種「HTC 10」のメタル素材からデザインを刷新、ツヤツヤしたガラスの筐体となったが、“HTCらしさ”は健在だった。滑らかに手が滑るディスプレイ、ふんわりとした画面遷移、縦スクロールのホーム画面などはそのまま継承。HTC 10をメインで使っていた筆者にとって、まさに「いつものHTC」な操作感だった。

 これまで以上に際立った個性を見せる新筐体だが、キラキラながらも上品な色づかいカラー、所有欲を満たすには十分な仕上がりに思える。片手持ちした時にふっくらとした背面がフィットする感触は初代「HTC J」を彷彿とさせる。HTCの定番色とも言える“赤”が日本に投入されなかったのは残念だ。

「HTC U11」(左)と「HTC 10」。筐体の素材は違うものの、持ったときの感触がかなり近い

 一番の特徴としてアピールされていた「エッジセンス」は、“握る”ことで写真を撮影したり、任意のアプリを起動したりする機能だ。筆者は当初、手が小さい人に5.5インチの筐体を握れるのか?……と半ば疑問視していた。ところが、この機能は両側面の感圧センサーに手が届けば作動するので、つまむような持ち方でも起動できるようだ。一瞬持ち替える必要はあるが、十分実用的に使えるといえるだろう。

 「エッジセンス」で描写力の高いカメラを起動して、そのまま握って素早くシャッターとスムーズに操作。慣れればロック状態から撮影まで1秒もかからない。日常スナップ用のカメラとしても、高いパフォーマンスが期待できそうだ。

親指ともう片方の指が側面に届けばOK。前面まで指を回り込ませる必要はない