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Fitbit、今春に「charge」発売へ、年内にも2製品

 米Fitbitは、新製品のリストバンド型活動量計「Fitbit charge」を今春、日本国内で発売する。また米国で昨年末に発表した「charge HR」「surge」の2製品も時期は未定ながら、年内に発売する。22日、日本市場に関する戦略を紹介する説明会において、アジアパシフィック担当のバイスプレジデントであるヨランダ・チャン氏から明らかにされた。

今回はパッケージだけ披露された「charge」

リストバンド型のcharge、年内にはさらに2製品

 chargeは、普段から手首に付けておくことで、日々の活動を記録できる活動量計(アクティビティトラッカー)。歩数や距離、消費カロリーや、階段の昇降数を記録できるほか、眠ると睡眠中であることを記録して、事前に設定した時刻になればバイブレーションで起床を促す。スマートフォンやパソコンとワイヤレスで同期する。このほか、スマートフォン宛の着信を通知する機能もある。日本では3月~4月ごろに発売される予定。

 あわせて年内の投入が発表された「charge HR」は、chargeと同等の機能を有しつつ、心拍数を計測できる機能を備えたリストバンド型活動量計となる。chargeと比べて、アクティブにスポーツを楽しむ人に向けた製品という位置付け。また「surge」は、GPSや心拍計などを備えるスマートウォッチ。こちらも積極的にスポーツを楽しむユーザーに向けた製品で、リストバンドではなく腕時計として利用できる。

 いずれも価格や具体的な発売時期は未定。今回は、あくまで製品発売の方針を予告するに留まった。

日本へ本格参入

 2013年にソフトバンクとともに日本で展開しはじめたFitbitは、活動量計を中心に、スマートフォンアプリ、計測データを管理するクラウドサービスをまとめて提供している。もともとは2007年、サンフランシスコで設立された同社はこれまでに48カ国で展開。日本では、2014年からソフトバンクだけではなく、家電量販店など販路を拡大すると発表。11月になって「Fitbit Flex」が発売されている。

ヨランダ・チャン氏
5つの要素

 チャン氏は、Fitbitのミッションは、健康を求めるユーザーに向けて、使いやすいツールを提供することと解説。アクティビティ、トレーニング、食事、体重、睡眠という5つの要素にフォーカスした製品・サービス作りを行っているという。一方、ウェアラブル製品がまだまだ普及の途上にある日本については、さまざまな調査データをもとに活動量計が流行する兆しがある、と分析。2015年にはウェアラブル製品の市場規模が前年の倍になるとの予測もあり、中でもリストバンド/腕時計型の伸びが期待されているとする。チャン氏は「2013年はソフトバンクをパートナーに日本市場へ参入した。2014年はもっと製品を購入しやすくするよう取り組んだ。そして今回は新製品を投入する」と述べ、2015年は新製品を日本で展開する方針を示す。具体的な取り組みとして、たとえばサポート体制については、コールセンターをマニラに設置しており、そこで日本語対応のスタッフを配置しているとのこと。また食事を記録する機能では、食品データベースに日本食を加えた。

 一方で、ウェアラブル製品で最も注目を集める製品として、近い将来、アップルの「Apple Watch」が登場する見通しだ。チャン氏は、アップルに限らず、ウェアラブル関連では数多くのプレーヤーが参入している、とした上で、「Fitbitは100%、ヘルスとフィットネスに注目している。携帯電話のアクセサリーとしては考えていない」とアドバンテージがあることをアピールしていた。

日本でのプロモーション活動も積極的に行う

関口 聖