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テニス競技をマルチアングルでライブ中継、高密度Wi-Fiを活用~TBSとドコモ

 TBSテレビとNTTドコモは、競技場向けのライブ配信技術「Live Multi Viewing(LMV)」の実証実験を行う。ドコモが構築した「高密度Wi-Fi」を活用し、競技場内にマルチアングルのライブ映像を配信する。

 実証実験は、9月23日~24日に有明コロシアムで開催される「東レ パン パシフィック オープンテニストーナメント2017」の準決勝と決勝戦の競技中に行われる。観客に貸出されるスマートフォン、タブレット、スマートグラスへ競技の模様をライブ配信する。

 TBSらが開発した「Live Multi Viewing」は、複数の視点の映像を低遅延で配信し、素早く切り替えることができる技術。一方、ドコモが構築する高密度Wi-Fiは、同時多数接続に対応し、多くのトラフィックを処理できる。今回は有明コロシアムの観客席(4000席、1アクセスポイントあたり100席、40アクセスポイント)をカバーし、多数の端末に対して映像などを配信する。

 配信される映像は、選手のライブ映像やスロー再生、実況者のチャット、スコア情報などで、スマートフォンやタブレットからは、これらの映像などを同時に視聴できる。

 スマートグラス向けには、遠隔制御で視聴映像を切り替える検証も行われる。この検証では、ドコモの「デバイスコネクトWebAPI」を活用。オペレーターの端末から複数のスマートグラスを一括で制御する。

 実験を通じて、両社は高密度Wi-Fiによる新たなスポーツ観戦スタイルの有用性を検証する。ドコモは2020年に次世代のモバイル通信「5G」の導入を予定しており、今回の実証実験で得られた知見を元に、5G世代のエンターテインメントサービスの開発を狙う。