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KDDI研、8Kマルチアングル映像を作り出せるリアルタイムエンコーダーを開発
2017年6月19日 12:47
KDDI研究所は、8Kサイズの高精細かつマルチアングルの映像に対応したリアルタイムエンコーダーを開発した。
サッカーの試合中継で、スタジアムに設置された複数のカメラ映像をリアルタイムで合成し、5Gで伝送しつつ、家庭やモバイル環境で複数のアングルを切り替えながら、あるいはボールや選手など被写体を指定して楽しむフリーナビゲーション映像の実現に向けて、本技術の活用が期待されている。
KDDI研究所では2014年10月、H.265/HEVCマルチビュー拡張に対応した4Kリアルタイムエンコーダーを開発していたが、当時は30fpsの映像であり、今回、エンコーダー制御の最適化技術と処理速度を改善させる技術を導入したことで、8Kリアルタイムエンコーダーの開発に成功した。実験では4台の8Kカメラで撮影した映像を用いて、視聴時の品質を損ねることなく、60fpsの映像を160Mbpsに圧縮できた。これは現行技術の1/2まで圧縮できたことになるという。またCPUリソースも、単純な並列処理と比べて1/4まで低減できた。
今後は2018年度中の実用化および120fpsの高フレームレート化、さらなる圧縮効率の向上を目指す。