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ソニーの電子ペーパー腕時計に第2弾「FES Watch U」、クリエイターデザインも
クラウドファンディング「First Flight」で4万9680円~
2016年8月29日 13:59
ソニーは、電子ペーパーで文字盤とベルトのデザインを変えられる腕時計「FES Watch U」を発表した。同社のクラウドファンディングサイト「First Flight」にて、クラウドファンディングでの提供を開始した。
価格はカラーによって異なり、SILVERとWHITEが4万9440円(税込、以下同)、ケースにサファイアガラスを採用したPREMIUM BLACKが5万9940円。各モデルの先着24台は10%オフの価格で提供される。出荷予定日は2017年4月以降。
「FES Watch U」は、文字盤とベルトが電子ペーパーでできている腕時計。側面のボタンを押すと柄を切り替えられる。新機能として、柄のデザインをダウンロードして、腕時計にデザインを追加できるようになった。デザインはクリエイターが作成したものなどが、有料で販売される予定。
ケースの大きさは43.0mm(直径)×11.8mm(厚さ)、バンド幅は23.5mm。重さは約70g。IPX5/IPX7相当の防水仕様。リチウムイオン電池を内蔵し、microUSBケーブルで充電する。連続動作時間は約3週間。
電子ペーパーを“柄が変わる布”として使う「FES Watch」
「FES Watch」は、ソニーの社内スタートアップ「Fashion Entertainments」が開発した製品。同プロジェクトはファッションを“デジタル化”するというコンセプトを掲げ、柄を変えられるファッション製品の開発に挑戦している。2015年に提供を開始した初代「FES Watch」は、あらかじめ設定された24パターンのデザインから、気分にあわせて好きなデザインに切り替えられる製品だ。
そのコンセプトは受け継ぎながら、より多くの柄を追加できるようになったことが今回の「FES Watch U」の最大の特徴となっている。「FES Watch U」ではアクティブマトリクス方式の電子ペーパーを採用、あらかじめ設定されたもの以上に多くの自由にデザインを表現できるようになった。
フレキシブル電子ペーパーでのアクティブマトリクス方式の採用例は、同社によると世界初だという。バンド部をシリコン素材にして、透明なものと色入りのものを組み合わせることで、耐久性とデザイン性を向上させている。
追加できる柄のデザインはクリエイターが作成し、連携するスマートフォンのストア内で販売する。TAKT PROJECT、CEKAI Tokyo、Bob Foundationといった個性的なアーティストらが提供する。デザインは順次追加されているという。
対応アプリは当初、iOS版のみが提供される予定で、Android版の対応は検討中としている。iPhoneを持っていないユーザーのために、店頭でデザイン追加を行うサービスの提供も検討されている。
「初代FES Watchの進化の方向性は、“コンテンツ”と“デバイス”の2種類があった」と話した。
また、「FES Watch U」は“コンテンツ”の拡充、つまりデザインのバリエーションを増やす製品だが、将来的には電子ペーパーを活用したデザインを変えられるメガネやカバン、椅子といった“デバイス”の拡張も検討しているという。
東京銀座のソニービル5階にある「ソニーイノベーションラウンジ」では、「FES Watch U」のプロトタイプモデルを10月7日まで展示している。同会場ではカラー電子ペーパーを用いたメガネやカバンのデザインコンセプトも展示されている。