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「HTC 10は10点満点」、HTC玉野社長が語る魅力

 HTC NIPPONは1日、記者向けの発表会を開催した。同社代表取締役社長の玉野浩氏が登壇し、auの2016年夏モデルとして発表された「HTC 10 HTV32」の特徴を解説した。端末については、5月31日に開催されたauの夏モデル発表会でもお伝えしているので参照いただきたい(※関連記事)。

 2016年の夏モデルとして登場した「HTC 10 HTV32」は、日本では2013年の「HTC J One HTL22」以来3年ぶりとなるメタルボディを搭載。玉野氏いわく「10だけに、すべての機能で10点満点になるよう仕上げた」ということで、UIにカメラ、オーディオ対応に力を入れた機種となっている。

HTC NIPPON 代表取締役社長 玉野浩氏

 筐体は、「HTCの特徴とも言えるメタルボディを最新の加工技術で仕上げた」(玉野氏)とのことで、コントラストが際立つよう、縁部に削ぎ落としたような鏡面加工が施されている。さらに面取りを施しており、前面ガラスの丸みを帯びた2.5Dガラスとあわせて、持った時に手に馴染むようになっている。

 カラーはグローバルで展開している「トパーズゴールド」「カーボングレー」に加え、玉野氏は「我々の肝いり、HTCのレッド」と表現する「カメリアレッド」をラインナップ。同色はグローバルでも日本が初登場となる。

 HTCではGoogleと共同でAndroidのユーザーエクスペリエンスの見直しを行っており、その成果が「HTC 10」にも反映されている。具体的には、HTCとグーグルのプリインストールアプリのうち、重複しているものはどちらか一方のみ搭載することで、アプリの重複を回避している。

 この取り組みの副次的な効果として、タッチパネルの応答速度が1年前の機種より50%改善し、アプリの起動速度も2倍早くなったという。また、30分で50%程度まで充電できるという、クアルコムのQuick Charge 3.0に対応。さらに、純正の充電器とUSB Type-Cケーブルを同梱している。

 UIデザインはAndroid標準に近いものとなったが、「SENSE UI」のホーム画面は変わらず搭載。数万種類のテーマ機能楽しめる。今回、アイコンをグリッド上だけでなく、ホーム画面上に自由な位置に配置できるフリースタイルレイアウトを採用した。

 カメラでは画素ピッチを大きくしF値の高いレンズを採用することで、画素数は抑えながらも明るく撮れるカメラに仕上げるという方針を踏襲。

 アウトカメラ、インカメラともに光学式手ブレ補正とレーザーオートフォーカスを搭載。より暗所に強くなった。また、プロモードを引き続き搭載。UIをシンプルにし、RAW撮影に対応した。

 会場では薄暗い電球色の照明という環境下で花を撮影するデモンストレーションが実施されたが、オートモードでもピント合わせが1秒以内に完了し、ホワイトバランスの調整も適切に行われていた。

 特に今回世界初としているのが、インカメラでの光学式手ブレ補正機能の搭載。手ブレ補正機構が小型化し、設置スペースとコスト面での折り合いがついたため搭載できるようになったという。玉野氏は、手持ち撮影することが多いインカメラこそ手ブレ補正が必要だと訴えた。

 オーディオでは、24bit/192Hzのハイレゾ音源の再生に対応した。ハイレゾに対応するためにDACやアンプを新たに設計したという。端末の前面上部と底面にスピーカーを内蔵。上部は主に高音域、底面で低音域を再生し、ミックスすることで臨場感のあるサウンドにするという。カメラ機能もハイレゾに対応し、HDや4Kの動画撮影時に音声をハイレゾで録音できるようになった。

 同梱のハイレゾ対応イヤホンは、HTC 10のために設計されたもので、ダイナミック型で、ドライバーに航空機に採用されているポリマー素材を用いている。

 別売りの「Ice View Case」は、前機種までの「Dot View Case」を突き詰めたもの。フリップ型ケースの蓋部分が半透明フィルムとなっていて、時計や通知が表示される。蓋を閉じたまま、通話の応答やカメラ撮影も可能。

写真で見る「HTC 10」