富士通SSL、ドコモ「F1100」を保守業務に活用するソリューション


NTTドコモのスマートフォン「F1100」

 株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ(富士通SSL)は、Windows Mobile 6を搭載したNTTドコモのスマートフォン「F1100」を使用して保守業務を効率化する「モバイル保守業務支援システム」をパッケージ化。3月30日より販売を開始する。価格は5ユーザーまでのスターターパックが283万5000円。2年間で2億円の売上げを目指す。

 「モバイル保守業務支援システム」では、スマートフォンと管理サーバーにアイエニウェア・ソリューションズ株式会社のデータベース「SQL Anywhere(エスキューエル・エニウェア)」をインストールすることで、スマートフォン上のデータを自社の基幹システムと自動で同期をとることができる。これにより、基幹システム側でもつねに最新のデータが把握可能となる。

 保守業務においては、作業終了後保守作業員がその場で作業報告書や納品書などを手書きして、顧客へ渡すことが多いが、帰社後これらの情報を改めて社内システムへ入力するための人件費がかさむ問題がある。「モバイル保守業務支援システム」では、スマートフォンと基幹システム間でデータの自動同期を行うことで、こうした作業やコストの軽減を図る。

 なお、通信できない環境においてもスマートフォン内のデータベースは利用できる。スマートフォンで参照・更新したデータは次に通信接続時に基幹システム側に転送され自動更新される。また、スマートフォン上のデータは暗号化して保存され、スマートフォンを紛失した場合にも情報漏えいのリスクが回避できるという。オプションにより、モバイルプリンターとの連携も可能で、顧客へ渡す報告書や請求書などの帳票を、その場で印刷することができる。

 スターターパックは、スマートフォン利用者5名までに対し、導入から初年度の保守までを含めたパッケージ商品として提供するもの。スマートフォンと管理用サーバーはパッケージに含まれないため、別途必要となる。中・大規模導入やF1100以外のスマートフォンへの対応も可能だが、費用は個別見積もりとなる。

「モバイル保守業務支援システム」サービス概要図


(工藤 ひろえ)

2010/3/31 06:00