本日の一品

モバイルバッテリーとしても使えるドコモのXiモバイルルーター

本体前面に液晶パネル、その下にジョグキーを備える

 半年ほど前、自分としては初となるモバイルルーターを購入した。外出の機会はそれほど多くないので、モバイルルーターを持つ必然性は長らく感じていなかったのだが、スマホすらつながりにくい地方に遠征する機会が増えたこと、また外出先でもタブレットを使いたいという場面が増えてきたため、常時使えるモバイルルーターを1台契約しておこうと判断した。

 機種選びについては、以前WiMAXルーターをレンタルして使った際、地方で電波がまったく入らずに困ったことがあったため、そうした事態を避けるべく、キャリアはNTTドコモを選択。機種については、購入当時の選択肢にあった2012冬モデルのL-03EとL-04Eの中からL-03Eをチョイスし、ちょうど使い始めて半年ほどになる。

 Xi対応のモバイルルーターであるL-03Eの利点は、大容量バッテリを搭載していることだ。3600mAhという容量は、一般的なモバイルバッテリーと比べてもひけをとらない容量だが、この製品は実際に、USBケーブル経由で外部機器を給電するバッテリーとしても使える。ふだんはモバイルルーターとして使い、機器のバッテリーが足りなくなれば給電もできる2WAY製品なのだ。

 そうしたこともあり、この製品を持ち歩くようになって以降、それまで携行していたモバイルバッテリーをほとんど持ち歩かなくなった。事実、ちょっとした外出であれば、これ1台あればルーターにもなり、バッテリーとしての給電もできるため、荷物を減らすのには最適なのである。そのぶん重量もあり、厚みもそこそこあるのだが、モバイルルーターとモバイルバッテリーの両方を持ち歩くのに比べると、取り回しは圧倒的によく、充電忘れも少ない。懸案だった電波の入りも問題なく、よい買い物をしたと思っている。

 細かい点を挙げると、充電先の機器を取り外してもケーブルが刺さったままだと給電モードが解除されなかったり、売りであるはずのジョグキーは決して操作しやすいとは言えなかったりと、改善を要する箇所はいくつかあるのだが、液晶ディスプレイでデータ通信の転送量がきちんと表示されるなど、利便性は高く、プラス面がマイナス面を上回っている印象だ。最近ではAmazonなどで本体が売られていることも多いようなので、選択肢の幅も広がっている。使い方に合わせてチョイスするとよいだろう。

本体はピアノ調塗装ですべりやすく、指紋もつきやすいので、ふだんはサードパーティ製のシリコンカバーを装着している
下部にはmicroUSBコネクタを備える
側面には電源オンオフのためのスライドスイッチを備える
iPhone(左)との比較。大容量バッテリーを搭載するため厚みはそこそこある
各種メニューの操作はジョグキーで行う。あまり操作しやすいとは言えず、購入して半年経った今でも操作を間違えることがしばしば
専用の給電ケーブル。これを本体につなぎ、スマホ用の充電ケーブルを先に取り付けてスマホなどを充電する
外部機器(ここではスマホ)を充電しているところ。両方同時、つまり給電しながらの通信にも対応している
製品名販売元購入価格
L-03ENTTドコモ1万7640円(ドコモオンラインショップの一括価格)

山口 真弘