本日の一品
懲りずにまたまた買ったiPad mini専用Bluetoothキーボード
(2013/1/16 06:00)
iPadやiPhoneは、シングルバイト文字である英語を母国語とする米国人開発者が考えたプロダクトだ。iPadの商品哲学から言えば「基本的にキーボードは不要。画面に表示されるソフトウェアキーボードだけで快適な入力は実現できる」というのがコンセプトだろう。アルファベットキーでの文字入力が大多数を占める英語圏のお話なら納得だ。
しかし日本語では、かな入力やローマ字入力によって、ダブルバイト文字である「かな」や「カナ」、「半角カナ」、「漢字」を入力・選択し、最後にエンターキーを押して確定入力も必要となる。「数字」や「アルファベット」はそれぞれ全角・半角とも必要だ。さらに、「特殊文字」なども入力する必要性がある。そんな日本人にとっては、iPadの頑固でちょっと格好良い商品哲学的発想も迷惑に思える場合もある。
そんなこんなで、筆者は、圧倒的にキーボードを叩く頻度の高い日本語入力環境の改善を実現すべく、iPad用にと過去10台近い外付けキーボードを購入してきたが、気持ち良いくらいの製品哲学との相性の悪さゆえ、山ほど買ったキーボードはただの1台も手元には残っていない。
そんな筆者が、またしてもどうせ残念な結果だろうと薄々予想しながら、発売日にiPad mini用の外付けBluetoothキーボードを秋葉原のショップで購入した。「Mobile bluetooth keyboard For iPad mini」という何のひねりもない商品名が付けられた製品だ。
当然ながら外形サイズはiPad miniそのままで、小憎らしいほど小さくて可愛い。キーボードとiPad miniの2つを合わせると、キーボードがiPad miniの蓋のようになり見栄えはなかなかクールだ。
キーボードのスペースバーの手前にある見た目は単なるフラップ状の出っ張りだが、iPad miniと合体した時には、ロック機構としても機能し、不用意に蓋兼キーボードが本体から脱落することもない。もちろん、iPad miniの背面保護用のアクリルカバーや風呂フタ型の蛇腹カバーとの共用は不可だ。
お決まりのBluetoothの接続手続きを終われば、速攻でワイヤレス接続して利用できる。他のBluetoothキーボードと同様リチウムイオン充電池内蔵で、長時間駆動にも耐える。iPad miniは、キーボードの前方3分の1ほどにある溝にiPad miniの側面を設置した上で、もたせ掛ける方式だ。シンプルで安定性は良いが、残念ながらディスプレイの角度は変更できない。
実際にキー入力を行なってみたが、他のiPad用キーボード同様、英語入力はなかなか快適だ。そしてしばらく使ってみて、筆者の日本語入力環境としては致命的な事態が発覚した。なんと、蓋としてキーボードを閉めた時のカッチリした一体感を実現していた蓋中央の出っ張ったフラップが、ちょうどかな漢字変換で多用するスペースバーの真正面にニョキッと突っ立っている。両手のいずれかの親指で変換キーにあたるスペースキーを叩こうとするたびに、大きな出っ張った幅広のフラップがめちゃくちゃ邪魔になる。これではもはや漢字変換は難しい。
平成25年の日本、既に多くの企業では、英語はビジネスマンの必須項目となり、たとえ外国人が混じっていなくても、会議は英語で進行する企業も登場してきた。今後は、今まで以上、徹底的に英語を勉強して、iPadも常時英語で使うことにすればすべての問題は無かったかのように解決しそうだ。どうしても、iPad miniでも外付けキーボードで日本語入力したいユーザーは、人指し指で器用にスペースキーを押す鍛錬を積めば大丈夫かもしれない。根性のない筆者は既にさじを投げた。
製品名 | 購入場所 | 購入価格 |
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Mobile bluetooth keyboard For iPad mini | 秋葉原IOSYS | 2980円 |