「ポメラ」のキーボードを採用した、Bluetooth接続キーボード


「ポメラ」キーボード採用のBluetoothキーボードをiPhoneと比較
展開した様子。たわみもなく安定した打鍵感

 キングジムより発売されている「ポメラ」といえば、モバイルテキスト作成ツールとして人気の製品だ。単体で完結している製品ゆえに、作成したテキストを読み出すには、USB接続やmicroSDカードに書き出すといった手段が必要なのがネックだった。筆者は「ポメラのキーボードをを使ったBluetoothキーボードがあればなぁ」と思っていたが、本当に実現してしまった。それがバッファローとキングジムのコラボレーションモデル、「BSKBB03」だ。

 「BSKBB03」は先述の通りポメラのキーボードを採用したBluetooth 3.0対応の無線接続キーボードだ。実はポメラの最新モデルである「DM100」は、Bluetooth接続のキーボードとして利用できるので、ポメラのキーボードをほかのプラットフォームで利用できる製品としては、初めてのものではない。ただ、「DM100」はディスプレイを備え、単体でテキスト入力ツールとして使うことが前提であり、Bluetooth接続機能はあくまで付加機能。ポメラのキーボードでありながら、ディスプレイがなく、外部接続に特化した製品は、今回紹介する「BSKBB03」が初めてだ。

 キーボードとしての使用感だが、さすがに定評のあるポメラのキーボードだけあって申し分ない。強めに打鍵してもたわみやグラつきを感じることはなく、非常に満足感が高い。スマートフォンなどのデバイスの立てかける置き台もしっかりした作りで、重いiPadを置いても安定する。

 一方で、細かな不満点もある。キー配置はやや窮屈で、特にスペースキーは縦横ともにサイズ不足。日本語キー配列なので、再下段に多くのキーを設定しなければならなかったためと推察されるが、多用するキーだけにストレスがたまりがち。右上にある「電源」キーだが、これは主電源ではなくスリープとして使うキーであるという点もちょっと分かりづらい。主電源は本体側面にあり、右上にある電源キーは、キーボードを開いたままでスリープモードにするためのキーになっている。さらに、iOS端末で利用する場合は記号などでキートップと入力される文字にズレがあるが、これは日本語キー配列ゆえに致し方ないところだろう。もちろんAndroid端末ではこの問題はない。

 よく見てみると、右上の電源キーも含め、ベースとなったポメラDM-20と全く同じレイアウトになっている。パーツを共用するにあたり、このような状況が生じたものと思われる。また、ちょっと驚くのは400gという重量だ。この重量があるからこそ安定した打鍵感を実現しているし、iPadを載せてもびくともしない安定感を実現しているのだが、既存の軽量な折りたたみキーボードに慣れた身にはちょっとびっくりする重さだ。

 いろいろと書いてきたが、折りたたみのキーボードでこの安定感はこれまで類を見ない製品だ。ブラッシュアップした後継機の発売に期待したい。


ベースとなったポメラDM-20と全く同じキー配列になっている内蔵スタンドは角度が付けられるようになっている。iPadを載せても後ろに倒れ込むようなことはなかった

 

製品名製造元購入価格
折りたたみキーボード 「ポメラ」用キーボード採用モデル BSKBB03バッファロー6300円

 

 

(ナカムラ)

2012/9/18 06:00