ワガママユーザーも満足、高性能Bluetoothヘッドセット


何とも近未来感のあるパッケージ。Bluetoothヘッドセットとしてはやや大きめのパッケージだ

 最近はスマートフォンが普及し、Bluetooth対応端末も急速に拡大している。そのなかで欲しくなってくるのは、やはりハンズフリーで通話のできるBluetoothヘッドセットである。しかしながら、Bluetoothヘッドセットも多数の商品があり、どれを選べばいいのかわからないのが現状。そこで出会ったのが、今回紹介する「Voyager PRO+(ボイジャープロ プラス)」である。このBluetoothヘッドセットのスゴいところは、“全部入り”、そして“高性能”なところだ。

 筆者は複数台のスマートフォンを利用する、世間でいうところのスマートフォンオタ……ではなくヘビーユーザーなのだが、特に、高性能なスマートフォンが好きだ。そして、Bluetoothヘッドセットでも、「音質が良いのが欲しいー」「バッテリー持ちが良いのが欲しいー」「音楽聴けるのが欲しいー」「マルチペアリングできるの欲しいー」「高性能マイク搭載モデルが欲しいー」とかなりのワガママを言ってみたりする。で、そのワガママを全部かなえてくれるのが、「Voyager PRO+」だったのだ。

 では、何がスゴイのかというと、まずはデザイン。マイクがびよーんと口元へ伸びるこのデザイン。近未来的ではないか。装着してみたが、思ったよりもコンパクトで邪魔にならないのだ。そしてマイクが口元へ伸びていることから、通話でも音声を拾いやすい。実際に屋外で利用してみたが、普通の大きさの声で話をしてもしっかり相手へ音声が届いているようだ。ほかのBluetoothヘッドセットでは少し大きめの声で話しており、はたからみると「大きな声で独り言を話す通行人」だったのだが、この製品により「ぶつぶつと話をしながら歩く通行人」にバージョンアップしたのではないだろうか。さらにはノイズキャンセリングがしっかり機能しており、強風の中で会話をしても、少し聞こえ辛くなるものの、ノイズのせいで全く会話にならないということは無かった。なかなか優秀である。

 さらにこの「Voyager PRO+」、通話用のヘッドセットでは珍しくA2DPプロファイルにも対応している。片耳専用という仕様上、モノラルとはなってしまうのだが、音楽を聴けるので、耳に装着し通話を待ち受けている状態でも音楽を楽しめ、気分転換になるというメリットがある。音楽を聴いている最中に電話がかかってきたら、そのまま通話へ移行できるのはやはり便利だ。また、2台までのマルチペアリングに対応しているので、筆者のように複数台のケータイを持ち歩く場合に便利でである。ただ、通話の最中にもう一方より電話がかかってきた場合、最初の通話を切らないと2台目の通話を開始できないので注意したい。

 地味に便利だなぁと思ったところもいくつか。まず、iPhoneやiPod touchに接続すると、端末のバッテリーアイコンの横に「Voyager PRO+」のバッテリー残量が表示される。これにより、どの程度利用できるか、充電が必要かどうか一目でわかるようになっている。Bluetoothヘッドセットで不便なのは、バッテリー残量が分かりにくいところだが、このモデルでは見事にそれをクリアしている。なお、Android端末やフィーチャーフォンでは、画面上にはバッテリー残量が表示されない。その場合はヘッドセット本体の電源キーを押すことで、音声で利用可能時間の確認ができる。なお余談だが、案内は英語で教えてくれ、日本語音声案内は非対応。それと、イヤーチップが予備も含めて複数入っているが、スポンジのイヤーチップカバーが同梱されている。シリコン製はよくあるが、スポンジ製はあまり無いかも。

 高性能モデルらしく、バッテリーの持ちも優秀。連続通話は6時間、待受は5日間を実現(いずれもカタログスペック)しており、AC充電アダプタ、あるいはPCと接続できるUSBケーブルも同梱されている。バッテリーは空の状態から90分でフル充電されるので、充電時間もなかなか早いと思う。

 とにかく、あらゆるワガママに対応した高性能モデルなのだが、価格も安くはない。ただ、長時間駆動が可能なバッテリーにノイズキャンセル機能、A2DP対応、マルチペアリング、高性能マイクと“何でもアリ”なBluetoothヘッドセットであることには間違いない。“全部入り”の通話用Bluetoothヘッドセットを待ち望んでいる方には是非ともオススメしたい。

ACアダプタもあるので、PCが無くても安心のパッケージ電源キーとmicroUSBの充電ポート。電源キーはやや押しにくい
たたんだ状態は非常にコンパクトになるスポンジのイヤーチップカバーも同梱される。ちょっと懐かしい感じ
ヘッドセットの左右を変更するには、マイクを90度立てる必要がある。最初は左右変更の方法がわからなかった実際に装着してみた。ちょっとテレフォンオペレーターっぽいが、筆者の顔が大きいからなぁ

 

製品名製造元購入価格
Voyager PRO+プラントロニクス8049円

 

(布施繁樹)

2011/7/11 06:00