G-SHOCKのライバル? 水にも衝撃にも弱い「毛-SHOCK」登場!


 筆者の偏見か思い過ごしか、腕時計のG-SHOCKと鞄の吉田カバンではその購買層がピッタリとかぶってしまう。いずれも日本を代表する商品のトップブランドであり、その軸足と商品のポジションが購買層の思いや理解と一致しているところが共通点だと思う。

 そういうブランド・アイデンティティのわかりやすい商品には、90%のオマージュと10%くらいのおちょくり精神で対抗する面白い商品が登場することがある。

 本日、ご紹介する「毛-SHOCK」腕時計はそんなファニーな商品の代表だ。ネット上で毛糸や刺繍関連の商材を扱うTHE MINT HOUSE社が販売する“毛糸でくるまれた腕時計製作キット”だ。編み物や刺繍が好きな男性も多い昨今なら、商品の売れ行きはきっと好調だろう。もちろん、彼女に作ってもらうにも最適な組み立てキットだ。

毛糸などを扱う刺繍屋さんが提供するもこもこ腕時計の組み立てキット内部には、カラフルな毛糸やパーツ、道具が入っている

 キットを開梱すると、腕時計のムーブメント、ムーブメントの表裏を挟むプラスティックネットが2枚、ベルトが1本、腕時計をベルトに固定するゴム紐が2本、何色かの毛糸と針、解説書が出てくる。

 ムーブメントの背面には、G-SHOCKの特長である強さを笑うように “毛-SHOCK!! Not Shock and Water Resistant!”と自慢げに描かれている。子供の頃から家庭科の苦手な筆者は、「毛-SHOCK」を2個購入し、両方とも彼女に作ってもらった。

 キットには専用の針が1本しか入っていないため、色のチェンジの度に、毎回、太い毛糸を針穴に通し直さなくてはならない面倒を除けば極めて簡単だったそうだ。もう1つ、キットの中の毛糸に、ブラウン系の毛糸が全く入っていないため、シックなカラーコンビネーションのモノが作り辛いのが欠点だ。

 好みの柄をイラストに描いて完成したら、最終段階のアセンブリーを残すだけだ。ひ弱なムーブメントを、モコモコに仕上がった表面プレートと、ベルトを通すためのゴムを取り付けただけの背面プレートでサンドイッチ処理すれば完成だ。

 総重量は、筆者愛用の腕時計の1つであるBell&Ross社ファントム腕時計の8分の1。“水にも衝撃にも弱い”、軽さわずか16gの「毛-SHOCK」腕時計は、激寒が予想されるこれからの季節にピッタリのふっかりもっこり腕時計だ。普段は高級腕時計を愛用の貴方も1つは持っていたい本日の一品だ。

商品名実売価格購入場所
毛-SHOCK 腕時計キット2625円THE MINT HOUSE
G-SHOCK腕時計があるから、その対局なら自慢できる可能性は大きい説明書に従って、表面プレートに自分の好きなデザインをカラー毛糸で刺繍する説明書きに掲載されている刺繍サンプルを参考にオリジナルにチャレンジ
表裏2枚のプレートでひ弱なムーブメントを包み込めば完成だ筆者は2種類の「毛-SHOCK」を作ってもらったこれからの季節、ハードボイルドな腕時計は自宅に残して、もこもこふかふかで!

(ゼロ・ハリ)

2010/11/26 06:00