低価格なLED電球 KEIAN KLED-E26


自作系PCパーツの商社として有名なKEIAN(恵安)ブランドのLED電球。4.2Wの消費電力で白熱電球40W相当となっている

 1879年にトーマスエジソンが実用的な真空白熱電球を開発して以来、長きにわたり世界中で使用されてきた白熱電球も近年、電球型蛍光灯、さらにはLED電球へと置き換えが進んでいる。しかし、LED電球はまだまだ高価で、品質もまちまちなようだ。

 2010年10月現在、40W型LED電球の価格の相場は、国内有名メーカー製のもので3000円前後、プライベートブランドなどの低価格製品でも2000円前後が主流だ。そのような中、今回入手したKEIAN製 40W型LED電球(KLED-E266LW4)は、実売価格で1000円台と低価格な製品だ。

 今回購入した「KLED-E26LW4」は、電球色の40Wタイプで、シリーズには60Wタイプも存在する。それぞれのタイプに電球色と昼白色があり、シリーズとして合計4製品がラインナップされている。口金の形式はE26で、一般的な電球の置き換えが可能だ。消費電力は40Wタイプで4.2W、60Wタイプで5.2Wとなっているので、白熱電球の消費電力と比較すると、それぞれおおまかに約10分の1となり、電気代はかなりの節約になる。あまり電球を多く使用しない一般家庭とは違い、白熱電球を多用する店舗などでは、かなり衝撃的なエネルギーコスト節約になるのではないかと想像できる。

 さて、電球をLEDタイプに変更するにあたって一番気になったのは、実際の明るさと色調だ。KLED-E26LW4の場合、明るさに関しては40Wの白熱電球と比べると明らかに暗い印象だ。見た目の感覚では3分の2程度の明るさに感じる。色調に関しては、白熱電球よりも赤みが弱いように感じるが、通常の用途であれば問題にならない差だと思われる。

 一方、LEDライトのもう1つのメリットとされる「長寿命」に関しては、まだ何とも言いようがない段階だ。LEDの発光ユニットそのものは長寿命でも、電源部などが一体の製品のため、発光ユニット以外の部分が壊れると、製品としては使えなくなるからだ。

 また、明るさが同タイプの電球より若干暗いこともあり、リビング、ダイニング、キッチンなどの「明かりの品質」にこだわりたい場所での使用には検討が必要だろう。玄関やテラス、お手洗い、廊下、エクステリアライト等での使用であれば十分な品質であると感じた。

 使用にあたってはほとんど関係のない部分だが、電球の首の部分がアルミダイキャスト製のヒートシンクになっており。この部分のデザインと造りが素晴らしく綺麗だ。この手の素材の質感が好きな筆者は、手に取ってしばらく鑑賞してしまった。正直、設置すると見えなくなってしまうのが残念で仕方がない。

 さて、この見えない部分の造りが素晴らしく、少々暗めのLED電球、筆者宅では消費電力が少ないという一番のメリットを発揮してもらうため、一晩中点灯しっぱなしの、お手洗いの明かりとして使用することになった。以前から消費電力の少ない電球型蛍光灯を使用していたのだが、消費電力がさらに半分以下になるのは非常にありがたい。

電球色タイプだが電球のガラスは白色。ヒートシンク部分の造りがとても綺麗だ口金はE26タイプで、一般的な白熱電球の置き換えとして使用できる。ソケットに続く首の部分が白熱電球より少し太いので照明器具によっては干渉する可能性がある
電球正面の刻印もKEIANとなっているので電球本体も恵安のオリジナルブランドと思われる諸仕様はこのように記述されている。定格消費電力と定格入力電流の関係が?
40Wタイプ白熱電球との比較。左が40Wの白熱電球、右がLED電球「KLED-E26LW4」。筆者宅のお手洗い(約0.5畳)で、撮影は白熱電球側に露出を合わせた。実際にはこの写真ほどは明るさの差を感じない(色調比較のためRAW現像時の色温度は3750°Kで固定)

 

製品名製造元購入価格
KLED-E26LW4恵安1280円

 

(田中 宏和)

2010/10/15 06:00