空調服と過ごした夏


空調服

 かつてない暑さに、遂に空調服を購入した。空調服とは、腰のあたりにファンがあり、服の中に空気の流れを作ることによって、体から出た汗を蒸発させ、その気化熱で体を冷やすというモノだ。機能的にも外見的にも既成概念を打ち破る製品ゆえに、人によっては「涼しくていいかも」と思う前に、「ちょっと恥ずかしいかも」と思う人もいるとか。

 個人的には、欲しかったがこれまで買わなかった。値段がちょいと高いという点と、Yシャツや作業着など、仕事着のラインアップしかないのが原因だ。フリーランス、自宅でモノ書きの身分としては、リラックスできる服装で仕事をしたいのだ。とはいえ、暑すぎる気候に遂に今年入手を決意した。人によって恥の感度は異なるが、比較的恥知らずな筆者的には、周囲の視線は気にならなかった……。

 さて、まずは着用感を紹介。外気を取り入れるだけあり、使い始めはファンのある横っ腹ばかりに風があたり妙な感じがする。外気を取り入れるので、涼しくなるというより「暑くならない」製品だと感じた。また、腕を真横にすると袖口からの抜ける風は弱くなる。暑くて空調服をフル稼働させたい場合、両腕を(さりげなく)上げると、すーっと腹からの風が通り抜けて気持ちいい。逆にエアコンのきいた屋内では、極力腕を上げず、脇をしめれば空気が通り抜けにくく、寒さも抑えられる。

 当然、服にファンがついているので、初めての場合や選択後には、ファンを服に取り付ける必要がある。このファンを服に取り付ける仕組みはなかなかのデキだ。しかし、取扱説明書を読んでいない段階では、ファンの取り外し・取り付けで時間がかかってしまった。もうちょっと直感的な装着方法はなかったかものかとは思ったが、一回コツをつかめば、大したことはなかった。

 この空調服、薬屋で売っている体を冷やすスプレーや、体を拭くと冷えるペーパータオルと組み合わせれば、その威力は絶大。家庭内でも着用した結果、エアコンの稼働率は減少した。夏の電気代を浮かせたい場合にもお勧めしたい一品だ。

当初はファンの取り付けに苦労した

 

製品名製造元購入価格
混紡半袖Yシャツタイプ空調服 K-200Y空調服9900円

 

(山谷 剛史)

2010/8/31 06:00