本日の一品

いざというときにも安心「Tsuchino-cord」

「Tsuchino-cord(ツチノコード)」。普段はこうやって丸めてカバンに入れている

 夏休みが終わって、帰省やお出かけも一段落した方も多いと思う。筆者も片道2時間ほどかけて実家の墓参りと掃除をしてきたり、東京ビッグサイトに行ってきたりした。いつもは行かないところに出かけるときにこそスマートフォンの価値がある、ということで、ここぞとばかりにさまざまなアプリを使って情報を得るわけだ。

 そこでどうしても問題になるのがバッテリー残量だろう。荷物は減らしたいが電池切れは困る、というのを突き詰めていくと、ものすごい容量のバッテリーを持ち歩くことになり、結果、荷物の重さに耐えられなくなってくる。筆者は1万3400mAhのモバイルバッテリーを持ち歩いていて、これが切れることはまず無いのだが、どうにも重いし、普段から持ち歩くには大げさだ。

 とは言え、このバッテリーを5000mAhの物にするとしても、重さが半分になるだけで大きく荷物を減らすことにはならない。荷物を減らす方法をいろいろ考えた結果、chreeroのLightningケーブル「Tsuchino-cord」を導入することにした。

パッケージ。もちろん安心のMFi認証済みだ

 「Tsuchino-cord」は、ケーブルの途中にリチウムポリマー電池が組み込まれた製品だ。ツチノコというか、ゾウを飲み込んだウワバミというか、独特な形状をしている。内蔵のバッテリーは450mAh(3.7V)なので、本当に緊急用という感じだ。

 iPhone 6へ充電してみると約1時間弱、15%ほど充電されたところで空になった。この容量でゲームやGPSをガンガン使うアプリを動かし続けるのは無理だとしても、最低限の通信で済ませるなら、もう1時間くらいはなんとか保たせることができる容量ではないかと思う。

 なお、電池を使い切って「充電してください」表示になったiPhone 6でも、Tsuchino-cordで充電して起動できた。これができないとバックアップ電源として意味がないので、これで安心だ。

 ちなみに、内蔵バッテリーからiPadの充電はできないそうなので、そこは注意したい。もちろん、ただのLightningケーブルとして使って、ACアダプターからiPadを充電することはできる。

ボタン部分拡大。このボタンを押すとiPhoneへの給電が開始される。LEDの色と点滅でバッテリーの残量がわかる仕組みだ

 Tsuchino-cordをLightningケーブルとして使い、電源から給電する場合は、公式サイトによると1Aでの給電に対応するようだ。試しに、ACアダプターに接続して、充電時の電流を測ってみると、だいたい420mA(5V)で給電していて、1時間ほどで充電が終わった。公称よりも抑えられているのは、ACアダプターとの相性などがあるのかもしれない。

 ケーブルの長さは1mだが、途中にバッテリーが挟まっているため、取り回しはやや難しい。実測では、USBコネクター側が約81cm、Lightningケーブル側は約11cm(どちらもコネクターの先端まで)だった。バッテリーがブラブラすることになるので、使いながら歩き回ったりすると少し邪魔になるかもしれない。

バッテリー部分の長さはおよそ10.5cm、太さはおよそ1.7cmだった

 さて、大きく荷物を減らした話だが単純な話で、平日のカバンにはこのTsuchino-cordだけ入れることにしたのだった。家と会社では充電できるし、仕事で外出することもほとんどないので1時間弱の通勤時間さえ保たせればよい。今まではバッテリーを充電するためのmicroUSBケーブルなども持ち歩いたが、それも不要となる。さらに、いざというときのバックアップ電源も確保できるので安心というわけだ。

 もちろん、休日や外出する日は全く足りないので、その時は大きなバッテリーを持ち歩くことにする。その日の行動によって持っていく荷物を朝決めないといけないという負担は増えるが、通勤の荷物が減るのは大変嬉しい。

 もちろん小容量のバッテリーとLightningケープルの組み合わせでも良い(この組み合わせだと他の機器も充電できるのでより良い)のだが、持ち歩くものが1つになると、片方だけ忘れる失敗を回避できるので、これでいいかなとも思う。これで400g以上あったバッテリー、ケーブル類が一気に38gになってとても楽になった。Tsuchino-cordは最小限のバックアップは欲しいが荷物は減らしたい人にとっておすすめの一品だ。

製品名販売元購入価格
Tsuchino-cord(ツチノコード)cheero(ティ・アール・エイ)1680円